写真:いしい ひい
地図を見るオリンピック半島をほぼ一周する環状道路は、101号線。オリンピック国立公園の見所の多くは、この道路沿いにあります。
まず向かいたいのが、半島を一望するハリケーン・リッジ(Hurricane Ridge)。国立公園のゲートシティであるポートエンジェルス(Port Angeles)から、曲がりくねった舗装道路を約40分登っていくと、標高1500メートルの展望台に到着します。ここから見えるパノラマは本当に素晴らしく、夏でも雪を頂く美しい山々や氷河を見渡すことができます。
さらに、ハリケーンヒル・ロードの終点まで行って、往復5キロあまりのハリケーンヒル・トレイルを歩くのもおススメ。遠くは氷河と大海の絶景に目を奪われているうち、高山植物の間からひょっこりマーモットやシカが現れてくることも!半島には独特な生態系があり、オリンピック・マーモットなど固有の動物種が生息しています。トレイルを歩きながら、周囲を見回してみてくださいね。
澄み切った空気は、夏でも冷たいと感じることがあるので、必ず上着を持って出かけましょう。
写真:いしい ひい
地図を見る101号線沿いに広がるクレセント湖(Lake Crescent)は、氷河によって形成された氷河湖で、その名のとおり三日月形をしています。透明度が高く、周囲をなだらかな山に囲まれた湖の静かな佇まいは、ほっとひと息したくなるような風景。湖畔の国道を、シカがのんびり歩いていることもあります。
クレセント湖畔にあるレイククレセント・ロッジに宿泊するのもおススメ。オリンピック国立公園の観光の拠点として、過去にはルーズベルト大統領など著名人も宿泊した歴史ある施設なのです。人里離れた林の中で、のんびり過ごすことができますよ!
写真:いしい ひい
地図を見るさらに公園内には温泉も!ソルダック・ホット・スプリングス(Sol Duc Hot Springs)には、ロッジ、レストラン、キャンプ場などが整備されています。宿泊するのもよし、温泉だけを日帰りで楽しむこともできます。炭酸と珪酸を含む温泉はややぬめりがあり、日本人好みのお湯。でもここはアメリカ、水着を着用してプール感覚で入浴しましょう。
ロッジの営業は3月下旬から10月中旬まで、期間限定の温泉です。
温泉に入らない人も、川沿いの苔むしたトレイルを歩いてみると楽しいですよ。硫黄の独特の臭いが漂い、ところどころに地熱の湯気が吹き出ているのが見えます。
写真:いしい ひい
地図を見るオリンピック半島最大のみどころで、世界遺産にも指定されているのが、ホー・レイン・フォレスト(Hoh Rain Forest)。アメリカ本土で最も湿った地域です。
年間3500ミリもの大量な雨によって形成されたこの雨林には、針葉樹ダグラス・ファーなどの原生林が空高くそびえ、その幹や枝を無数のコケが垂れ下がる、神秘的な光景が広がります。コケは何だか、とろろ昆布のようにも見えますね。
「コケの殿堂トレイル(Hall of Mosses)」など、森の中にあるいくつかのトレイルを歩いてみましょう。コケに覆われた巨木の周辺では、リスやバナナスラッグなど小さな生きものが静かに暮らしています。
温帯雨林では、いつ雨が降り出すか予測不能!ウオータープルーフのジャケットなど雨具を持っていくとよいでしょう。
写真:いしい ひい
地図を見るオリンピック半島の美しい海岸線も見所のひとつ。ラプッシュやオゼット・ループなど、原始時代の面影をそのまま残す海岸が広がっています。
なかでもユニークなのが、ダンジェネス国立自然保護区。アメリカ最長の自然砂でできた砂州は9キロも続き、砂浜には無数の流木が打ち上げられ、野生のシカや鳥、アザラシたちが頻繁に訪れる、手つかずの自然が広がっています。
岬の先端にある灯台(1746年建設)には観光客も入ることができますが、ここに行き着けるのは片道2〜3時間歩く自信のある人のみ!はるか灯台まで行けなくても、しばし砂浜を歩くだけでも、オリンピック半島の豊かな自然を実感できますよ。
国立公園のゲートシティであるポートエンジェルスは、シアトルから車で2時間半。シアトルから日帰りでハリケーン・リッジなど1箇所のみ訪れることもできますが、ポートエンジェルス市内のホテルやレイククレセントロッジなどに滞在して、最低でも2泊3日は過ごすのがおススメです。
観光のベストシーズンは、比較的気候の安定している6〜9月。山も海も美しく輝くオリンピック半島の短い夏を、ぜひ満喫してください!
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(2024/4/20更新)
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