写真:麦吉 ぼに
地図を見る「ビールスタンド重富」は、生ビールにこだわりを持つ酒屋さんが、店の一部を店舗にして開いた店。営業時間は17〜19時の2時間。開店少し前になると、生ビール目当ての客が列を作ります。評判を聞いて県外から来たという方も少なくありません。
店内は立ち飲みでテーブル替わりのウイスキー樽が3つ、10人程で満席になります。でもこの店のビールは1人2杯までなので、たとえ行列していてもしばらく待てば入れます。
美味しい2杯でほろ酔いになって、夜の街へ繰り出すのは幸せ!「帰り際にマスターが、「行ってらっしゃい」と送り出してくれます。
写真:麦吉 ぼに
地図を見る「ビールスタンド重富」の注ぎ手である重富さんは、昭和初期の冷蔵庫に取り付けた2基のビールサーバーを駆使して、さまざまな注ぎ"を見せてくれます。平成の現在一般的に使われているサーバーに並ぶレトロなフォルムが印象的なサーバーは、昭和初期のドラフトタワーを当時のままに再現したもの。
重富さんのお祖父様は、広島の人に「旨い生ビールを飲ませたい」と願い、兵庫県西宮の工場でドイツ人技師から「生ビール」を習得して広島に広めた、いわば「広島生ビールの父」。
その志を継いで今一度広島に「旨い生ビール」を伝えるために、重富さんはこのビールサーバーを復活させました。
日本の生ビールのバイブル『生ビール読本』(昭和8年頃刊行)を元に、忠実に再現された昭和の泡!この店でしか出会えない、至福の味です。
写真:麦吉 ぼに
地図を見るビールが出てくるまでの時間は、美味しいビールを想って待つ時間。「スマホなんかいじっちゃダメです」と重富さんがにこやかに。
喉を鳴らして待つうちに置かれたグラスの上には、しっかりとした存在感を持って盛り上がる見事な泡!
テンコ盛りの泡へダイブする様に呑めば、何ともマイルドな味わい。ビールが優しい!と驚きます。
重富さんは、流れるような所作でビールを注ぎながら、注ぎ方の特徴を教えてくれます。この語りがまた、最高のパフォーマンス!
他人同士の集まった場所を、ビール好きが集う幸せな空間に変えて、店の中には明るい笑い声が溢れます。
写真:麦吉 ぼに
地図を見る弐度注ぎのビールは、「平成の泡」か「昭和の泡」が選べます。驚いたのは、サーバーが違うと泡の色が違うこと。空気や炭酸の微妙な違いが、これほどの差になるのかと感動します。
写真は、やわらかな口当たりの「昭和の泡」を乗せたもの。うっとりする程きめ細やかな泡、こんな注ぎ方をしてもらったら、ビールも幸せだー!
重富さんは、広島を生ビールの旨い街にしようと「ひろしま元気プロジェクト」を起ち上げました。様々なイベントを仕掛けたり、自らの「注ぎの技」を伝えているので、今広島には「生ビールの注ぎに自信!」という店がじわじわと増えています。
写真:麦吉 ぼに
地図を見るサーバーが据えられている冷蔵庫は、昭和初期のもの。中には30mものチューブが収まり、昔ながらの角氷が庫内を冷やしています。
「こうして冷やしたビールの方が、口当たりが柔らかい」のだとか。
全ビールメーカーの生ビールセミナーに通ったというマスター重富さんのこだわりが、隅々まで行きわたっています。
こだわり抜いて丁寧に注がれる、「ビールスタンド重富」の生ビール。それは、「とりあえず生」のビールとは一線を画す一杯です。
広島へ来たら、銀山町(かなやまちょう)の「ビールスタンド重富」に立ち寄ってみてください!
こだわりの泡で白ヒゲになれば、旅の疲れも吹き飛んで元気になれます。
<基本情報>
住所:広島県広島市中区銀山町10-12
電話番号:050-3635-4147
アクセス:広島電鉄「銀山町」駅下車徒歩5分
2017年9月現在の情報となります。変更となる場合がありますので、公式サイトなどで最新情報を必ずご確認ください。
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(2024/3/28更新)
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