写真:小林 理沙
地図を見る通りの一角に構えるそのいでたちは迫力満点。今にも迫ってきそうです。大きな建物で、中は多少時代の流れを感じさせますが、趣のあるショッピングモールとなっています。最上階にはカフェレストランもあり、窓際席からはプラハの街並みを眺めながらの飲食もできます。
建築家は家具や、現在も高い人気を誇る陶器の小物を手がけたパヴェル・ヤナーックです。チェコのキュビズム建築は、ピカソのキュビズムに影響を受けたヤナーックが1911年に論文を発表するところから始まりました。
写真:小林 理沙
地図を見る今現在では高級ブティックの立ち並ぶ旧ユダヤ人居住区の近くにある集合住宅です。場所柄、日中は買い物客が通りを闊歩していますが、静かな地域です。この建物も一見地味なのですが、細部を見ると、屋根や窓枠などがキュビズム建築の特徴と言える幾何学模様です。シンプルながらユニークなデザインが見る者を飽きさせません。
キュビズム建築では、デパートなどの商業施設だけではなく、このような住宅も建設されました。集合住宅や個人の邸宅はプラハ市の中心を離れた地域に点在していますから、この建物は中心部で見られる珍しいものです。
写真:小林 理沙
地図を見るこの街灯は、プラハで売られている絵葉書にもよく登場する有名なもので、実に様々な角度から撮影されています。
チェコのキュビズム芸術では家具も作られていますから、タンスや机、椅子などに合わせた室内用のシャンデリアやデスクライトなどの照明も作り出されましたが、街を照らす照明としては、1912年に完成したこの街灯が一番よく知られています。
お店の立ち並ぶ通りから少しだけ外れた小さな広場のアダム薬局の側にあり、日が落ちた頃ノスタルジックな明かりを灯し出します。また、アダム薬局の建物も同じくクラリーチェクの建築物です。
写真:小林 理沙
地図を見る建物の色が重く威圧感さえ醸し出していますが、中は意外なほどオシャレで、ガラスが多用されているところや、ドアの形や照明などの色使いやデザインも品格のあるクラシックにどこかしらポップアートの軽さがあります。
建物に入るとすぐにキュビズムをテーマにしたカフェがあり、ヤナーックの陶器やゴチャールのインテリア小物などが展示されており、また、購入が可能です。キュビズムアートに囲まれながら飲むコーヒーはまた格別。ケーキも洗練されています。建物をさらに奥に行くと銀行があり、写真撮影はできませんが、美しい内装を見ることができます。
ゴチャールは上でご紹介したヤナーックとともにチェコにおける近代建築の先駆者に数えられています。特に、キュビズム建築では今回ご紹介できませんが、ゴチャールの「黒い聖母の家」が先駆けとなり、いくつものキュビズム建築の建物や家具を始めとするインテリア雑貨がチェコで生み出されました。
写真:小林 理沙
地図を見るミュシャ美術館の近くにある建物です。プラハにいくつかあるゴチャールの建築物の中でも、シンプルなデザインの建物で、一見キュビズムらしいところはどこかわかりにくいのですが、見所は正門を含めた1階部分。柱がキュビズムらしい幾何学模様になっています。
ゴチャールは先にご紹介したヤナーックとともにチェコにおける近代建築の先駆者に数えられています。特に、キュビズム建築では今回ご紹介できませんが、ゴチャールの「黒い聖母の家」が先駆けとなりました。
美しい建物に囲まれたプラハ滞在は、夢の国で過ごすかのようです。建築の華は外壁に彫刻が施されたアールヌーボーの建築物ですが、そんな甘いムードを引き締めて良いバランスを生み出すスパイスの役目をしているのがキュビズム建築です。
ゴチャールが手がけた「黒い聖母の家」にはキュビズム博物館が入っています。実際に使われていたキュビズムの家具も見ることができますし、またプラハのキュビズム建築の地図が置いてありますから、もらって、時間が許す方は、地図を片手にキュビズム探しの小さな冒険をすることも可能です。
チェコでのみ見ることのできるキュビズム建築ですから、プラハでじっくり味わってください。
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(2024/4/24更新)
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