奈良県・紅葉に彩られた「大化の改新」発祥の地

奈良県・紅葉に彩られた「大化の改新」発祥の地

更新日:2013/09/30 14:25

Ise Shinkurouのプロフィール写真 Ise Shinkurou
奈良は春夏秋冬いずれの季節に訪れても四季の彩りを愉しませてくれる素晴らしい地域。なかでも桜井市にある「談山(たんざん)神社」は朱色の社殿をバックに3000本のカエデが素晴らしい景色を作りだします。飛鳥時代に迷い込んだような紅葉狩りはいかがですか。

紅葉に映える豪華な本殿

紅葉に映える豪華な本殿

写真:Ise Shinkurou

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談山神社は中臣鎌足公(のちに藤原鎌足と改名)を祀る社で奈良県桜井市多武峰(とうのみね)にある美しい神社。

この山は、古代より「神の宿る山」として人々に崇められてきた特別の場所です。645年、本殿の裏で、中大兄皇子(のちの天智天皇)と中臣鎌足公が国家について密談しました。それが大化の改新。後に平城京へ遷都するための基礎固めになります。

境内には701年に創建され、1850年に造り替えられた本殿を中心に、拝殿・楼門・東殿など多くの豪華な建造物が残っています。

中でも本殿は、絢爛豪華な春日(かすが)造りで、龍・花・鳥などの彫刻で装飾され、日光東照宮造営の際にお手本となりました。

写真は鳥居から入り、階段の途中で拝殿を見上げたものですが、紅葉の黄色、緑の木々、そして朱塗りの春日造りが豪華絢爛な世界を作りだしています。しばし立ち止まって見上げてしまいますが、くれぐれも足元に気を付けて下さいね。

それでは拝殿へと入ってみましょう。

雅な空間を作りだす「拝殿」

雅な空間を作りだす「拝殿」

写真:Ise Shinkurou

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写真は拝殿内ですが、周囲に廻縁をめぐらした建物で、殿内から見える外の景色は別世界のパノラマ。

つい外の紅葉に目を奪われてしまいますが、少し目線を変えて、殿内の天井も是非ご覧になって下さい。この部屋は「千畳敷伽羅(きゃら)の間」と呼ばれ、中央の天井に、なんと伽羅の香木を使用しています。これは珍しい物で一見の価値ありです。

拝殿内を歩いていると、まるで1400年の時を超え、時空の旅をしているような素晴らしさ。「ここで一句」と言葉遊びが出来れば、本当に素敵でしょうね。

それでは朱に染まる境内を散策してみましょう。

世界唯一の「木造十三重塔」

世界唯一の「木造十三重塔」

写真:Ise Shinkurou

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写真は藤原鎌足公の長男である定慧(じょうえ)和尚が、父の為に建てた「十三重塔」。現在の塔は1532年に再建されたものですが、木造十三重塔は世界唯一。

背景の紅葉に良く映える人気の撮影スポットですので、人出の多い時は順番を待ってシャッターを押すほどです。塔の前にある階段を少し下りると「新廟拝殿」がありますので、そこから朱の拝殿、紅葉そして十三重の塔を撮影するのも面白いですよ。

また境内には本殿・拝殿以外にも東殿・宝庫・楼門・石灯籠などが重要文化財に指定されてる素晴らしい建物が多くあります。シャッターを押すのをしばし忘れるほど。紅葉狩りを楽しみながら1日たっぷりと飛鳥時代の歴史建造物に触れる事が出来ます。

紅葉の見ごろは例年11月中旬から12月上旬ですが、高低差があるので一度に色付く事はなく、様々な色の紅葉狩りを楽しむ事が出来ます。お出かけ前に紅葉情報で確認して下さいね。


また境内へは正面入口からは階段が続きますので、ベビーカーなどをご利用の方は西入口のほうが便利かと思います。
マイカーでお出かけの場合、駐車場は第5までありますが、日祭日で紅葉のピーク時には2時間待ち位を覚悟されたほうが良いでしょう。

談山神社

  拝観料  500円
  拝観時間 8:30〜16:30(最終受付)
        但し紅葉ライトアップの期間中は拝観時間が延長となりますので
        ホームページ等でご確認ください

おわりに

談山は「かたらいやま」とも呼ばれます。燃えるような紅葉をバックにあなたは誰と何を語らいますか?きっと思い出に残る素晴らしい紅葉狩りになるでしょう。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/11/21 訪問

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