総延長1500mの洞窟でコウモリに会おう!長崎県「七ツ釜鍾乳洞」

総延長1500mの洞窟でコウモリに会おう!長崎県「七ツ釜鍾乳洞」

更新日:2016/04/12 14:31

ShinYah シンヤのプロフィール写真 ShinYah シンヤ 音楽・旅行ブロガー、ピアノ作曲家
長崎県にある「七ツ釜鍾乳洞」は、全国でも珍しい石灰質砂岩層で形成された鍾乳洞で、国の天然記念物に指定されています。洞窟内にはコウモリの飛来も確認され、その特異な岩盤と共に必見のおススメスポットです!

総延長1500mの洞窟群

総延長1500mの洞窟群

写真:ShinYah シンヤ

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「七ツ釜鍾乳洞」とは、周辺の地域一帯に広がる幾つもの洞穴が合わさった鍾乳洞群を総称して呼ぶ名称で、その内観光用として開放されているのは「清水洞」という洞窟です。この鍾乳洞群に存在する洞穴の数は、現在確認されているだけで35個、総延長は1500m以上にも及びます。

一般に観光できるのは入口から250mの地点までですが、その先500mの未公開区間を探検できるツアーも実施されています。

特異な地層から成る鍾乳洞

特異な地層から成る鍾乳洞

写真:ShinYah シンヤ

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日本に存在する鍾乳洞の多くは、今から3億年ほど前の地層(古生層)の石灰岩地帯に形成されていますが、この七ツ釜鍾乳洞は、地質時代区分の第三紀(約6430万年前〜約260万年前)に形成されたもので、石灰質砂岩層に形成されています。

石灰質砂岩層における鍾乳洞の特徴としては、天井から滴り落ちる炭酸カルシウムが結晶化されて出来る「石筍(せきじゅん)」が、一般的な鍾乳洞と比べて小ぶりな点が挙げられます。これは、その滴に含まれる石灰成分が、石灰岩のものと比べて少ない事が理由に挙げられます。

それでも七ツ釜鍾乳洞には、天井から下がるツララ状の鍾乳石が石筍と合わさって形成された、高さ4mにもおよぶ大きな石柱を見る事が出来ます。

洞穴サンゴに触れてみる

洞穴サンゴに触れてみる

写真:ShinYah シンヤ

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洞窟内の壁に見られる小さな粒の集まりは、「洞穴サンゴ」と言って洞窟の壁を形成している石灰質砂岩から析出したものです。これが発生して初期の頃は先の尖った枝状をしていますが、成長と共に丸みを帯びてきます。
まるで海に生息しているサンゴ礁を思わせる様な独特の岩肌に、是非触れてみて下さい。

コウモリに出会えるチャンス!

コウモリに出会えるチャンス!

写真:ShinYah シンヤ

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七ツ釜鍾乳洞にはコウモリが生息しており、訪れる時期によっては洞窟内のいたる所で飛来している姿を見る事が出来ます。
コウモリは騒がしくしていると現れませんが、こちらが息を潜めていると、やがて遠くから「パサパサパサ」と羽音が聞こえてきます。

洞窟内には天井の高い大広間が幾つかあって、照明の届かない天井付近には特にコウモリが潜んでいる事が多く、貴重なコウモリと出会えるチャンスです。ここでは息を凝らして身を屈め、静かに彼らが出てくるのを待ちましょう。

地底探検ツアーは要予約

通常では入れない未公開区間を探検するツアーに参加するには、事前の予約が必要の他、4名以上のグループでの申し込みに限るなど諸条件がありますので、参加ご希望の場合は必ず詳細を問合せて確認の上、申し込む様にして下さい。

洞窟内の気温はおよそ15度に保たれていて、夏は涼しく冬は暖か!コウモリに出会える神秘的な体験を、是非とも味わって頂きたいと思います。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/05/25−2014/05/31 訪問

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