写真:那須 マッキー
地図を見るスッカン沢渓谷の滝巡りは「雄飛の滝線遊歩道」駐車場からスタートして、スッカン沢の終点地「スッカン橋」までの約2.3キロの道のり。実際には遊歩道から滝へ行くための距離を含めると約4キロの行程となります。所要時間は緑あふれる森と渓流を、のんびりと無理をせずゆっくり散策しながら、食事の時間や滝見物をすると往復3時間半〜4時間といったところ。
先ず駐車場からスッカン沢渓谷沿いを歩き始めて、一番最初に現れる滝が「素簾の滝(それんのたき)」。2番目が「仁三郎の滝(別名:舞姫滝)」。そして最後はスッカン沢最大の滝「雄飛の滝(ゆうひのたき)」という順に点在しています。この滝は皆それぞれに違った表情を見せてくれます。
動画:那須 マッキー
地図を見る遊歩道にある「素簾の滝(それんのたき)」。案内板が指し示す通り右側を見ると、渓谷を流れ落ちる大小様々な滝が見えます。しかし本当の「素簾の滝」を見るにはスッカン沢を渡河しないとなりません。遊歩道から約10メートル下の沢に下り、浅瀬を探して対岸へ渡ります。その先には今までの景色とは全く違った異空間が広がっています。
その奥の渓谷全体が素簾の滝と呼ばれています。素簾の滝を初めて目にした方は、その圧倒的な秘境の自然が織りなす美しさに、しばし立ちつくし声も出ないくらい!深い緑の原生林に囲まれた森と目にやさしい苔と滝の水音の別世界に身も心も洗われ、癒しと感動の空間がこの森には存在しています。まるで屋久島のような世界です。
動画:那須 マッキー
地図を見る素簾の滝から遊歩道に戻り、次は「仁三郎の滝(舞姫滝)」へ向かいましょう。約7〜8分進むと仁三郎の滝が見えてきます。この滝は遊歩道からも観瀑できるお手軽な滝。滝名の由来はこの滝を最初に発見した人の名前から付けられたと云われています。
滝壺にある巨岩の舞台めがけて流れ落ちる滝水の様子が、天女のスカートのように見える事から、別名「舞姫滝」とも呼ばれています。ちょっとこの辺で一休み、スッカンブルーと呼ばれている碧い渓流を見ながら、昼食などいかがでしょうか?
動画:那須 マッキー
地図を見る仁三郎の滝を観瀑したら、最終目的の「雄飛の滝」を目指しましょう。仁三郎の滝から15〜16分歩くと、目の前にスッカン橋と巨大な桂の木が見えてきます。石畳の階段を降りて、スッカン橋を渡らずに橋の手前を右へ、渓流沿いに仁三郎の滝方向へ戻ります。約300メートル程歩いた先に、うす暗い渓谷に囲まれた滝が出現します。
スッカン沢渓谷の最大の滝「雄飛の滝」です。圧倒的な迫力で流れ落ちる滝の姿は一見の価値があります。カメラマニアの方々の絶好の撮影スポットにもなっていて、朝夕の光が滝のしぶきに反射して現れる光芒を狙い、皆さん夢中でシャッターを切っています。
雄飛の滝線遊歩道沿いのスッカン沢を流れる水は、場所によってはブルーに見えます。この現象をスッカンブルーと呼びます。これは高原山のカルデラ跡から流れ下る水が、火山の鉱物や炭酸の成分を含んでおり、光に反射して碧く見えるのです。この沢の水は、辛くて飲めないことから「酢っ辛い沢」などと呼ばれ、呼び方がなまって「スッカン沢」になったと云われています。
スッカン橋を渡ると巨大な桂の木があります。「蟒蝎桂樹(もうかつけいじゅ)」(大蛇のような桂の大木)として明治時代の書物にも触れられています。現在ではこの大木を取り巻くように階段遊歩道が整備されています。
周辺の岸壁には薙刀岩と呼ばれる名所があります。火山の噴火の際に、溶岩が冷えて固まって出来た形状節理という現象により、薙刀のような独特の形をしています。
秘境スッカン沢の滝巡りは如何でしたか?スッカン沢渓谷は春夏秋冬のいずれのシーズンも、楽しめる自然の宝庫です。ハイキングコースとしてメジャーになりつつあるスッカン沢ですが、健脚コースのためあくまで体力に自信のある方向けです。先の震災や水害の影響により、通行止めの箇所などがありますので、無理をせず自己責任において楽しまれるようにしてください。あくまで単独行動は避け、グループでの行動をお奨めします。
●携帯は圏外となりますので、お互い目の届く範囲での行動が必要です。特に沢を渡る時には充分な注意が不可欠です。
●携行必需品として、飲料水、雨具、ハイキングストック、手袋、日除けの帽子、熊避けの鈴(携帯ラジオでも可)、ホイッスル、虫よけスプレーなど・・・
●地図は下記関連メモの「雄飛の滝線歩道案内」PDFをダウンロードして、ご利用ください。
充分な下準備で思い出に残る楽しいハイキングをお奨めします。
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(2024/4/24更新)
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