写真:Hiroko Oji
地図を見るデンマーク最大の島フュン島のほぼ中央に位置するオーデンセ(Odense)は、デンマーク王国第三の都市。ハンス・クリスチャン・アンデルセン(Hans Christian Andersen)が生まれ育った町として知られており、町の中心地・市庁舎前広場には、実物より少し大きめで彼の座っている像が町を見守るように設置されています。
童話「マッチ売りの少女」や「みにくいアヒルの子」「裸の王様」「人魚姫」「親指姫」など皆さんも一度は読んだり耳にした記憶がおありでしょう。これらの作者がアンデルセン。1805年に貧しい靴屋の子として、この町で生まれました。
写真:Hiroko Oji
地図を見るアンデルセンが2歳から14歳までの子ども時代を過ごした家が、オーデンセ川の北、聖クヌート教会の近くに今もひっそりと佇んでいます。石畳の通り沿いにあって、とても質素な造りの家が町並みに紛れています。この木枠のある建物の一室が彼の住んでいた家で、目立つ表示などもなくうっかり通り過ぎてしまいそうになります。入り口扉の横に小さな表示がありますので見落とさないでくださいね。
写真:Hiroko Oji
地図を見るアンデルセンの父は靴修理を家業としていたので、家の中の明るい窓際には仕事場となるテーブルが置かれています。
テーブルの上には靴修理の道具が、今もまさに作業中といった雰囲気のまま残されています。夜も働くため蝋燭を灯りとして利用していたのでしょう、テーブルの端っこに置かれています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る貧しいアンデルセン一家の家は、一部屋しかなく、父の仕事場がそのまま一家の生活の場となっていました。
1800年代の生活の様子が伝わる部屋は、片隅にストーブやベッドが置かれ、家族全員が身を寄せ合ってこの部屋に住んでいたのです。漆喰で塗り固められた壁に埋め込まれた竈の横には食事用の質素なテーブルがあり、簡単な食器が壁際に置かれています。また、直筆の手紙や原稿も展示されています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る通りと反対側の裏庭は、石畳の通路のような小さな内庭となっており、ここで子ども時代よく遊んでいたのでしょう。さらに奥には自生の花や木が生い茂る静かな空間になっており、ここに佇んでいると、木の陰から子どもだったアンデルセンがヒョイと顔を出しそうな、そんな錯覚に陥ります。
今回、アンデルセンの子ども時代の家をご紹介しましたが、オーデンセには、この家の他にたくさんの見所があります。
アンデルセン博物館をはじめお花や緑溢れる広い敷地のアンデルセン公園、16世紀の建物を利用した博物館「ゴーデンミュンター」、オーデンセ出身の音楽家カール・ニールセンの博物館、ゴシック様式で13世紀建立の聖クヌート教会、鉄道博物館、フュン野外博物館など一日では周り切れないほど。
これらの見所を周るのには、「オーデンセ・シティ・パス」という優れものがあります。アンデルセンの子ども時代の家はもちろんのこと、他の見所や周辺の交通機関が無料もしくは割引となり、お得に活用できますので、是非ご利用ください。鉄道駅や観光案内所で購入できます。コペンハーゲンから日帰り観光も可能な位置にありますが、どうぞ一泊でも滞在して、ゆっくりこのメルヘンの町を楽しんでみて下さいね。
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(2024/3/28更新)
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