慈悲とおもてなしの心!蛇となった清姫の伝説が残る和歌山県最古の寺・道成寺

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慈悲とおもてなしの心!蛇となった清姫の伝説が残る和歌山県最古の寺・道成寺

慈悲とおもてなしの心!蛇となった清姫の伝説が残る和歌山県最古の寺・道成寺

更新日:2013/09/18 13:43

葉山 花のプロフィール写真 葉山 花 フリーライター

和歌山県・日高川の近くにある道成寺は、1300年を誇る歴史あるお寺で和歌山県最古の寺と言われています。この道成寺に今も残る伝説が「安珍・清姫の伝説」です。この物語は歌舞伎のお話にもなっており、大蛇に姿を変えた清姫の話から巳年でもある2013年は注目されています。その他にも道成寺には、重要文化財の千手観音像や、創建に関わった宮子姫の伝説など見どころが満載!そんな道成寺を紹介したいと思います!

安珍を鐘と一緒に燃やしてしまった清姫の物語

写真:葉山 花

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道成寺の象徴とも言えるアイテムが「安珍・清姫の伝説」に出てくる「釣鐘」です。
僧の安珍が熊野詣の途中、一夜の宿を求めた事で清姫は安珍に恋をします。案珍はその気持ちを断りきれずに、再び立ち寄る事を約束して旅立ちます。しかし、約束の日に安珍は訪れず、清姫は追いかけますが安珍は日高川を渡ります。船に乗れなかった清姫はその念の強さから大蛇に姿を変え川を渡ります。そして、道成寺に逃げ延びた安珍は釣鐘を落としその中に姿を隠します。しかし、追いついた清姫は鐘ごと安珍を焼き殺してしまい、その後入水自殺するのです。

その鐘は燃え尽きてしまったので今はありませんが、跡地とされる場所は「安珍塚」として今も残っています。ちなみに、二代目の鐘は京都の妙満寺に奉納されているのです。

道成寺を造った宮子姫の伝説

写真:葉山 花

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約1300年前に創建された道成寺ですが、その創建の際の話として宮子姫の話が語り継がれています。宮子姫は「藤原宮子」といい文武天皇の后となった人です。実は、持統天皇に文武天皇の后として選ばれる前に「かみなが姫」と呼ばれていたという伝説があるのです。
それは、生まれた時に全く髪の生えていなかった宮子姫。その姿を嘆いた母は、海底に光り輝く観音様を見つけます。その観音様を引き上げ毎日拝んでいると宮子姫に髪が生え、その美しさから藤原家の養女になり、天皇の后に選ばれたのです。その後、観音様と両親に対する気持ちから建てられたのが、この道成寺なのです。

おもてなしの心!登っても疲れない石段の秘密

写真:葉山 花

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道成寺には七不思議が存在します。その一つが石段です。
この石段は62段もあり、見た目はとても昇るのがしんどそうなのですが、実は「のぼりやすく、おりやすい」石段なのです。
その秘密は、石段自体は平行ですが、実は全体として台形の石段となっているのです。逆ハの字に開いている事で、遠近法を使っており、見た目よりも楽に移動できる石段となっているのです。これは、石段を改修した大工さんの粋なおもてなしの心が作り出したものだと言われています。昇る時は少しでも足取り軽く、帰り道はいい眺めを与えられるように、そんな気遣いの心が込められているのです。

重要文化財・千手観音像の不思議に迫る!

写真:葉山 花

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本堂にある千手観音像は、重要文化財に認定されています。
この像は見ているだけで美しく、その立ち振る舞いは慈悲の心を表していると伝えられています。
この千手観音像も七不思議の一つと数えられ、千手観音像から見て、参道・仁王門の開口部・石段は全て一直線に配置されているのです。現在、千手観音像がある本堂は二代目ですが、お堂の位置も千手観音像の位置もほぼ変わることなく、1300年前からその場所にいらっしゃる事になるのです。
ここにお参りに来る方を、いつも慈悲深い心で見つめてくれているようです。

神社のご神木で造られた三重塔

写真:葉山 花

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道成寺にある三重塔は、特別な材木を使って建てられています。それは、近くにある妙見神社のご神木を使っているのです。
ご神木を切るなんて、ちょっと罰当たりと思うかもしれませんが「材木になると、生きている年数以上の寿命を得る」と言われているそうです。
だからといって、生きているご神木を切るのが良い事なのかわかりませんが、実際に今でも「御神木を懐に抱く塔」として素晴らしい形で残っているので、妙見神社の神様が許してくれたのかもしれません。

人間の業を鎮めてくれるような慈悲深い場所

道成寺は安珍と清姫の伝説が有名です。その物語は、とても過激で歌舞伎の物語となるくらいドラマティックで聞き手に衝撃を与えるものです。
しかし、いざ足を運んでみると、その場所はとても居心地が良く、近くで見ることができる千手観音像など心が洗われるような見どころが多くて驚かされます。
確かに鐘ごと焼き殺してしまう物語なんて怖いと思ってしまいますが、そこには人間の断ち切れぬ業のようなものを感じ、そんな心を数々の慈悲やおもてなしの心が鎮めてくれるかのような静かなお寺なのです。
何かに迷い、心を落ち着かせたい時に訪れたいお寺です。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2013/08/14 訪問

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