江戸下町伝統工芸館は浅草寺にほど近い「ひさご通り」の中にあります。いかにも江戸っぽいこの商店街のつくりは江戸町構想に則り整備され、鉄筋全覆開閉式アーケード(なんと昭和30年からこの方式)の明るい陽射しの中に新旧様々なお店が並んでいます。(どんなお店があるかは下部関連メモを参照くださいませ)
しかもこの通りのすぐ隣には日本最古の遊園地「花やしき」があり、賑やかな声が聞こえてきます。この立地そしてごっちゃっとした感じからして、いかにも下町という雰囲気がしますね。
江戸下町伝統工芸館は過去の工芸品を展示する博物館ではありません。今なお受け継がれている職人の業(わざ)を堪能するために用意された場所なのです。
東京銀器や江戸指物、江戸切子といった国の指定を受けているモノはもちろん、初めてお江戸産だったと知るモノも多いです。
例えば、写真の上のすだれ(江戸簾)や左の弓道の弓矢、奥の羽子板(江戸押絵羽子板)などは、この下町浅草で作成されたものとは知らずに所有している方も多いのではないでしょうか?
作品に目を奪われて、制作した職人には目がいかないかもしれませんが、時々スゴイことが書かれているので要注意です。
例えば写真は和風の引き戸の金具です。ふ〜んと思って職人紹介欄をよくみて見ると、「東日本では唯一の職人」とか書いてあります!目立たない金具ですか、これってスゴイ稀少なんじゃないかと思えてきます。
今なお伝統の業を受け継ぐ「匠」の紹介欄も忘れずに見ておかなければなりませんね。
台東区には伝統工芸品の職人が多くおり、彼、彼女らはその伝統的な手法を今に伝えるまさに匠といえます。しかしその伝統の枠にとどまらず、自ら新たな分野を開拓する匠もおります。
例えば写真右側の絵画ですが、ただの日本画ではありません。「金銀砂子画」といい、ふすまや屏風、色紙などの上に行う加飾技法「金銀砂子細工」に現代の油絵の技法を取りいれて、美術品に仕立て上げた「古いのに新しい」作品なのです。
描いているのではなく、金砂や銀砂を竹筒で撒いて絵を仕上げているのです!
遠くから見ると絵にしか見えませんね〜。
100年後には新たな伝統工芸品として国の指定を受けているかもしれません。
この技法を開発した職人さんのギャラリーも台東区内にありますので、下部関連メモを参照くださいませ。
この江戸下町伝統工芸館は台東区によって運営されており、入館はなんと無料!しかもうれしいのはその開館時間。年中無休で午前10時〜午後8時まで開いており、せっかく行ったのに閉まってた・・・なんてことがないのがうれしいですね♪
ただねらい目はやはり土日。職人さんを実際に呼び、作成を実演しているそうなので、できれば土日に行きたいですね。(実演スケジュールは下部関連メモの伝統工芸館紹介ページよりご覧になれます)
ではお気をつけていってらっしゃいませ〜
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