シャルトル大聖堂という呼び名で知られるこちらは、ノートル・ダム大聖堂(Cathédrale Notre-Dame de Chartres)が正式な呼び名です。
建設が始まったのは1145年とされています。その後、火災の憂き目に合いますがこの際に残った部分が初期ゴシックを残していると伝えられます。全体の再建は1194年に開始され、約30年で完成しました。日本では源頼朝が鎌倉幕府を開く頃。古い歴史が今日まで残されていることは素晴らしいことです。
二塔は向かって右が建築当初のものとされ105m、高い113mの塔は16世紀のものと言われています。
左右の見事なステンドグラスや彫刻を見ながら、全長130mの奥まで進むことが出来ます。その一つ一つが意味を持ち、宗教的教えのみならず、長い歴史そのものが語りかけてくるようです。時間の許す限り、じっくりと観察してみて下さい。
高い天井は36mあり、巨大でしっかりとした石造りの空間は信仰心の強さを物語っているようです。
大聖堂のステンドグラス作成は、12世紀後半から始まっています。その後長い間、大切に残され、宗教戦争の時代にも破壊されることはありませんでした。しかしながら更に時代が下ると、外部に持ち出された歴史もあります。様々な過程を乗り越えて古い物で現存するのは152作品と言われますが、現在ではその後の追加もあり、176の窓が様々な表現をしてくれています。
円形のバラ窓。「シャルトルブルー」とも呼ばれる光!その見事さを楽しんでいると、どれだけ時間があっても足りない!そう感じることでしょう。
12世紀頃のノートル・ダム大聖堂は、主に巡礼者のための教会でした。たくさんの巡礼者が来た理由の一つが聖母マリアを称えるためです。なぜ聖母マリアなのかですが「サンクタ・カミシア」と呼ばれる聖母マリアの聖衣が所蔵されている大聖堂となっているからです。
もちろん今日でも、世界中から信仰深き人々が巡礼で訪れています。それだけ長い間、多くの人々が尊敬し、信仰してやまない場所がノートル・ダム大聖堂なのです。
長い歴史を持つノートル・ダム大聖堂の中は、静寂な空間が保たれています。世界遺産であり、観光地であるのは確かなことですが、祈りを捧げる人、ロウソクを灯す人、静かに座り目を閉じている人など、様々な人たちがいます。
写真撮影は許可されていますが、教会内の人たちの時間と空間を乱すことなく、聖なる空間であることを忘れず、慎みある行動を心掛けましょう。
シャルトルのノートル・ダム大聖堂の周辺は、古い町並みが残されています。フランスはどうしてもパリに代表される雰囲気をイメージしがちですが、古き良さは旧市街地にあります。
大聖堂だけではなくこちらもぜひ散策し、その統一された美観を楽しんで下さい。
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