一石三鳥で楽しめる!?伊豆の国「城山ハイキングコース」

一石三鳥で楽しめる!?伊豆の国「城山ハイキングコース」

更新日:2016/05/27 11:41

伊豆の国市にある城山は、ハイキングとロッククライミングのゲレンデとして人気を集めています。ハイキングをしながら、クライミングの様子を堪能、山城跡などの史跡探索、山頂から富士山を望む絶景を一望と、まさに一石三鳥の山です! 山麓から凡そ1時間程で歩ける気軽な山で、「長嶋茂雄ランニングロード」にもなっている火山の名残を留め独特で異色な形をした、伊豆の国のシンボル「城山」をご紹介します。

伊豆の国のシンボル!静岡自然百選「城山」

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ご紹介する「城山(じょうやま)」は、伊豆半島を縦断して流れる狩野川の川べりにあります。三島市方面から、車で伊豆中央道を通り「大仁南IC」で降りると、周りの山とは違って、一つだけ岩肌を露わにした城山が姿を表します。

屹立した形の山で、標高は約342m。数百万年前は、海底火山でしたが、本州と衝突した際に出来た山だとされ、伊豆半島ジオパークの見所「ジオサイト」になっています。荒々しい様相で、少し近寄り難いようなイメージですが、山頂までのハイキングコースがあり、1時間足らずで山頂まで登ることができるんです。早速、山の麓にあるハイキングコースから山頂へ向かってみましょう!

ハイキングコースは、あの名選手のトレーニングの場だった!

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「大仁南IC」を降りて、狩野川を渡り、県道129号線を城山の方へ車を走らせると、コースの入口があります。入口には、ちょっとした駐車スペースも設けられていて、コースの案内看板があるので、すぐに分かります。道は整備されているとはいえ、大きな石が転がっていたり、泥で滑りやすいところ、道を阻むように草が覆い茂っている場所があるので、歩きやすい靴で行くなど、登山に似合った格好が必要です。

また山頂へ向かうハイキングコースは、実は「長嶋茂雄ランニングロード」と呼ばれています。今では読売巨人軍の終身名誉監督の長嶋茂雄氏ですが、現役時代の1967年から7年の間、彼が「山ごもり」と呼ばれた自主トレーニングの場として活用していたところがこの地なのです。長嶋ファンなら、嬉しくなってしまうようなコースで、お勧めです。木々が覆い茂って、ちょっぴり薄暗いですが、緑が多く空気が新鮮で、気持ち良く歩けます。

入口から歩いて約3分ほどすると、右側に江戸時代に「伊豆石」を切り出した跡が残る「石丁場」跡が見られるので、史跡好きにもお勧めです。

スリリングに溢れる景色も楽しめる!

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コースを道なりに、5分程歩くと、今度は右手にこのような岩壁が木々の間から見られます。岩壁は、人工的に作られていると思いきや、これは自然が作った天然の断崖絶壁。ただの岩壁の風景だと思いきや、良く見てみると人の姿が・・・。

この山は、ロッククライミングのゲレンデとして有名な山で、昭和30年代の登山ブームを機に、名を知らしめたそうです。岩壁の高さは約280mあり、傾斜角度は70度〜100度もあるそうです。クライミングのルートは、300本以上あるようです。

見ているだけで、こちらまでハラハラドキドキ! こんな景色を見ながら歩けるなんて、この山ならでは。コースの途中「ハイキングルート」「ロッククライミングルート」に別れる場所がありますが、クライミングルートは、足場の悪い「ガレ場」と呼ばれる箇所があって危険なので、決して興味本位で近づかない方が無難です。

とっておき!最高のビュースポット!

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コースを更に進むと、「発端丈山・葛城山」方面と「城山山頂」へ向かう分岐点に差し掛かります。発端丈山・葛城山・城山は、別名「伊豆三山」と呼ばれ、縦走することも可能。城山山頂は、分岐点から凡そ30分程で付くことができ、大きな岩や木々を縫うように進むと山頂があります。

山頂の地面は、岩盤に覆われていて、木が茂っていないので、見通しがとっても良いです。それもそのはずで、ここは昔、狼煙台として使われ、南北朝時代「金山城」が置かれていたそうです。今も、土塁や堀切の跡が残されているので、古城マニアにとっても目が離せないスポットです。ここからの眺望も素晴らしいですが、もう少し踏み込んで、気になる山頂からの景色をご覧に入れましょう!

まるで天下を取ったような、気分爽快な景色!

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こちらが、山頂からの眺めです。蛇行するように見える手前の川は、狩野川。伊豆の国市街の街並みや、玄岳巣雲山、遠くには、お隣の県にある駒ケ岳などが見られます。ご覧になっている景色は、ほんの一部で、右手には万次郎などの天城連山、左手には沼津アルプスや富士山といった、名だたる山が見られます。市街地では、動く電車や自動車などが肉眼で見え、まるでジオラマのよう! どこまでも続くような壮大な景色を見れば「ここまで来た甲斐があった〜」なんて、思ってしまうほど。

2020年に、東京五輪自転車競技場の会場に決定している、ドーム型の屋内競技場「伊豆ベロドローム」も見え、折角ここに来たら、富士山と併せて見ておきたいところです。山頂付近では、海底火山の名残なのか、何故か海洋性の植物「ウバメガシ」が多く見られるので、是非探してみて下さいね。

おわりに

詳しい城山のハイキングコースは、下記MEMO「伊豆三山ハイキングマップ行程表」からご覧下さい。

「長嶋茂雄ランニングロード」は、城山ハイキングコースだけでなく、狩野川沿いの堤防など全長6kmあります。ランニングロードの他、大仁ホテル前の道路など約1.5kmの「長嶋茂雄ロード」もあり、ファンにとっては、たまならい場所かもしれません。詳しいコースの内容は下記MEMO【長嶋茂雄ロード 誕生】よりご覧下さい。

登山記念バッジは無いけれど、伊豆の国市大仁にある「ふかせ菓子店」では、城山をイメージした焼菓子「城山」を販売していて、伊豆の国ブランドにもなっているので、記念に買ってみても良いかもしれませんね。

雨の降った後には、幻の滝が見られるなど、城山の魅力はまだまだ尽きません。目に優しい緑や、野鳥のさえずりを聞きながらリラックスして歩けます。登山に加え、歴史や史跡、地質などなど楽しめる一押しの「城山」なので、是非気分のリフレッシュを兼ねて、訪れてみては如何でしょうか?

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/05/08 訪問

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