写真:毎川 直也
地図を見るJR、東急の蒲田駅、京浜急行の京急蒲田駅から約10分、住宅街のなかにある一見銭湯とは思えないビル。その1階に蒲田福の湯はあります。「bath house Foo-Qoo」と書かれた提灯が目印です。
幼少期、アメリカで生活していた店主が、「銭湯」という言葉を英語に翻訳して一番しっくりくる言葉が「bath house」だと感じ、採用したのだそう。「Foo-Qoo」とは「福」という文字をそのまま「fuku」と表記したときにイメージがよくないと考え、あえてこの表記を採用するという経緯がありました。
写真:毎川 直也
地図を見る下駄箱に靴を入れて入場し、フロントで入浴料金を支払います。蒲田福の湯では下駄箱の札をフロントに預けてロッカーのカギを受け取るスタイル。浴室内には備え付けのシャンプー、ボディーソープがありますので、それ以外に必要なものはここで購入しましょう。
来店した小学生以下の子供には、入浴後に1回引けるこどもくじを用意しており、地元子供たちにとって、銭湯に来る楽しみの一つになっています。
写真:毎川 直也
地図を見るこちらは女湯の脱衣場。左手に並ぶロッカーにはコートをかけられる縦長のロッカー、腰の高さに物置きと、使い勝手のよいつくりになっています。浴室への入口のわきには自由に飲める麦茶が。温まった体には嬉しいサービスです。写真奥のベビーベッドと、右手のマッサージチェアが女湯だけの設備になります。
写真:毎川 直也
地図を見る浴室には大きな湯船と岩風呂、その向かいには洗い場があります。日中は大きな窓から淡い光が差し込み、清掃の行き届いた浴室全体の白さが際立ちます。シャワーの上部、シャンプーがのっている部分は物が置けるよう幅が広めにとられており、入浴中でも浴用品を置いておけます。
写真:毎川 直也
地図を見る主浴槽はジェットが一基のシンプルなつくり。約42度と熱めの湯船です。背景画等はなく、壁面は一面真っ白。自然と湯船のあぶくに目が行き、本当に何もない時間を満喫できます。ジェットは腰かけられるタイプになっており、あたりが非常にマイルド。いくらでも座っていられる気持ちよさです。
写真:毎川 直也
地図を見るこの一角だけ別世界のような岩風呂には、露天風呂を演出するための仕掛けが盛りだくさん。壁面のダクトから送られる冷風で、屋外の涼しさを再現。スピーカーからは鳥のさえずりが聞こえてきます。そして露天風呂に差し込む日光の反射を演出するために、湯船の底にライトを仕込むこだわりようです。露天風呂以上に露天風呂な内風呂となっています。
写真:毎川 直也
地図を見る蒲田福の湯の銭湯らしからぬ特徴…それがこのピザ。土日祝日限定、17:00〜23:00の間、販売しています(材料がなくなり次第終了)。
まずおさえたい定番のマルゲリータ、自家製バジルソースのジェノベーゼ、ガーリックバターがアクセントのアメリカン、ケチャップの甘さが特徴のミックス、お子様に嬉しいマヨコーンの5種類と、ブレッドスティックのガーリックバター添えを提供しています。
写真:毎川 直也
地図を見る蒲田福の湯では、飲食店で修行を積んだ店主が、お店で作るオリジナルの生地を使用。2016年のリニューアルオープンから試行錯誤を重ね、改良を施してきました。味の決め手は発酵の時間で、季節によって異なります。冬場はお湯を沸かす釜場の温度が発酵に適しているのだそう。そう考えると、銭湯ならではの味わいが詰まった生地、と言えますね。
写真:毎川 直也
地図を見る今回いただくのはアメリカン。そもそもなぜ銭湯でピザを提供することになったのか、その答えこそがこのアメリカンにあります。店主はアメリカで暮らしていた時に食べた、ペパロニののったシンプルなピザに感動。その味が忘れられずピザ屋を目指し、家業と両立させることに成功しました。いわばピザ銭湯こと蒲田福の湯を生み出したピザなのです。
そのソースはトマトピューレに数種類のハーブをブレンドした蒲田福の湯オリジナル。注文を受けてから生地をのばし、ソースを塗り、具材をのせていきます。流れるようにピザが組みあがる様子は、まさに職人の手捌きです。
写真:毎川 直也
地図を見るピーマン、玉ねぎ、チーズ、ペパロニをのせて、焼きあげるのはフロント横のピザ窯。限られたフロントというスペースのなかでご主人が大変気に入った「辻機械」の電気釜を導入し、本格的なピザを焼きあげる環境に仕上げました。
常時480度を維持し、Lサイズのピザを90秒で焼きあげます。これまでの工程でピザの厚み、トッピングの量を調整しないと、焼き上げるときに火の通り方が違ってくるのだそう。この90秒という時間も長い思考錯誤の中で決まったものなのです。この短時間調理が実現したおかげで、湯上り気分が抜ける前にピザをいただくことができます。
写真:毎川 直也
地図を見る風呂上がりの一杯、かつピザのお供といえばビールですね。蒲田福の湯ではサーバーを完備。いれたての生ビール(450円)をいただくことができます。この生ビールはピザを販売していない平日でも注文ができます。
写真:毎川 直也
地図を見るピザを食べる場所はフロント向かいのロビー。4人用のテーブルとカウンター席があります。正面には木材を組んでつくりあげたテレビ台、左端には竹が生え、床は砂利と、一見「床の間」のような和を感じる配置になっています。内装を手掛けたのはご主人の奥様。和洋折衷のかわいらしい雰囲気を目指し、デザインしたのだそうです。
写真:毎川 直也
地図を見るこちらが蒲田福の湯自慢のピザ、「アメリカンLサイズ」。ビジュアルだけでもおいしさが伝わるような、100点満点の絵面です。一口かじってみると、驚くのは野菜の瑞々しさ。たっぷりと水分を含み、甘みを感じられます。そしてどこをかじってもだいたいペパロニが口に入る贅沢な配置。見た目も味も超本格的なナポリピザに仕上がっています。
この大人一人が満腹になれるLサイズピザが1,000円という、コスパの高さもポイント。リピート必須、かつリピートしやすい価格設定なのです。ピザは別途箱代を支払うことで持ち帰りも可能。電子レンジで15秒ほど温めてから、オーブントースターで1分程加熱するのがオススメです。
写真:毎川 直也
地図を見るアメリカンにはガーリックバターが付いてきます。バター、すりおろしたにんにく、塩を混ぜ合わせてつくった、激うまの味変アイテムです。バターというには見た目がふわふわ、これはバターをホイップして作っているためです。ピザにのせると瞬間的に溶けだしていきます。
口に入れてみると、優しくにんにくの風味が広がり、バターの味は控えめ。ピザの味を超えることなく、風味付けとしての役割を果たしています。全体に塗りたくるのではなく、ピザの上にポイントで落としていくのがオススメです。
写真:毎川 直也
地図を見る2021年2月からオリジナルのグッズ販売もスタート。蒲田福の湯のシンボルである軒先の提灯、そしてピザのストラップが販売されています。見たら蒲田福の湯のピザを思い出してしまう、飯テロアイテムです。木材の加工、色付け、文字入れまですべで店主夫婦の手作り。数量限定のレアグッズとなっています。
熱めの主浴槽でよく体を温めてから、冷水のシャワーを浴びて冷温交互浴。心地よくなってきたらぬるめの岩風呂でくつろぎ、湯上りにビールと自慢のピザをいただく。蒲田福の湯でしか体験できない過ごし方です。ちょっと特別な週末の夕食に、訪れてみてはいかがでしょうか。
住所:東京都大田区蒲田1-12-15
電話番号:03-3732-1245
営業時間:14:00〜24:30
定休日:木曜日
許可を得て営業前に撮影しております。営業中の撮影は厳禁です。
2021年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/28更新)
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