写真：LUI
地図を見る大台ケ原は奈良県上北山村にある、百名山の中でも珍しい、短時間の緩やかな登りだけで楽しめる山です。（ピークハントだけなら片道約１時間！）
登山口には大きな駐車場があり、マイカーでのアクセスも簡単で、公共交通機関でも、バスが出ているので、アクセス可能です。また、ビジターセンターで大台ケ原について学ぶことができ、トイレや食堂などの施設もあって、至れり尽くせりなスタート地点です。
スタートからはまず、山頂を目指していきましょう。一面に生い茂ったササと針葉樹や照葉樹の緑の中、坂と感じられないくらい緩やかな登りがしばらく続き、その後、山の尾根まで少しのぼるとさっそく絶景が広がります。
山の尾根に達すると、眼下には青々と広がる熊野灘の海が広がります。
山の緑の風を感じながら海を見られる贅沢なひと時を楽しんでみてはいかがでしょうか？
写真：LUI
地図を見る大台ケ原は周囲一帯のエリアの呼び名で、山としては日出ヶ岳（ひでがたけ）が最高峰になります。日出ヶ岳は標高1695ｍの山ですが、登山口からはたったの50分、125ｍの登りだけで辿りついてしまうのです。
百名山の登山としては物足りなさを感じるくらいですが、これでもれっきとした深田久弥氏が選んだ百名山の一つなのです。
そして、行った人だけが味わえる、百名山にふさわしい雄大な自然が、山頂から見渡すことができます。３６０度のパノラマは東方向には熊野灘の海、西方向には大峰山系の険しい山々が広がり、天気のいい日には、富士山も見えることで知られています。
（写真は大峰山系の山々）
写真：LUI
地図を見る日出ヶ岳で頂上の景色を楽しんだ後は、木道の整備された道を20分ほど行き、正木峠、正木ヶ原にぜひ立ち寄ってください。ここには一面広がるミヤコザサの中、枯れたり、倒れたりしたトウヒの木の白色が青空に映える美しい景色が広がります。
ここは、緑の豊かな大台ケ原の自然の中でも、少し違った雰囲気のあるエリアです。この景色は、昭和34年の伊勢湾台風による強風で木が倒れ、枯れていったことが原因で、日の光が大量に差し込み、ミヤコザサが群生するようになって、幼木の生えてくる余地を奪っていった森の姿なのです。
写真：LUI
地図を見る「大蛇ぐら」へは正木峠から1時間ほどで行くことができます。
「嵓」には「けわしく切り立った大きな岩」という意味があり、約800ｍの断崖絶壁の上から見れば、大蛇ぐらが山を行く大蛇の頭のようで、その背に乗ったようなスリルを味わえます。
そして、その大蛇が向く先には大峰山系のパノラマが広がります。
自然の生んだダイナミックなエネルギーを、強烈に感じることができるスポットでオススメです。
写真：LUI
地図を見る大台ケ原のハイライトのひとつである大蛇ぐらですが、見に行く際には十分にご注意ください！先端部の展望スポットは、まさに崖の上にある岩場を少し下る場所にあり、数人でいっぱいになってしまう広さです。なので、見下ろせばすぐ下は吸いこまれるような崖なのです。
特に、雨で岩場が滑るようなときは、安全第一ですので無理をしないでください。
大台ケ原にはここで紹介した以外にも、見どころがたくさんあります。
渓谷の美しいシオカラ谷や、申請が必要ですが苔むした森の広がる西大台地区、途中で鹿などの動物に出会えることもあります。
ぜひ、登山マナーを守り、自然豊かで手軽に楽しめる百名山、大台ケ原を楽しんでください。
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(2024/4/19更新)
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