写真:小林 理沙
地図を見るヨーロッパでアール・ヌーヴォーの芸術運動が起こった20世紀初頭、プラハの市民会館が建てられました。建築家オスヴァルド・ポリーフカとアントニーン・バルシャーネクによる建築プロジェクトです。
ファサードには彫刻が施され、門の上のひさし部分には、装飾品のような美しい形をした金属枠の中にはめ込められたステンドグラスが可憐です。門のちょうど真上のバルコニーのある部屋が、ミュシャが内装のデザインをした市長室にあたります。
門をくぐると左右それぞれにカフェとレストランがあり、外からもカフェのテラス席で飲食を楽しんでいる人たちが見えます。
写真:小林 理沙
地図を見る市民会館の部屋はそれぞれ内装が異なります。ガイドツアーに参加すると、美しい部屋を見られるだけでなく、チェコやスラブの歴史や文化に触れることができます。
ガイドツアーは定員があり、また定時に行われますから、事前にホームページから予約するか、また現地に着いてから市民会館内にあるチケット売り場での予約をおすすめします。また、見学時に写真を撮りたい方は、ツアー直前にガイドさんから有料で写真撮影許可のパスがもらえることが案内されますから、その時に料金を払ってください。
写真の部屋はチェコが生んだ著名音楽家の名を冠した「スメタナ・ホール」です。毎晩のようにコンサートが開かれます。
写真:小林 理沙
地図を見るパリで商業的なポスターやパッケージデザインで成功を収めた後、ミュシャは故郷に帰ります。人気を博し、ミュシャを有名にした装飾を多用した甘美な作風からうってかわり、チェコ人やスラブ民族の歴史や文化を描くことに専念することになります。この市長室でもスラブ民族の団結や誇りをテーマとした絵が天井に描かれています。
バルコニーに面した窓ガラスはピンクと淡い青を基調とした色使いとモチーフの可愛らしいステンドグラスになっています。また、市民会館すべてに共通することですが、隅々まで様々な装飾が施してあり、どこをとっても芸術そのものです。
写真:小林 理沙
地図を見る美術館では20世紀初頭の優雅なご婦人方の服飾品も見ることができます。その他、ミュシャ作品を始めとするアール・ヌーヴォー様式の独特な美のポスターや、丹念な装飾が施された宝石類も展示。チェコはガーネットの産地のため、ガーネットをあしらった宝石も見られます。
ガラス工芸作品では、チェコ人アーティストの作品のみだけでなく、当時活躍したエミール・ガレやティファニーの作品に注目してみましょう。その他にも陶器やチェコの著名建築家ヨセフ・ゴチャール設計の家具など展示されており、当時の風俗を覗くことができます。
写真:小林 理沙
地図を見る館内にあるのは、プラハで1番古く、ヨーロッパでも2番目に古いバー。古さを感じさせない不朽の美をもつバーです。シャンデリアもバーの雰囲気にシックながらも豪華なテイストを与えています。この空間で飲むカクテルやリユールは格別な味がすることでしょう。
アメリカンバーのある地下へとつながる階段の壁と地下の床には、ユニークな色や形、模様のタイルで覆われています。ラコ(RAKO)というタイル会社のものですが、プラハ市内の他のインペリアルホテルでも同社のタイルが装飾に使われています。
今回ご紹介できなかったのですが、市民会館内にはアメリカンバーの他にも、優雅なカフェとレストランがそれぞれ入り口の左右に分かれてあります。
私たち日本人には馴染みの薄い飲食店等でのチップの習慣ですが、プラハでは料金の1割がチップの目安料金となっています。場所によっては、すでにチップ代を含めた金額を請求されるところもあります。
また、市民会館のガイドツアーや美術館見学のチケットの下は割引券になっていますので、気をつけて見てください。例えば、アメリカンバーで2ドリンクを1ドリンクの価格で飲めたり、カフェの飲食が2割引になったりのお得情報が記載されています。
地下にはアートショップまであり、お土産購入の可能となっています。この市民会館だけで1日たっぷり楽しめるようなところです。プラハで必見中の必見の建物「市民会館」に是非足をお運びください!
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(2024/5/8更新)
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