映画「幸福の黄色いハンカチ」(監督:山田洋次、主演:高倉健)が制作されたのは1977年。その後、テレビで何度も放映され、DVD化もされ、ドラマ化もされ、さらに海外でリメイク、いったい何人の人たちがこの物語に涙したのでしょう。まさに愛され続ける名作ですね。
映画は北海道の各地でロケが行われていましたが、メインは夕張市。その劇中で主人公・勇作の住居として使われていたのは、実際の夕張炭鉱の炭住長屋。その後の鉱山閉山などにより周囲は大きく変わっていきましたが、ここは「幸福の黄色いハンカチ想い出広場」(北海道夕張市日吉)として大切に残され、今でも映画ファンや健さんファンなど多くの人が訪れます。何十年が過ぎても、こうして語り続けられるって、本当にすごいと思いませんか?
なお、この映画の元となったのが、アメリカのポップスグループ「ドーン(DAWN)」の歌う名曲「幸せの黄色いリボン(Tie A Yellow Ribbon Round The Ole Oak Tree)」です。こちらは1970年代初め頃に、日本でも大ヒットしています。
映画のラストで、「ほらーっ!あれ!!」という喜びの叫びとともに、たくさんの黄色いハンカチが高く揚げられているシーンが出てきます。忘れ得ぬ感動の名シーンです。
映画で、武田鉄矢さんと桃井かおりさん演じる欽也と朱美が車から降りて、不安げに黄色いハンカチを探すあたりから、もう涙をこらえるのが必死だったという方も多いのではないでしょうか。その名場面を、「幸福の黄色いハンカチ想い出広場」では映画のシーンそのままに見ることができます。
この長屋の入り口に立った時、きっとバッグを持った健さんの後ろ姿と、遠くの倍賞千恵子さんの姿が見えてきますよ。思わず、映画の中に入ったような感じで感動!
すごい!一面が黄色!
壁一面に貼られているのは、来場者により書かれたメッセージカードです。何だか見るだけで、幸せな気分になってきますね。よく見ると、どうやって貼ったのか、天井まで一杯になっています。神社の願掛けのように、願いごとが書かれているものもたくさんありました。自由にメッセージを書きましょう!
映画で大変出番が多かった赤いファミリアですが、撮影では2台が使われていて、撮影終了後は1台が寄贈され、もう1台はスタッフの方に払い下げられたそうです。その寄贈された1台がこれです。
それにしても一面の黄色に赤い車、とても引き立ち印象に残りますね。この前で記念写真を撮られる方も少なくありませんでした。1枚、いかがですか?
映画撮影当時は、夕張の町には多数の炭鉱住宅が建ち並んでいましたが、1970年代後半から相次いで炭鉱が閉山する中、大半が姿を消してゆき、広場周辺ではこの長屋が残るだけです。
その長屋の中には、映画「幸福の黄色いハンカチ」の様々な資料が公開されています。映画撮影時の写真や公開時のポスター、ロケ地の案内や、部屋のセットの再現など、貴重なものが多数展示されています。また、先の赤いファミリアも、この長屋の中に展示されています。長屋の中も外も、まるまる映画の世界を堪能!です。
「幸福の黄色いハンカチ想い出広場」の周辺ですが、以前はここに多くの炭鉱住宅がひしめくように建ち並んでいました。しかし、今は何も無く緑の草原にかわっています。夏にはハンゴンソウでしょうか、見事に咲き誇り辺りを黄色に染め上げます。「黄色いハンカチ」の黄色と草原の緑、そして黄色の花の群生、なんだかとても絵になります。散策するのもいいでしょう。
写真に写っている古い建物には散髪屋さんのサインポールがありましたが、もちろん営業はしていません。中には入れませんが、この古い家屋の風景もとてもいいですね。そういえばこの建物、映画のラストシーンでもチラッと出てきますよ。ぜひ探してみてください!
いかがでしたでしょうか、「幸福の黄色いハンカチ想い出広場」。行ってみたくなりませんか?
車利用だと、札幌から1時間半、旭川からだと2時間くらいで、お手頃なドライブコース。また交通機関ご利用の場合は、夕張鉄道バス「黄色いハンカチロケ地前」バス停から徒歩で10分くらいです。少し坂道になりますので、暑い時期は飲み物や帽子などの暑さ対策をするといいかもしれません。
広場では、「夕張メロンゼリー」や夕張のゆるキャラ「メロン熊」のグッズなどのお土産も販売されています。もちろん、黄色いハンカチも!夕張の新名物のメロン熊、なかなかなかなか強烈なキャラクターです。ぜひオフィシャルサイトで確認してみてください。
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