「ハムレット」の舞台は世界遺産のクロンボー城!デンマークの港町ヘルシンオアのシンボル

「ハムレット」の舞台は世界遺産のクロンボー城!デンマークの港町ヘルシンオアのシンボル

更新日:2016/04/28 16:24

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
デンマークの首都コペンハーゲンの北約40キロメートル、バルト海に面した港町ヘルシンオアの町は、対岸のスウェーデンのヘルシンボリとわずか5キロメートルほどの距離。この間はフェリーの運航が頻繁で、酒税の安いデンマークへ来る人々で賑わっています。

そのフェリーの船着き場と鉄道駅からも見えるところに建つのが、シェークスピア作「ハムレット」の舞台となったクロンボー城。世界遺産に指定されている古城です。

世界遺産のクロンボー城は、港町ヘルシンオアのシンボル!

世界遺産のクロンボー城は、港町ヘルシンオアのシンボル!

写真:Hiroko Oji

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デンマークの首都コペンハーゲンから列車で北へ1時間もかからず到着するのは、港町ヘルシンオア(Helsingor)。対岸のスウェーデン・ヘルシンボリ(Helsingborg)とフェリーで結ばれていて、わずか20分ほどの船旅で行き来することができます。

鉄道駅とフェリーターミナルは隣接しており、そこから湾を挟んで見えるのが、世界遺産のクロンボー城。シェークスピアの戯曲「ハムレット」の舞台としても名を知られている古城で、ヘルシンオアのシンボルです。

シェークスピアのレリーフが見守るクロンボー城内へ

シェークスピアのレリーフが見守るクロンボー城内へ

写真:Hiroko Oji

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クロンボー城(Kronborg Slot)は、15世紀に通行税徴収を目的としてエリーク7世王が造ったものですが、一旦寂れた後、1574年フレデリック2世の命を受け、要塞機能の再強化ならびに王宮としての機能追加を目指し、大規模な改修工事に着手されました。1585年に完成したものは、三階建てで四方を翼廊に囲まれており、塔を備えた大規模なルネサンス様式の建造物でした。1629年には火災によって焼け落ちてしまいましたが、礼拝堂だけはアーチが頑丈であったために失われずにすんだとのこと。クリスチャン4世によって直ちに、初期バロック様式を導入して修復された城は、その後、幾度かの戦争とその度の改修を経て、1924年、現在の姿に落ち着きました。

壕と堅牢な城壁に囲まれ、北東入り口の向かいの壁にはシェークスピアの胸像レリーフがあり、訪れる人々を出迎えています。レリーフ下部には王子ハムレットについての記述もあります。

毎年夏には、中央に噴水があり石畳に覆われたお城の中庭を使って、「HAMLET SOMMER」の演劇が上演されています。上手く時間が合えば、是非演劇鑑賞をお楽しみくださいね。

デンマーク・ルネッサンス様式のお城

デンマーク・ルネッサンス様式のお城

写真:Hiroko Oji

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ほぼ四角型のクロンボー城は、北棟は王の住居、西棟は王妃の住居でデンマーク・ルネッサンス様式の建物です。東の棟には、王族の部屋や厨房が入り、南棟は礼拝堂となっています。礼拝堂内部の装飾はフレデリック2世当時のもので、祭壇をはじめパイプオルガンや説教壇、壁面など金色がアクセントになる装飾がとても美しいです。

城内には、国内最大規模と言われる航海博物館があり、また、豪華な天蓋付きベッドや玉座、家具など配した部屋、トランペット奏者の塔、北欧一と言われる大ホールなど見学できます。そのホールの一角には、「ハムレット」上演に使用された衣装も展示されています。

地下で眠る伝説の英雄!

地下で眠る伝説の英雄!

写真:Hiroko Oji

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地下には兵舎や地下牢があり、ひんやりとした地下室の片隅に剣と円形の楯を手にして腰掛けて眠る、デンマークの伝説の英雄ホルガー・ダンスク(Holger Danske)の石像があります。彼はデンマークの危機には数百年の眠りから覚めて祖国を救うと言われています。

海に向かう大砲も当時のまま?

海に向かう大砲も当時のまま?

写真:Hiroko Oji

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お城を取り囲む内壕の周囲を歩いて回ると1時間ほどもかかるほど広く、土手には海に向かって並ぶ大砲群が、今でも城を守るかのように残されています。そのそばをライフル銃を携えた兵士が歩いていると、繰り返されていた戦争当時に戻ってしまったかのような気持ちにさえなってきます。

対岸のスウェーデン観光もお薦めです!

デンマークは、対岸のスウェーデンに比べてアルコール類が安いので、このヘルシンオアには、ヘルシンボリとの間を往復するフェリーを利用して、大量のビールやウイスキーなどを買い込みにくるスウェーデン人がたくさんやって来ます。このフェリーは頻繁に運行されており、クロンボー城と合わせて日帰りで対岸のスウェーデンの観光も可能です。是非足を延ばして観光を楽しんできて下さいね。

掲載内容は執筆時点のものです。 2006/07/29 訪問

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