天空のお花畑の決定版!長野「千畳敷カール」はロープウェイで行く別天地!

天空のお花畑の決定版!長野「千畳敷カール」はロープウェイで行く別天地!

更新日:2019/08/16 12:23

咲田 みつるのプロフィール写真 咲田 みつる 千葉県1周ランナー、鈍足のトレイルランナー
2600m超の天空のお花畑…と聞けば、ハードな登山をしなれば行けない場所と思いませんか?ところがバスとロープウェイを乗り継げば、日本アルプスの花園に、直に行ける場所があるんです。それが長野県の千畳敷カール!荒々しい岩峰の直下には、氷河によって削り出されたなだらかな土地が広がり、夏にはお花畑が出現します。清らかな水鏡をたたえた池もあり、遠く南アルプスを望む絶景も楽しめ、まさにそこは天空の別天地です!

長野・駒ケ根市からバスとロープウェイで行く別天地「千畳敷カール」とは

長野・駒ケ根市からバスとロープウェイで行く別天地「千畳敷カール」とは

写真:咲田 みつる

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のこぎりの歯のような稜線が印象的なこの光景、登山経験者でなくとも写真などで一度は目にし、憧れたことがあるのではないでしょうか。ここは長野県に南北に延びる中央アルプスの一角で、千畳敷カールと呼ばれる場所です。(所在地は駒ケ根市)

さぞかし急峻な場所から撮影した写真かと思いきや、意外にも撮影スポットはロープウェイの駅からほど近い、平らな場所。付近にはベンチまで備えた休憩スポットとなっています。

長野・駒ケ根市からバスとロープウェイで行く別天地「千畳敷カール」とは

提供元:駒ヶ根市観光協会フォトギャラリー

http://www.kankou-komagane.com/photo/

上部の写真で見る最高峰は「宝剣岳」(2931m)。その名の通り、天空を貫くように気高くそびえ、見る者を圧倒します。夏場には直下に高山植物が咲き乱れ、宝剣岳と併せ見る景観は絶景中の絶景。また千畳敷カールは、木曽駒ケ岳へのアプローチの要衝としても知られています。

長野・駒ケ根市からバスとロープウェイで行く別天地「千畳敷カール」とは

写真:咲田 みつる

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「千畳敷」とは「畳が千枚くらい敷けそうなくらいの広さ」で、「カール」とはなだらかなお椀状の地形を意味します。千畳敷カールは日本の屋根と呼ばれる中央アルプスに位置しながら、一般の観光客が訪れることのできる稀有なスポットなのです。ロープウェイの発着駅のそばには「ホテル千畳敷」があり、レストランやカフェのみの利用も可能です。

別天地にいざなう駒ヶ岳ロープウェイ 雲の上へ旅立とう!

別天地にいざなう駒ヶ岳ロープウェイ 雲の上へ旅立とう!

写真:咲田 みつる

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ロープウェイは、ただの移動手段というわけではありません。それは遥か2600m超の雲の上へといざなう空中散歩。わずか7分半ほどで、一気に950mを駆け上がります。日本のロープウェイとしては、高低差は最大で、駅も最高所となっています。

着いた先は、眼前に迫る宝剣岳の威容と美しいカール、振り返れば南アルプスを望む天空の世界。好天に恵まれれば、南アルプスの稜線をパノラマで楽しむことができます。※写真中央にわずかに富士山のシルエットを確認出来ます。

<中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイ>
山麓「しらび平駅」(1662m)〜山頂「千畳敷駅」(2612m)を結ぶ
しらび平駅へは、一般車両の乗り入れができないため、菅の台バスセンターより専用路線バスを利用 ※詳細は下記関連MEMOのリンク参照

別天地にいざなう駒ヶ岳ロープウェイ 雲の上へ旅立とう!

写真:咲田 みつる

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「わぁキレイ」だけじゃない!高山植物をもっと楽しむコツ・有ります

千畳敷カールには1周40〜50分ほどの遊歩道が配され、高山植物は150種類に及ぶと言われています。お花畑のハイシーズンは7月下旬から8月ごろ。

お花の名前は分からないし、覚えきれない…という方には、とっておきの楽しみ方があります。それは「黄色い花を見分けること」。千畳敷カールでは何種類もの黄色い花が同時に咲いているのです。

特に似ているお花をピックアップして、ご紹介します。最初は間違い探しのような感覚ですが、葉の形や花弁の微妙な違いを見つければ、お花が愛おしくなるはずです。ロープウェイの公式サイトにも詳細な図鑑がありますので、是非予習しておきましょう。

1、シナノキンバイ(信濃金梅)→葉が5つに裂け、手のひらのような形状(下の画像)

「わぁキレイ」だけじゃない!高山植物をもっと楽しむコツ・有ります

写真:咲田 みつる

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2、ミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)→葉が3〜5つに裂け、かつ細い。花に光沢あり。(下の画像)

「わぁキレイ」だけじゃない!高山植物をもっと楽しむコツ・有ります

写真:咲田 みつる

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3、ミヤマキンバイ(深山金梅)→1・2に比べ葉が大きく、やや地面に沿う(下の画像)

「わぁキレイ」だけじゃない!高山植物をもっと楽しむコツ・有ります

写真:咲田 みつる

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数年に一度だけ!コバイケイソウの大群落は真夏に降った雪のよう!

数年に一度だけ!コバイケイソウの大群落は真夏に降った雪のよう!

提供元:中央アルプス観光「ウェブ写真館」

https://www.chuo-alps.com/web-photo-gallery/free/

千畳敷カールのお花畑の写真と言えば、コバイケイソウの大群落が有名です。他のお花に比べ、背が高く目立つという点でも印象的。しかしこのコバイケイソウ、実は花をつけるのは数年に一度とされ、当たり年ともなれば、まるで真夏に降った雪のように、一帯を白く染め、美しく咲き誇ります。

数年に一度だけ!コバイケイソウの大群落は真夏に降った雪のよう!

写真:咲田 みつる

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近年では、2013年・2018年、そしてなんと2019年も当たり年でした。(2年連続の当たり年は珍しいことです。2019年の見頃は終了)仮に花を付けていない状態でも、だ円形の葉が沢山ついており、葉の茂み自体も壮観です。

数年に一度だけ!コバイケイソウの大群落は真夏に降った雪のよう!

写真:咲田 みつる

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コバイケイソウのあたり年でなくても、がっかりする必要はありません。先にも述べましたが、千畳敷カールの高山植物は150種類に及ぶと言われており、コバイケイソウの他にも白く可憐な花が、たくさん咲きほこっています。

カールを巡る花散歩 登山する場合は相応の装備でのぞもう

カールを巡る花散歩 登山する場合は相応の装備でのぞもう

写真:咲田 みつる

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遊歩道は、一部石の階段があるものの、ほとんどがなだらかな道です。しかし真夏でも僅かに雪が残っている場合があります。滑りにくく、防水性を備えた履物がベストです。服装は、麓よりも一枚多く羽織れるものを用意しておきましょう。

また宝剣岳やその周辺の尾根は、見た目にはとても近く感じ、現地で急に「登ってみたい!」と思う人も多いのですが、尾根までは50分ほどの急坂で、足元も不安定です。登る際は登山の装備が必要ですので、お出かけ前に充分検討しましょう。

カールを巡る花散歩 登山する場合は相応の装備でのぞもう

写真:咲田 みつる

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ロープウェイ利用は早朝がおすすめ 前泊も視野に入れて

千畳敷カールにハイシーズンに行くには、ロープウェイもバスも混雑は必至です。意外と見落としがちなのが、下りのロープウェイ時刻。大部分の人が、ロープウェイで帰っていくのですから、当然帰りも混むのです。最終便に限らず、早ければ昼過ぎから込み合うため、早めに順番待ちをする必要があります。つまり千畳敷カールについた瞬間から、下りのロープウェイ時刻へのカウントダウンが始まっているのです。

最も時間を贅沢に使うには、ホテル千畳敷に宿泊して心ゆくまでこの別天地を堪能し、翌朝帰ること。ホテル千畳敷は美しい星空を観賞できることでも有名です。また、前泊する場合は移動時間が読みやすい駒ケ根市がおすすめ。前泊か後泊をプラスすると、旅程にぐっとゆとりが出ます。天空の別天地での時間を是非とも楽しんでください!

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/07/26−2019/08/13 訪問

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