名物ラーメンも!唐津市街散策で城下町の面影をしのぶ

名物ラーメンも!唐津市街散策で城下町の面影をしのぶ

更新日:2016/06/14 12:22

浦賀 太一郎のプロフィール写真 浦賀 太一郎 週末トラベラー
古くから中国大陸(唐)への港(津)として栄えた佐賀県唐津市。その町並みは、江戸時代に城下町として整備されて以来、武家文化や町人文化が発展し、有名なお祭り「唐津くんち」や焼き物「唐津焼き」を生み出しました。明治期には欧米文化も入り混じり、町並みの色彩をより引き立てています。
今回は、そんな唐津散策で外せない、今につながる「ルーツ」となる観光スポットをご紹介します。美味しいラーメンもありますよ!

まずは名物ラーメンを!「ラーメンきあげ」で腹ごしらえ

まずは名物ラーメンを!「ラーメンきあげ」で腹ごしらえ

写真:浦賀 太一郎

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唐津駅構内で20年近く営業している「ラーメンきあげ」は、営業時間が10:00〜23:00(22:40LO)と幅広いので、腹ごしらえの一杯にも、〆の一杯にもうってつけ。
「きあげ」とは、諸味を仕込み半年以上の時間をかけ、発行熟成の後、諸味を絞り不純物を取り出した、その時の最初の醤油のこと。「生揚げ(きあげ)」というそうです。

メニューは唐津名物のラーメン(写真)のほかに、煮玉子のトッピングや餃子、ライス、チャーハン、ラーメン肉なしなどがあります。麺は細麺で、硬さは硬めがお店のおすすめ、普通は美人好みの食感とのこと。スープはとんこつベースで、特徴的なのが、海苔に乗った辛味噌と、串刺しで出してくれる豚バラ角煮。

辛味噌はラーメンそのものの味を変える威力があるので、半分くらい食べてみてから投入するのが、一度に二度楽しめておすすめです。串の角煮は手で持ってビール片手に、なんていう食べ方が乙です。もちろん白米のおかずにも合いますよ!

有名なお祭り「唐津くんち」の曳山展示を見よう!

有名なお祭り「唐津くんち」の曳山展示を見よう!

写真:浦賀 太一郎

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唐津といえば、日本三大くんちの一つである「唐津くんち」をイメージする人も多いはず。「くんち」とは九州北部の方言で、秋祭り、収穫祭といった意味合いがあります。祭礼時は町中に活気ある歓声が轟き、種々の曳山(やま)が豪壮に闊歩しますが、普段は唐津駅から徒歩15分ほどの所にある、「曳山展示場」に展示されています。

明治時代に描かれた「唐津神祭図襖絵」の展示では、往時の唐津くんちの様子が活き活きと描かれています。他にも、曳山ごとの説明や、唐津くんちのVTR視聴、曳山に関連したグッズや、唐津焼き、唐津の特産品も販売しています。

真っ白な鳥居が目印!唐津っ子の産土神・唐津神社にお参り

真っ白な鳥居が目印!唐津っ子の産土神・唐津神社にお参り

写真:浦賀 太一郎

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曳山展示場のすぐ隣には、唐津の産土神(生まれ故郷の守護神)である、唐津神社が鎮座しています。

晴れわたる青空に映える、真っ白な鳥居が特徴的ですが、これは、昭和61(1986)年、鳥居改修の時(建造は昭和15(1940)年)、元々鉄筋コンクリート造りであった鳥居のひび割れなどの工事後に美装工事として白塗りを行った所、当初の予定よりも真っ白な仕上がりになってしまったという、意外に新しい由緒のある鳥居なのです。

主祭神は海上交通の守護神である住吉三神で、神功皇后の三韓征伐の際、海が荒れていたため、住吉三神に祈祷をすると、見事に嵐は収まりました。神徳を感じた皇后は、松浦の浜に鏡を捧げ、三神を祀ったのがはじまりといいます。
住吉三神は、海上・交通安全、勝運にご利益があると言われています。また、末社に祀られている「寿(ことぶき)社」は、全国唯一の寿さまといわれ、近年は特に子授けのご利益があるとされ、子宝を願う人たちのパワースポットとして話題になっています。

和洋折衷の屋敷・重要文化財 旧高取家住宅

和洋折衷の屋敷・重要文化財 旧高取家住宅

写真:浦賀 太一郎

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2300坪という広大な敷地を持つ、旧高取家住宅。唐津の炭鉱王として財を成した高取伊好(たかとりこれよし)の旧宅は、国の重要文化財に指定されています。外観(写真)からして、瓦屋根の日本家屋とレンガ積みの欧風建築のコラボが目を引きます。

内装もまさに和のルネッサンスと言えるもので、座敷に仕組まれた舞台としては日本唯一の現存とされる能舞台や、茶室は「にじり口」や「丸窓」を設えた本格的な造り。
書斎には和の内装の中に大理石の暖炉が置かれ、洋間には漆喰天井からシャンデリアが下げられ、赤絨毯が敷かれるなど、文明開化で欧米文化が日本に入りたての頃の、日本の建築が変わっていく過渡期の様相がよくわかります。

夜の散策も楽しい!唐津城の面影を訪ねる

夜の散策も楽しい!唐津城の面影を訪ねる

写真:浦賀 太一郎

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唐津市は、唐津藩初代藩主・寺沢広高が築城した「唐津城」を軸に発展した城下町。現代において、城郭の大半は破却され、昭和に建造された天守閣のある舞鶴公園周辺にその遺構を留めるのみ。ですが、よくよく町中を散策すると、「肥後堀」と呼ばれる長さ約300m、幅20〜25mもの長大な堀の一部や、「三ノ丸辰巳櫓(写真)」などが復元され、夜間はライトアップもされています。

他にも、二ノ丸、三ノ丸を取り囲んでいた石垣も残り、散策路「石垣の散歩道」として整備されています。点在する城下の遺構をぶらぶらと捜し歩いてみるのも一興ですよ!

さまざまな楽しみのある唐津の町並み散策

唐津には、今回紹介しきれませんでしたが、あの東京駅の駅舎(重要文化財)を設計した辰野金吾(たつのきんご)が設計監修を手掛けた「旧唐津銀行」や、古代唐津の面影をもしのべる、「稲作発祥の地・菜畑遺跡」など、唐津駅から歩ける距離(遠くても20分ほど)に点在しています。

唐津へお越しの際は、唐津城や虹の松原とともに、ぜひゆったりと町並み散策をお楽しみください。
では皆さん、がばい(とっても)楽しい佐賀の旅路をどうぞ!

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/05/01 訪問

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