写真:東郷 カオル
地図を見る高野山の西の入口には「大門」があり、車で高野山を訪れる人は大門から高野山に入ることになります。大門には大きな2体の仁王像(金剛力士立像)が立っており、その大きさは奈良の東大寺南大門の仁王像に次いで国内2番目を誇ります。
大門は高野山の観光スポットとして有名なのですが、実は高野山には大門だけではなく、「中門」なるものがあるのです。いえ、正確に言うと「あった」のです。長らく中門跡として礎石を残すだけの面影でしたが、この度開創1200年の節目にようやく再建されることとなりました。
中門は五間二階の楼門で、持国天と毘沙門天が設置されていましたが、1843年の大火により消失してしまいました。実は高野山は何度か大火に見舞われており、その都度貴重な宝物が失われています。木造なのでよく燃えてしまうのでしょう。
今回再建される中門は、末永く高野山の地に受け継がれることを願います。
写真:東郷 カオル
地図を見る開創1200年記念を迎えるにあたり、2013年に新しくオープンしたスポットがあります。それが「中門再建作業館」。お坊さんの姿をしたゆるキャラは「こうやくん」です。残念ながら今のところ日曜日にしか働いておりません^^
ここでは実際の宮大工さんの作業内容を見学することができます。中門は鎌倉時代の様式で再建されますので、作業風景を見学できるのは貴重な体験です。この日に作業をされていたのは生まれも育ちも高野山の宮大工さん。作業中の宮大工さんに話しかけるのは禁止されていますが、もし宮大工さんのほうから声をかけてくださったらお話しを聞いてみると良いですよ。
中門再建作業館は、金剛峰寺と大師教会のすぐ近くの「高野霊木之家」に隣接しています。
※中門完成後は開創1200年ギャラリーとして運営
写真:東郷 カオル
地図を見る中門再建作業館には、開創1200年を記念して、普段は買うことのできないレアなグッズが並んでいます。
高野山を訪れたら、是非買って帰っていただきたいのが「高野杉の御朱印帳」。高野山の森を適正に管理し後世に繋いでいくためには、間伐材が発生します。この御朱印帳はそのような過程で出た間伐材を再利用して作られたものです。この木製の御朱印帳ですが、今だけは、中門再建に使用したヒノキを使用したものがお目見え!杉より少々お値段はしますが、ほんのわずかな差ですので、高野山を訪れたなら是非入手していただきたい御朱印帳です。
表紙には「伽藍中門再建記念・高野山開創1200年記念大法会」、裏表紙には「伽藍中門御用材」と記されています。
実はこの木製の御朱印帳は想像以上に軽く、かばんの中に入れていても紙製の御朱印帳のように傷まないので、大変重宝するのです!
写真:東郷 カオル
地図を見る奥の院に代表されるように、高野山の森そのものがパワースポットではありますが、その中でも、今後新たなパワースポットとして注目されそうなものを発見!
中門建設のために伐採された樹齢374年の桧の切り株が、檀上伽藍の西塔の奥にあります。まさに霊木。観光案内には載っていませんが、木々が生い茂る場所の手前に立札がありますので見つけてくださいね。遠くから見ると切り株にカビが生えているようにも見えるのですが、実は白く見える部分は1円玉。ぎっしりと小銭が置かれているのです。中門を再建するために倒した木の切り株に小銭をお供えする。なんとも日本的な光景ですよね。これは置かずにはおれません^^
今回は高野山開創1200年記念の準備の様子をご紹介しましたが、様々な記念行事はまだまだこれからです。2014年には前年ということで、更なる盛り上がりを見せることでしょう。
2013年には高野山ではじめてのコンビニエンスストアもオープンし、真言密教の聖地としての厳粛な空気を保ちつつも、観光客に配慮した町の取り組みが進んでいます。
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(2024/4/26更新)
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