時間と場所で異なる魅力!仏「モンサンミシェル」絶景5選

時間と場所で異なる魅力!仏「モンサンミシェル」絶景5選

更新日:2018/07/27 10:12

浅井 みら野のプロフィール写真 浅井 みら野 総合旅行業務取扱管理者、全国通訳案内士(英語)、世界遺産検定2級、JSBA スノーボード バッジテスト 1級
その独特な全体像から「西洋の驚異(Wonder of the Western World)」と称されるフランスのモン・サン=ミシェル。パリから350q以上離れているのに関わらず、年間300万人が訪れる人気観光地です。海に浮かぶ全体像の写真が有名ですが、見る時間帯と場所によって違う雰囲気が感じられるのも魅力のひとつ。今回は特にお勧めの絶景5選をご案内します。

突然現れる世界遺産

突然現れる世界遺産

写真:浅井 みら野

サン・マロ湾に浮かぶ孤島モン・サン=ミシェル。海に囲まれたイメージが強いですが、海に面しているのは北側のみ。東西に広がるのは、どこまでも続くのどかな牧草地帯です。バスや車で向かう際は、草を食むヒツジやウシの群れを見かけることもしばしば。山や丘がなく、どこまでも続く地平線が異国にいることを教えてくれます。

平坦な風景に慣れ始めた頃、少し尖った目的地が遠くの方でポツンと見えてきます。周りの緩やかな風景に、じぐざくした人工的な稜線がひと際目立ちますね。その独特なフォルムを一目見れば、遂にやって来た!と気分も高まります。まずは遠くから憧れの場所を眺め、上陸に備えましょう。

念願の正面からの鑑賞は絶句もの

念願の正面からの鑑賞は絶句もの

写真:浅井 みら野

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ヨーロッパ内でも潮の干満が特に激しい場所に建てられたモン・サン=ミシェル。かつての上陸手段は引き潮時に現れる自然の陸橋のみでした。現在は新しい橋が2014年に完成し、島と大陸を繋いでいます。車でお越しの際は大陸側に大きい駐車場がありますので、そこからシャトルバスで島に上陸します。

島の頂上部にある修道院を正面に眺めた景観からは、モン・サン=ミシェルの堂々とした佇まいが感じられ、神々しさまで感じられます。708年に礼拝堂、966年に修道院が作られ、13世紀には現在の形となりました。カトリックの聖地として、多くの巡礼者が目指した理由に納得です。

夜のライトアップも見逃せない

夜のライトアップも見逃せない

写真:浅井 みら野

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夜、街頭や修道院の明かりに照らされた姿も是非ご覧頂きたいです。先ほどの写真と同じ場所で撮った一枚ですが、雰囲気がガラっと変わりましたね。300を超す石造りの建物が密集してるため、日中は島全体が白い印象だったものが、夜になると照明の色が散りばり艶やかになります。

そして、変わったのは外観だけではありません。日中は6000人以上が訪れ、終始賑やかった島内部も、夜になれば約50名の住民とホテル宿泊者のみ。ひっそりと静寂した雰囲気が気持ちを落ち着かせてくれます。

朝日で見たいのは島だけじゃない!?

朝日で見たいのは島だけじゃない!?

写真:浅井 みら野

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朝日、夕日に照らされたモン・サン=ミシェル。無理をしてでも見に行く価値がありますよね。ここで更にお勧めしたいのが、周りを取り囲んでいる海辺です。潮の干満を受け、海水と砂が繰り出す模様は、その日その日で異なる自然のアートといえます。更に太陽の光が当たれば、一気に幻想的な雰囲気に。周りが平坦なため、島の頂上部でなければ見られない絶景です。

その昔、「モン・サン=ミシェルへ向かうなら遺書を残せ」という言い伝えがありました。まだ橋がない時代、急激な満潮により波に呑まれ、命を失った巡礼者が後を絶ちませんでした。現在も勝手に周辺を散策するのは禁止されてますが、現地ではガイドを伴ったツアーが開催されています。

修道院から眺める島の全体像

修道院から眺める島の全体像

写真:浅井 みら野

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モン・サン=ミシェルの頂上部は高さ80mほどで、修道院が建てられています。建物内部は見学することができ、歴史と共に変化したロマネスク様式とゴシック様式の建築をご覧いただけます。お勧めなのが西のテラス!島を取り囲んでいるサン・マロ湾や対岸を見渡せ、とても開放的です。午前中に訪れれば太陽に映し出された珍しいモン・サン=ミシェルの影もご覧頂けますよ。

影だけ見ると、守りを固めた要塞のような出で立ちに見えますよね。実際、イギリスと争った百年戦争では要塞として利用され、今でもその名残りとしてイギリス軍の大砲が飾られています。イギリス軍の怒涛の攻撃を受けたにも関わらず、最後まで占領されませんでした。その鉄壁の守りは既に折り紙付きですね。

日帰りより宿泊がお勧め

朝昼晩で異なる絶景を見せてくれるモン・サン=ミシェル。日帰りツアーもありますが、せっかく遠くから来たのであれば、島の隅々まで見て・体感できる宿泊がお勧めです。島内のホテルは、限られたスペースであるものの、可愛い内装やインテリアで工夫され、楽しく滞在できますよ。特に夜は賑やかな日中からは想像できないほど静かさと穏やかさに包まれ、目を閉じればモン・サン=ミシェルの息遣いが聞こえてきそうです。

掲載内容は執筆時点のものです。

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