写真:田中 六花
地図を見る「石山寺」は琵琶湖から流れ出る瀬田川のほとりに位置し、西国三十三所第十三番札所でもある天下の名勝。奈良時代後期に聖武天皇の命により開山、安産・厄除け・福徳・縁結びにご利益があると、今もたくさんの人が参拝に訪れます。
写真:田中 六花
地図を見る源頼朝に寄進されるも焼失し、豊臣時代に淀殿によって修理されたといわれる重要文化財「東大門」。左右には、鎌倉時代を代表する仏師・運慶とその長男である湛慶の作と伝えられる仁王像が見られます。口が開いている阿形(右)、閉じている吽形(左)にあいさつして中へ進みましょう!
写真:田中 六花
地図を見る東大門をくぐると伸びる参道。霧島ツツジが真っ赤に染まるのは4月下旬、また春は桜、秋は紅葉の美しさに彩られます。視界いっぱいに広がる、季節を告げる自然に癒やされましょう。
写真:田中 六花
地図を見る石山の由来にもなっている天然記念物「硅灰石(けいかいせき)」。石灰岩が地中から突出した花崗岩(かこうがん)と接触し、その熱作用のために変質したもので、これほどに雄大な「硅灰石」は大変珍しく貴重です。
「硅灰石」の上に見えるのは、源頼朝によって寄進された日本最古の「多宝塔」。国の重要文化財にして国宝でもあり、その優美な佇まいは過去に4円切手のデザインにもなりました。
写真:田中 六花
地図を見る「本堂」は滋賀最古の木造建築物で、内陣は平安時代中期の建立、外陣は慶長7 (1602) 年に淀殿の寄進により増築されました。本堂内陣に祀られているのは、安産・福徳・縁結びの観音様として信仰を集める本尊 如意輪観世音菩薩。
所蔵されている重要文化財『石山寺縁起絵巻』に外陣が描かれていることからも、石山寺の歴史をうかがい知ることができます。
写真:田中 六花
地図を見る本堂の相の間にあるのが、紫式部ゆかりの「源氏の間」。新しい物語を書くためこの部屋にこもっていた紫式部が、8月の十五夜に中秋の名月が湖面にゆらめく姿から『源氏物語』の構想を思いついたとされています。当時の様子を再現した人形とビデオ解説で、ここから生まれた『源氏物語』を深めてくださいね。
「石山寺」ならでは、紫式部の和歌入り"紫式部開運おみくじ"もお忘れなく!
写真:田中 六花
地図を見る石山寺は御本尊の胎内に聖徳太子の念持仏が納められていたことから、古くより安産祈願に多くの人が訪れています。
本堂を出て石段を上がると、県下最古の校倉(あぜくら)造りで高床式の「経蔵」があり、その下に見えるのが安産祈願の「腰掛石」。座布団が置かれていて、その石の上に座ると安産になるといわれています。ぜひ、座っておきましょう!
写真:田中 六花
地図を見る大きな檜茅葺(ひわだぶき)の屋根と下層のカーブが美しく、気品さえ感じられる「鐘楼」は"心願成就の鐘"とも呼ばれています。鎌倉後期に建立された「鐘楼」、平安時代につくられた鐘はいずれも重要文化財です。
福徳・縁結びのご利益があり、元旦の午前2時から除夜の鐘を参拝者(先着108名)も突くことができます。
写真:田中 六花
地図を見る「鐘楼」の中は吹き抜けで、頭上にぶら下がる鐘。長く垂れた紐を、力強く引っ張って突きます。※こちらは通常非公開となります。
「石山寺」では33年に1度、御開扉が行われます。
「本尊 如意輪観世音菩薩」は、日本で唯一の勅封秘仏。勅封とは勅命(天皇の命令)によって封印されることをいい、仏像としては石山寺のご本尊のみ。重要文化財にも指定されています。平安時代後期につくられ、大きさは約5メートル。左手は膝の上で天を仰ぎ、右手は肘を曲げて蓮華の茎を持った姿は圧巻であり優美そのもの。檜の寄木造りで、肉身には漆箔が施されています。
大変貴重な御開帳の機会、次回に期待が膨らみますね!
いにしえの時から、都から近い景勝地として"石山寺詣で"は人気のレクレーションだったといわれています。現在は京都からのアクセスはJRとバスで約30分と、ちょっと足を延ばすにはほど良い距離。
紫式部だけでなく、たびたび訪れていた俳聖・松尾芭蕉が多くの句を残し、島崎藤村も逗留したここでの暮らしを『茶丈記』に記しています。句碑や詩碑も建立されているので、立ち寄ってみましょう。
多くの人が愛でた四季折々の美しさを楽しみながら、文人たちが時を重ねた足跡をたどってみませんか。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/5/9更新)
- 広告 -