森林浴と建物巡りが面白い!歴史ある東京「小石川植物園」

森林浴と建物巡りが面白い!歴史ある東京「小石川植物園」

更新日:2016/05/07 17:12

小石川植物園の正式名称は、東京大学大学院理学系研究科附属植物園。植物学の教育・研究を目的とする東京大学の教育実習施設です。国の史跡および名勝に指定されています。
一般開放されているので、その広大な敷地を散策し森林浴を楽しんでみてはいかがでしょうか?
桜や紅葉はもちろん四季折々の花々、珍しい花々・樹木も身近に楽しめ、日本庭園、園内の建物ウォッチングもおすすめです。

巨木のパワーで森林浴効果

巨木のパワーで森林浴効果
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小石川植物園は、面積161,588m2(48,880坪)に、台地、傾斜地、低地、泉水地などの地形に生える様々な植物が植わっています。江戸時代の1364年に幕府が定めた「小石川薬草園」にまでさかのぼり、日本はもちろん世界でも有数の歴史をもつ植物園です。小説などの『赤ひげ先生』で有名な徳川吉宗、大岡越前が設けた「小石川養生所」もこの敷地の中にありました。

その中でも目をひくのが、ひときわ巨木な楠木。まわりの椿の木と比べてみてくださいね。剪定をしていないせいか、枝が四方に伸びた様は見事!木肌に触れると、巨木のもつエネルギーが伝わってきて、森林浴気分を満喫!

珍しい樹木を発見しましょう!

珍しい樹木を発見しましょう!
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多くの樹木のなかでも、ハンカチが木に生っているような「ハンカチノキ」や享保12年(1727年)に中国から輸入されたものと記されている薬用の「サネブトナツメ」など珍しい樹木もあります。(写真はサネブトナツメ、2回の台風で倒れながらも龍のような姿で生きてます)

日本の学者の世界的な発見だった「精子発見のイチョウ」や万有引力発見のりんごの木を接ぎ木した「ニュートンのリンゴ」、遺伝学の権威メンデルが実験に使った葡萄の分株の「メンデルの葡萄」など、研究機関ならではの樹木があり、発見の楽しさを味わえます。

可愛らしい洋館の柴田記念館

可愛らしい洋館の柴田記念館
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入り口の右奥には、暖炉の煙突のある可愛らしい木造の洋館があります。山荘のような趣のあるこの建物は「柴田記念館」といい、大正8年(1919年)に植物生理化学の研究者の柴田桂太教授が寄付して建てた研究所です。

園内最古の建物であり、中では柴田教授の研究を展示。植物園の明治期の画工を務めた加藤竹と松井昇の筆による絵葉書とグリーティングカードも販売しています。縦書きで花の名前が入った細密画で素敵です。

優れた近代建築の小石川植物園本館

優れた近代建築の小石川植物園本館
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入り口すぐの「小石川植物園本館」の建物は、鉄筋コンクリート造2階建。安田講堂をはじめ多くの東大の建物の設計をした内田祥三の作品で、昭和14年(1939年)に建造。直線とカーブが印象的であり、ガラス張りの時計台が目をひきます。DOCOMOMO JAPAN選定モダン・ムーブメントの建築に選定された優れた近代建築の一つ。現在でも現役の研究所として使用されています。

絵のような旧東京医学校本館

絵のような旧東京医学校本館
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植物園の一番奥の谷の所に日本庭園があり、徳川5代将軍綱吉の幼時の居廷の白山御殿の庭園の姿をとどめています。その池をはさんで、植物園の外に旧東京医学校本館(現東京大学総合研究博物館小石川分館)があります。明治8年に着工、翌9年(1876年)に完成した東京大学最古の学校建築で木2階建て。国の重要文化財です。

本郷から移築され現在は研究の展示会場として使われており、屋根裏の躯体も分かるようになっていて、無料公開。外観は和洋中折衷の様式であり、池に映える姿は一見の価値があります!

小石川植物園は植物だけでなく、建物にも注目です!

江戸時代からの歴史につながる小石川植物園は、多様な植物を季節ごとに楽しむ事が出来ます。綱吉の屋敷の庭園や小石川養生所の井戸・薬草園や青木昆陽の甘藷の碑など、歴史に触れる事も出来ます。園内の近代建物も魅力にあふれています。
入園料400円(2016年現在)で、いろいろと楽しめ、森林浴効果もあるところです。ぜひ、訪れてみましょう!

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/05/03 訪問

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