写真:いしい ひい
地図を見るマウント・レーニアはカスケード山脈の最高峰で、標高4,392 メートル。周辺の森林地帯とともに「マウント・レーニア国立公園」に指定されています。シアトル市内からも見渡せる山の威容は、近づくにつれ迫ってくるようで、山に向かう道中からわくわくしてくるはず!
この国立公園で一番人気の場所は、ニスカリー・エントランス(Nisqually Entrance)から入る「パラダイス」というビレッジ。マウント・レーニアを間近に見上げ、澄んだ空気と目にも鮮やかな木々の緑に包まれると、まさにここは天国!と感じることでしょう。
アメリカ先住民は、この山の神々しい姿を畏れ、Tahoma(神の宿るところ)と呼んでいたそう。また、シアトルやタコマ市に移民した日系人たちは、ふるさとの風景を懐かしんで「タコマ富士」と呼びました。昔の人たちもまた、この山が天国にいちばん近い場所だと感じていたのかもしれませんね。
写真:いしい ひい
地図を見るパラダイスの駐車場に車を停めたら、ヘンリー・M・ジャクソン観光案内所に入りましょう。この地の動物や原生林、氷河などに関する展示があります。トレイル・マップをもらえるので、時間と体力に合わせどのトレイルを歩くか決めましょう。
ニスカリー・ヴィスタ・トレイルは全長2キロ、きちんと舗装されていて気軽なお散歩気分で歩けるトレイル。高山植物が咲くシーズンは、まるでお花畑の中を歩いているよう!
デッド・ホース・クリーク・トレイルやスカイライン・トレイルは上り坂が続き、ややきつい感じですが、大自然の変化に富んだ地形とパノラマ・ビューが楽しめます。夏場でも残雪があるので、しっかりしたハイキングシューズを履いて出かけましょう。
写真:いしい ひい
地図を見る夏場は公園内のあちこちで、野性動物の姿を見ることができます。冬場は冬眠しているマーモット(写真)は、短い夏を満喫するかのように草や花、木の根っこを懸命に食べ続けています。リスや野鳥、バンビを連れたシカのファミリーも、よく見かけます。
マウント・レーニアの動物たちは、過酷な自然の中で必死に生きています。近づきすぎたりエサを与えたりせず、野性の中で生きる動物たちをそっと見守りましょう。
写真:いしい ひい
地図を見るヘンリー・M・ジャクソン観光案内所の隣には、パラダイス・インというホテルがあります。シアトルから日帰りでも行けるマウント・レーニアですが、日程に余裕があれば是非ここに一泊して、山の朝日や夕陽を観賞してみたいもの!ピーク時の夏場はすぐに満室になってしまうので、早めに予約しましょう。
創業1916年、堂々たる石造りの建物の一階にはダイニング・ルームやお土産店、暖炉もあって温かい雰囲気。今日の一般的なホテルに比べると部屋は小さめで、テレビやインターネットのアクセスもありませんが、旧き良き時代を思いつつ大自然の懐に抱かれるのも、忘れられない体験になることでしょう。
写真:いしい ひい
地図を見るパラダイスから3キロほどのところにあるリフレクション・レイクも人気の場所。鏡のような湖面にマウント・レーニアが映し出され、一幅の絵のような景観を楽しむことができます。
昼間の青空と山と湖のコントラストも素晴らしいですが、最も美しい写真が撮れるのは、風のない日の早朝だそうです。湖の手前に広がる野草が朝霧に濡れて輝き、さらにマウント・レーニアの氷河も白く輝き始め、神秘的な光景が広がります。
なお、山の天気は非常に変わりやすいです。雨や霧で山の姿が見えなかったり、その後天気が回復して雲の間から山が見え始めたり。美しいマウント・レーニア国立公園は、気まぐれで複雑な表情を持っているのです。
マウント・レーニア国立公園はシアトルから約180キロ、車で2時間半ほど。大変人気のある公園なので、パラダイスの駐車場は大変混み合います。夏に行くなら、朝早く出発しましょう。
車がない人でも、シアトル発の日帰りツアーで、マウント・レーニアのパラダイスまで行くことができます。自由時間にトレイルを歩きましょう。
自然を愛する人にとって、パラダイスはまさに天国のような場所。シアトル住民がこよなく愛する「山」に、是非お出かけください!
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(2024/4/24更新)
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