アンコール・ワット遺跡群 アンコール・トム「バイヨン寺院」の仏たち

アンコール・ワット遺跡群 アンコール・トム「バイヨン寺院」の仏たち

更新日:2018/08/08 08:52

カンボジアのアンコール・ワットは世界遺産であり、その遺跡群の中にはアンコール・トムと呼ばれる一辺が3kmで正方形に近い場所があります。

その中心地に位置するバイヨン寺院は、仏教建築で知られます。バイヨン寺院の語源となるクメール語では、バは「美しい」、ヨンは「塔」を意味し、塔が印象的な寺院ですがそれだけではなく、仏の顔は圧倒的な迫力を持っているのです。

遺跡群観光で外せない魅力に迫ります。

アンコール・トム(Angkor Thom)に向かう

アンコール・トム(Angkor Thom)に向かう
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アンコール・トム(大きな町)は、観光の最初に訪れることが多いアンコール・ワット遺跡から北西に移動し約1.5kmで到着します。敷地内へはアンコール・ワット側から来ると南門から入ることになります。

ここは周囲を高さ8mの壁で囲まれ、壁の外には堀がめぐらされ水を湛えています。南門の手前には橋がかかっており、向かって左側に神像、右側には阿修羅像が力強い雰囲気で並んでいます。神像はナーガ(蛇)の胴体を引いている姿で作られています。

この橋から門にいたる場所の雰囲気だけでも、昔の人たちの強い信仰心が伝わってくるようです。

バイヨン(Bayon)寺院とは

バイヨン(Bayon)寺院とは
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12世紀にジャヤーヴァルマン7世(Jayavarman 7 在位1181年−1218年と1220年の説あり)によりアンコール・トムは建設されますが、その中心地にあるのがバイヨン寺院です。ここでは王が最も尊敬していたとされる観世音菩薩を、いたるところで見ることが出来ます。

敷地内ではほとんどの場所を、自由に歩くことが出来ます。中央にある高い場所が中央祠堂で約43mの高さがあります。全体として祠堂を含め、寺院内は段差がかなりありますので、足元には十分に注意をしましょう。

寺院の構造

寺院の構造
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寺院は全体で三層に分かれています。第一層は東西南北の全てに門があります。第二層では16の塔があり、その四面に観世音菩薩と言われる像が彫られています。第三層はテラスとなっていて、ここにも多くの仏像が彫られているのです。

一部では倒れる、崩れるということで足元が不安定な場所がありますので、写真撮影などでは躓かないように注意して下さい。

また、カンボジアはとても暑く湿度が高いため、帽子、長袖等の日除けと、サングラスも着用するようにしましょう。飲料水は常に持参し、早めの水分補給を心がけるようにして下さい。他には虫対策をしておくことをお勧めします。

見事なレリーフの数々

見事なレリーフの数々
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バイヨン寺院では、アンコール・ワットに劣らない程の見事なレリーフを見ることが出来ます。クメール軍や中国人の傭兵、商人の姿や闘鶏の様子など実に様々で見ごたえがあります。あまりの多さに写真撮影は迷ってしまう程です。

他にはデバターと呼ばれる女神のレリーフも数多くあり、その多彩さは見ていて飽きることはないでしょう。

観世音菩薩

観世音菩薩
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寺院内に49塔、その他に北、西、南のそれぞれの大門、更に勝利の門、使者の門と5塔があり、全部で54塔になります。観世音菩薩は塔の四面に作られているのです。その大きさはもちろんですが、様々な表情を見せる見事な作りは、見る者を圧倒する迫力を持っています。

なお、一部の説としてこれらは観世音菩薩ではなく、アンコール・トムを建設したジャヤーヴァルマン7世を神格化したものだというものがあります。

更には、ヒンドゥー教の神を表現しているのではないかという説が最近出てきていることから、観光の際はそのような視点も持ちながら見学してみて下さい。また違った顔に見えるかも知れません。

アンコール・ワットはバイヨン寺院の他にも様々な見どころが!

アンコール・ワットは遺跡群となっており、それぞれの遺跡は異なった歴史の中、まったく違った雰囲気を持っています。

中でもアンコール・トムはバイヨン寺院だけではなく、象のテラス、王のテラス等見どころも多く残されているため、観光では時間に余裕を持っておくことをお勧めします。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/05/01−2016/05/02 訪問

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