写真：やまざき にんふぇあ
地図を見る三津浜港は古くから松山の玄関口として栄えてきました。歴史があるゆえに、三津浜には古く良い雰囲気の建物が多く残ります。いわゆる看板建築や擬洋風建築が残る懐かしい街並みや港をのんびりと散策してみましょう。
写真：やまざき にんふぇあ
地図を見る三津浜に来たら、三津浜焼きを食べずには帰れません。三津浜焼きは、お好み焼きに似た三津浜のソウルフードです。
関西のお好み焼きとの違いは、混ぜ焼きではなく乗せ焼きである点です。同じ乗せ焼きである広島のお好み焼きとよく似ていますが、焼き方が少し違います。広島のお好み焼きは、うすく伸ばした生地の上に具材を乗せて焼いたものを、別に焼いておいた味つけしていない麺の上に乗せます。一方三津浜焼きでは、生地の上に焼いて味つけした麺を乗せ、さらにその上に具材を乗せます。三津浜焼きではこの麺を「台」と呼び、「台」の入った三津浜焼きを「台つき」と言います。台はそばとうどんで選べるので好みの方にしましょう。
三津浜のＰＲ団体「三津浜船出組」の実施している三津浜焼き推進プロジェクトには現在４２店舗もの店が加盟しています。例えば、伊予鉄道三津駅の踏切と港にはさまれたところ（愛媛県松山市三杉町１１－８）には、「日の出」という三津浜焼き屋さんがあります。カウンター席のみの小さな店ですが、観光客や地元の方がひっきりなしに訪れる名店として知られています。店に迷ったらまずは「日の出」をたずねてみてはいかがでしょうか。
写真：やまざき にんふぇあ
地図を見る「日の出」から港にそって１０分ほど歩くと、小さな舟が港のこちらと向こう側を往復している光景に出くわします。三津の渡しと呼ばれるこの渡し船ですが、実は松山市道高浜２号線というれっきとした公道なのです。
港の向こう側に行きたい時は、運転手に話しかけて乗せてもらいましょう。向こう岸にいるなどして話しかけられない時は、手をふるなどして合図をするか、近くにあるインターホンを押すと来てくれます。わずか数分間ですが、たくさんの漁船が停泊する港を横断するというなかなかない体験ができます。しかも公道なので料金はかかりません。
この三津の渡しですが起源は意外と古く、室町時代の応仁の乱の頃、伊予の豪族河野家の分家が近くに築城したことがきっかけと言われています。その後、現在に至るまで地元の方の足として親しまれています。昔句会のためにここを訪問した小林一茶も、三津の渡しを体験したそうですよ。
写真：やまざき にんふぇあ
地図を見る三津の渡しから２キロほど歩くか電車で１０分ほどゆられたところに、梅津寺（ばいしんじ）駅があります。一見海のすぐ近くに作られたごく普通の小さな駅ですが、実はここ、フジテレビで１９９１年に放送されたドラマ『東京ラブストーリー』の最終話のロケ地なのです。ドラマではカンチ（織田裕二）とリカ（鈴木保奈美）が最後に待ち合わせをした場所として登場します。今でも駅の手すりにはハンカチを結んでいく人があとを絶ちません。
いかがでしたでしょうか。松山城や道後温泉を訪れた際にはぜひ三津浜にも足を運んでみてください。松山市の中心部からすぐ近くとは思えない懐かしい風景に出会えますよ。
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(2024/4/26更新)
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