日光例幣使街道鹿沼宿「CICACU」!築100年の老舗旅館が瀟洒なゲストハウスに!

日光例幣使街道鹿沼宿「CICACU」!築100年の老舗旅館が瀟洒なゲストハウスに!

更新日:2016/05/16 15:57

フルリーナ YOCのプロフィール写真 フルリーナ YOC 絶景・感動探究家、旅する音楽講師
栃木県鹿沼市は日光例幣使街道18番目の宿場町。また鹿沼は日光東照宮造営の折、腕利きの職人たちが集結した伝統ある木工の町。その宿場町鹿沼の歴史の中でひっそりと幕を下ろした江戸創業の名旅館が、ゲストハウス「CICACU」として再生しました!大正時代に建てられたレトロな館内はゲストハウスでありながら鍵付きトイレ付の個室も!伝統の木工細工が施された美しい館内は、老舗旅館そのままの驚きのゲストハウスです。

日光例幣使街道・鹿沼宿 旅館再生プロジェクトと「CICACU」

日光例幣使街道・鹿沼宿 旅館再生プロジェクトと「CICACU」

写真:フルリーナ YOC

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栃木県鹿沼市は、江戸時代、東照宮への勅使(日光例幣使)が通った日光例幣使街道・18番目の宿場町。鹿沼にはかつて「中野屋」という江戸創業の老舗旅館がありましたが、時の流れの中で旅館は廃業。その後も広間が宴会などに使われたりしていたものの、客室部分はほとんど使われなくなりました。こうして由緒ある鹿沼宿に、ホテル以外の宿は消えてゆき・・・。

それを惜しんだ人たちが、2015年「日光例幣使街道・鹿沼宿 旅館再生プロジェクト」を立ち上げ、名カフェ「饗茶庵」の風間社長を中心に、地元の一級建築士の方をはじめ、栃木県はもとより遠方からも多くの人々がボランティアとして参加。長い眠りについていた「中野屋」は新しい命を吹き込まれ、ゲストハウス「CICACU(シカク)」として再生。鹿沼の<鹿>をマークに新たな歴史を刻み始めました。

「CICACU(シカク)」の名の由来は“CIはCivic”で鹿沼の人々、“CAはCabin”でゲストハウスに泊まる旅行者、“CUはCulture・Curation”で文化・共有や編集を意味。中野屋の歴史と伝統・文化を引き継ぐ「CICAKU」はまさにこの名のように、この地で鹿沼の人たちと旅人を繋ぎ、鹿沼の文化や様々な思いを共有し交流する場所として再生したのです。

玄関から続く、美しい長廊下!木工の町ならではの細工が凄い!

玄関から続く、美しい長廊下!木工の町ならではの細工が凄い!

写真:フルリーナ YOC

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歴史ある「中野屋」の美しい館内は、ほとんど手を加えずに再生されました。館内では100年前の木工職人の素晴らしい技を随所に見ることが出来ます。たとえば、この廊下の飛び石は、石ではなく木!どう見ても石にみえるのですが、顔を近づけてみると確かに年輪が美しい文様を描いています!

大きな「ゆ」の暖簾が掛けられた場所はシャワールーム。こちらはレトロモダンな快適なスペースで、男女共にそれぞれシャワーが二か所と洗面所があります。洗面台の横には大きな鏡と広いパウダースペースがあり、これも女性には嬉しい限り!

階段に注目!そしてレトロな大広間はレンタルに!

階段に注目!そしてレトロな大広間はレンタルに!

写真:フルリーナ YOC

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歴史と品格を感じる築100年の重厚な館内は、まるでドラマのワンシーンのよう。この写真は「鶴亀の間」。透かし彫りの欄間、床の間の桜の柱が美しい14畳の広大広間です。この他にも18畳の「松竹梅の間」もあり、二つの大広間はレンタルスペースとしてヨガなど各種イベントなどが行われています。単発の講習会やイベントも多いので旅の途中で参加もOKです!

また、ここで注目してほしいのが階段。大広間へは傾斜の違う階段が二つあり、両側から昇り降りできるようになっています。「中野屋」時代には、傾斜が緩やかな方は宿泊客が使い、急な方は仲居さんが使っていました。お膳に料理を乗せてこの急な階段を使い運んでいたとは、大変な重労働だったことでしょう。

日光東照宮に発する鹿沼の木工文化がここに息づく!

日光東照宮に発する鹿沼の木工文化がここに息づく!

写真:フルリーナ YOC

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「CICACU」の館内はとても広く、プチ浪漫散歩も楽しめます。その時はぜひ、足元や天井、壁にも注目してください。思わず唸る美しい細工の数々を楽しめます。日光東照宮造営の時にここ鹿沼に移り住んだ名工たちが生みだし、その子孫や弟子たちが伝えてきた鹿沼の文化と魂が、この「CICACU」には宿っています!

また、「CICACU」の一階には何とトレーナがマンツーマンで指導するトレーニングジムが併設されています。その名も「CICACU GYM」!旅の途中でもトレーニングをしたい方はGYMの営業日に宿泊を!GYMは予約制で、営業日は「CICACU」フェイスブックに随時掲載されています。「CICACU」フェイスブックとGYMの内容は「MEMO」をご参照ください。

鍵付きの個室は旅館のよう!トイレ&洗面台付の個室も!

鍵付きの個室は旅館のよう!トイレ&洗面台付の個室も!

写真:フルリーナ YOC

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「中野屋」は江戸創業ですが、大正時代に建て替えられ、さらに昭和に増築されました。「CICACU」の個室は7部屋。トイレ&洗面台付きの部屋と、トイレ&洗面共有の個室があります。どちらの部屋も、鹿沼の伝統工芸・組子細工が施された美しい障子があり、鍵付きになっています。ゲストハウスでトイレ&洗面台完備の鍵付きの個室があるとは驚きです。

ドミトリーは2016年5月現在改装工事中で、まだ泊まれませんが、追って改装完成の後、ドミトリーもオープン予定。DIYに興味がある方はドミトリーの工事現場を見学するのもオススメ!

おわりに

この素敵なゲストハウス「CICACU」の女将さんは、京都出身の辻井まゆ子さん。辻井さんは日光旅行の時、偶然鹿沼に立ち寄りました。おりしもその日は<ネコヤド>の日。<ネコヤド>とは、月に一度開催される鹿沼名物の人気の市。辻井さんはここで<ネコヤド>の仕掛け人「饗茶庵」の風間社長に町を案内してもらい、鹿沼の文化と温かい人々にすっかり惚れ込み移住を決心。「饗茶庵」などで働いた後「CICACU」の女将となることになりました。若き女将辻井さんもまた、この宿の魅力をパワーアップさせています。

いかがでしたか?
たくさんの人たちの思いを受けてゲストハウス「CICACU」として再生した、大正浪漫の面影を残す老舗旅館。100年の間、旅人の時間を見つめてきたこの宿は、これからもたくさんの旅人の時間を彩っていきます。そして旅人がこの地鹿沼で、何かと出会い、触れ合い、文化や思いを共有し合う場所として育っていくでしょう。

皆さんもぜひ、見事に再生した日光例幣使街道鹿沼宿の由緒ある宿・ゲストハウス「CICACU」に泊まってみてください。きっと温かくてディ―プな鹿沼の魅力と出逢えるはずです!

「CICACU」についての宿泊費などや「ネコヤド商店街」の詳細は、MEMOに入れておきます。
それでは皆さん、素敵な旅を!

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/04/28−2016/04/29 訪問

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