金色に輝くロールケーキに、イノシシのピザ!? 関空の対岸・泉佐野市の名産品ベスト5

金色に輝くロールケーキに、イノシシのピザ!? 関空の対岸・泉佐野市の名産品ベスト5

更新日:2013/12/11 16:15

沢木 慎太郎のプロフィール写真 沢木 慎太郎 放送局ディレクター、紀行小説家
秋の風物詩で知られる「だんじり祭り」や、泉州タマネギなどの産地で知られる大阪・南泉州。ここに、大阪湾の人工島「関西国際空港」の対岸の街・大阪府泉佐野市があります。泉佐野には、金箔を張ったロールケーキや、イノシシの肉にイタリア産のチーズをからめたナポリピッツァなど、大阪ならではの斬新で奇抜な名産品が盛りだくさん。泉佐野でしか買えない名産品ベスト5を選んでみました。

泉州タマネギ、水ナスをはさんだボリューム満点のハンバーガー

泉州タマネギ、水ナスをはさんだボリューム満点のハンバーガー

写真:沢木 慎太郎

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まず、ご紹介したいのが、泉州地域の特産物である泉州タマネギを使った『泉州たまねぎバーガー』。
じゅうじゅうとした肉厚のハンバーグを圧倒してしまうほどのタマネギの分量。
タマネギの甘みがジューシーなお肉と一緒に口の中にパアッと広がり、シャキシャキとしたタマネギの歯ごたえ感が食欲を増進させてくれます。

泉州タマネギは水分が多く、甘みがあり、柔らかいことが特色。大阪南部の泉州地域は、タマネギの産地で有名なところです。
神戸の外国商館に務めるアメリカ人からタマネギを譲り受け、岸和田市の農場で栽培を行ったのが泉州タマネギのはじまり。
昭和初期には、全国の生産シェアのうち、約3分の1を占めていました。

また、タマネギと並んで泉州地域の特産物である泉州水ナスを使った『泉州水ナスバーガー』も柔らかく甘みがあり、おススメの一品。
泉州たまねぎバーガーは年中販売しており、持ち帰りが可能です。
泉州水ナスバーガーは2月1日〜10月31日までの限定販売で、水ナスの水分が多いため、持ち帰りはできません。

泉州バーガーを食べることができるのは、南海電車・泉佐野駅の近くにあるアメリカンレストランバーのLONE STAR(ロンスター)さん。
アメリカンスタイルの雰囲気のいいお店で、テキサス風にアレンジした泉州の特産物を味わってみてはいかがでしょうか?

■lone star 泉佐野
■住所:大阪府泉佐野市上町1丁目1−30
■TEL:072-461-1444
■営業時間:月〜日ランチ 11:30〜15:00(L.O.14:30)/ディナー 17:00〜翌2:00(L.O.1:30)

濃厚な甘みが広がる金箔の華やかなロールケーキ

濃厚な甘みが広がる金箔の華やかなロールケーキ

写真:沢木 慎太郎

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続いてご紹介したいのが、金ぴかのロールケーキ。最初、これを見た時、いったいこれは何だろうと思いました。
栗と黒豆がごろごろと贅沢にちりばめられ、表面にまばゆいばかりの金箔で飾られたロールケーキ。
濃厚でおいしい生クリームを柔らかなカステラが包み込み、ふわふわで柔らか。
見た目の豪華さに加えて、生クリームや栗、カステラの甘みをそれぞれ打ち消しあうことなく、絶妙なバランスを保ちながらロールケーキのおいしさを堪能することができます。
めっちゃ、甘いです!

成金ロールを販売しているのが、和菓・西洋菓子店の「まつみ玄璽(げんじ)」さん。
成金ロールは通常、店頭には置いてありません。そこで、店の方に「成金ロールをお願いします」と言うと、「少々お待ちください」と言われます。
待つこと約5分。ぴかぴかの金箔でくるまれたロールケーキが登場。これは、定番のロールケーキに金箔を張りつけた豪華バージョンなのだそうです。
成金ロールを発明した「まつみ玄璽(げんじ)」さんは、南海電車・泉佐野駅の近くにある古い商店街「つばさ通り商店街」の中にあります。この界隈は古い街並みが多く、海岸には今も珍しい蔵が。

泉佐野には、江戸時代に廻船業などで巨大な富を築いた食野(めしの)家や唐金(からかね)家の長者伝説があり、井原西鶴の『日本永代蔵』にも記述されています。
これらの江戸時代の豪商にあやかって泉佐野市の街に活気を取り戻そうと、駅前商店街の店主さんたちが“長者伝説”にちなんだ商品を開発。その一つが、この成金ロールです。
見た目の華やかさと、特性の甘いクリームに包まれた大粒の栗や黒豆はまさしく絶品。ぜひ召し上がってください。
成金ロールのお値段は、一番大きなサイズで3000円。ハーフサイズで1500円です。

■まつみ玄璽
■住所:大阪府泉佐野市栄町10−12
■電話:072-462-1382
■営業時間:AM9:00〜PM7:30
■定休日:水曜

泉州の特産物と人をむすんだおむすび“オトメゴコロ”

泉州の特産物と人をむすんだおむすび“オトメゴコロ”

写真:沢木 慎太郎

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次におススメしたいのが、“オトメゴコロ”。泉州地域の名産物をふんだんに取り入れたオリジナルのおむすびが“オトメゴコロ”です。
この可愛らしい名前のおむすびは、「町おこしのために何かお手伝いをしたい」「泉州にあるいいものをたくさんおむすびに込めたい」という一人の女性の想い、まさに乙女の心から生まれました。

おむすびに使っているコメは、大阪南部の泉州地域に位置する貝塚市の木積産「ヒノヒカリ」と、泉佐野市の日根野産「キヌヒカリ」。コシヒカリにも負けないうまみがあります。
使用している塩は、同じ泉州地域の岸和田市で作られた洋水塩で、ミネラル成分がたっぷり。身体にも優しい塩が、コメのうまみをさらに引き出しています。

オトメゴコロが売られているのは、ガレージの一角を改装した小さなお店。昔懐かしい木の引き戸を開けると、小粋なカウンターに可愛くておいしそうなおむすびが並んでいます。

メニューにあるのは地元で唯一の造り酒屋である北庄司酒造店の酒粕が入った『焼きねぎ味噌』。さっぱりとした塩味の『塩むすび』。
また、泉州の海の幸を取り入れた『泉州海苔』や『泉たこめし』。泉州地域のブランド豚を具材に使った『犬鳴ポークそぼろ』も人気。
さらには、泉州タマネギの甘みを活かした『泉州たまねぎ』なども絶品です。
さらに、新作の『泉州キャベツのリゾット風』も、地元の泉州キャベツの甘みを上手に引き出した逸品で、テレビにも取りあげられました。

店頭販売だけでなく、さまざまなイベントにも出店しているので、オトメゴコロのおむすびを見かけたら、ぜひお手に取ってみてください。

■オトメゴコロ
■住所:泉佐野市 市場西3-4-31
■TEL:072‐462‐0014
■営業日:火曜、水曜、木曜
■営業時間:8:00〜18:00ごろ

手づくりにこだわった幻の地酒

手づくりにこだわった幻の地酒

写真:沢木 慎太郎

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続いての名産品は、地酒。
泉佐野市内で唯一の造り酒屋の北庄司酒造さんは、昔ながらの手作業で日本酒本来のうまみを引き出したお酒を作っています。
煙突が建つ昭和初期のレトロ感たっぷりの木造建築で、1921年の創業から手間暇を惜しむことなく、真心をこめてつくられる酒は純粋無垢でキレのある味わい。
“量”よりも“質”にこだわり、年間生産量は300石ほど。これは一升瓶換算で約3万本となり、泉佐野市域外にはほとんど流通していないという幻の銘柄なのです。

純米酒『荘の郷過は米の味をしっかりと引き出した、やや辛口の軽快な飲み口。大吟醸「荘の郷」は“軽ろみ”と“まろみ”を併せ持ち、全国規模の品評会「全国新酒鑑評会」で、2年連続で金賞を受賞しています。

北庄司酒造店さんでは、日本酒の試飲ができるほか、仕込みタンクなどが並ぶ酒蔵を見学することも可能。五百円で三種類のお酒を楽しむことができます。作りたてのお酒は本当においしいですよ。
酒蔵の見学会は予約制で、10人以上の団体で申し込むことが必要。お酒は寒仕込みのため、坂づくりの作業を実際に見ることができるのは、10月中旬から3月中旬ごろとなっています。

■北庄司酒造の酒蔵見学
■開催日:随時開催
■受付時間:9:00〜16:00
■所用時間:約1時間
■参 加 費:一人500円(税込)
■定  員:団体10名以上
■対  象:20歳以上
■予約電話:072-468-0850(一週間前までに予約のこと)
■メール:info@kitashouji.jp

地元の山で獲れたイノシシと、イタリア産チーズとのコラボ

地元の山で獲れたイノシシと、イタリア産チーズとのコラボ

写真:沢木 慎太郎

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最後にご紹介したいのが、白いクルーザー船やヨットが係留されている関空マリーナを見ながら、イタリアン料理を堪能することができるPizzeria S Di Piu(エッセ ディ ピュ)さん。

こちらのお店では、ナポリで3年間修業したオーナーシェフの創作料理をいただくことができます。おいしいピッツァへのこだわりは、わざわざナポリから薪窯を特注したほど。
おススメのメニューは、450℃の高温で焼く本格的なナポリピッツァ。イタリアから高級小麦粉を取り寄せ、天然酵母を使って低温でゆっくりと熟成。生地はさくさくで、ふっくらと柔らか。ひと口、かじった瞬間に思わず、「うまい!」と声が出てしまいます。

写真のピッツァは、地元の犬鳴山で獲れたイノシシの肉に、イタリア産のチーズであるモッツァレラをからめたもの。あっさりとしたシシ肉に、濃厚なチーズの味が溶けあい、とても食べごたえがあります。
写真を見ているだけでも、肉のジューシーさ、チーズのとろけ具合が伝わってきませんか?

このほかにも、泉州沖で水揚げされたワタリガニや魚を使ったピッツァもおススメです。
夕陽に輝く海を見ながら、ワインを片手に薪窯で焼いたアツアツのピッツァを召し上がってください。

■Pizzeria S Di Piu(エッセ ディ ピュ)
■住所:大阪府泉佐野市りんくう往来北6
■TEL:072-464-1320
■営業時間:ランチ11:00〜15:00/ディナー18:00〜21:00

おわりに

以上、いかがでしたでしょうか?
泉佐野には大阪人にも知られていないたくさんの名物料理があります。関西国際空港に来られたなら少し足をのばして、泉佐野の名産品をぜひ味わってください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/09/08 訪問

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