ノートルダム大聖堂(Cathédrale Notre-Dame de Reims)は前身であるランス大聖堂からの歴史を誇っています。起源は401年と言われ、約100年後の496年、フランク王国初代国王のクロヴィスが、ランスの司教であったレミギウスから洗礼を受けた記録があります。
816年にルイ1世が戴冠式を行ってから1825年のシャルル10世まで、歴代の王が現在のノートルダム大聖堂で戴冠式を行っています。
大聖堂そのものはゴシック建築の大傑作と言われています。外側には2300体をこえる彫刻がありますので、ぜひともその迫力を感じながら、同時に繊細なる作りも観察してみましょう。
大聖堂の入口には、大きな彫像が何体も並んでいます。中でも有名なものが微笑みの天使です。ぜひとも見つけて下さい。これらの彫像はヨーロッパ各地から石工が集められて、作られました。そのため、様々なスタイルの彫像があることもまた面白さの一つです。色々な違いを見比べてみて下さい。
聖堂の奥行きは138.75mあります。天上の高さは38mで、フランスで最も高いと言われています。格式高い雰囲気の中に、教会ならでは静寂さを感じることが出来るでしょう。また、6700本と言われるパイプを持つ、巨大なパイプオルガンも見どころの一つです。
1974年、シャガールの青を基調としたステンドグラスが飾られました。場所は聖堂内の一番奥に近い東側となっています。ステンドグラスならではの色合いの中に、旧約聖書から新約聖書までの世界観が描かれています。その透明なる美しさは、見る人の心をとらえることでしょう。
ノートルダム大聖堂には、ジャンヌ・ダルクの署名というものがあります。見ることが出来るのはコピーとなりますが、文字がかけなかったと言われるジャンヌ・ダルクだからこそ珍しいものですので、ぜひ、見学してみて下さい。
ジャンヌ・ダルク(Jeanne d’Arc)は1412年頃、フランス東部に農夫の子供として生まれています。12歳頃には神の声を聞いたと後に証言。やがて神の啓示により、フランス対イングランドの百年戦争に参戦し、劣勢だったフランス軍を奮い立たせ、イングランド戦いを勝利へと導いています。
シャルル7世も歴代の王と同じく、ランスで王位に就くことになりました。戴冠は1429年です。ジャンヌ・ダルクはシャルル7世とともにこの大聖堂に来ているのです。
1431年5月30日、ジャンヌ・ダルクは満19歳で火炙りとなり亡くなりました。イングランド占領下のルーアンにて、異端裁判にかけられたのです。
1456年になり、処刑裁判そのものの破棄が宣告され名誉は回復します。それから長い時間が経過した1909年になると、パリのノートルダム大聖堂で列福となり、また、1920年にはバチカンのサン・ピエトロ大聖堂で列聖と認定されています。このように本当の意味で認められるまでには、500年近くかかったということです。
ジャンヌ・ダルクがどれだけ尊崇の念を集めているかは、フランスの様々な場所でジャンヌ・ダルクの銅像を見ることが出来ることでも証明されています。
戴冠式を行わなければ正式な王と認められなかった時代に、このノートルダム大聖堂でそれが行われてきたことは歴史の重みが感じられます。
ジャンヌ・ダルク所縁の地であり、シャガールの傑作が使われていることからも、フランス観光ではぜひとも訪れておきたいのがランスのノートルダム大聖堂なのです。
この記事の関連MEMO
- PR -
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/4/26更新)
- 広告 -