写真:Hiroko Oji
地図を見るオーストリア・東チロルの中心都市リエンツ(Lienz)は、独特の山容を誇るイタリアのドロミテ山群から連なるリエンツァードロミテの岩山に囲まれた風光明媚な町。夏は避暑地として、冬はウインタースポーツの基地として人気を集めています。
オーストリア国内はもちろん、鉄道で東の自然美溢れるスロヴェニアや南に広がるイタリアと繋がり、駅前のバスターミナルからは、カルス(Kals)村やマトライ(Matrei)村などのような東チロルに散在する村へのポストバスが発着するという、交通の要衝地でもあります。また、オーストリア最高峰のグロースグロックナー方面へのバスも発着しており、観光の起点としてとても便利な町です。
写真:Hiroko Oji
地図を見る駅を背に、広い通りを道なりに進んでいくと左方向に見えてくるのがハウプト広場。この広場を取り囲むように色とりどりの建物が建ち並び、溢れるようなお花や凝ったデザインの看板が町並みに彩りを添えています。
広場に面して市庁舎やインフォが入る建物があり、続いてレストランやホテル、様々なショップが建ち並びます。さらに先に進むと、柱頭のある噴水が真ん中にあるヨハネス広場とフランツィスカーナー教会へと続きます。
一筋北側の通りへ入ると、イーゼル川の流れる長閑な風景が広がり、緑の鉄の柱が特徴の橋を渡ると、お花で綺麗に飾られた民家の並ぶ住宅街へ出ます。川の北岸には、15世紀に建てられ、16世紀に改築された東チロル最高のゴシック建築のアンドレ教区教会が建っており、天を突くような尖塔が目を引いています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る町の北西に進んでいくと、途中リフト乗り場があり、その斜面ではボブスレーで滑降するコースが設置されています。山上からは様々なハイキングコースが用意されていますので、是非お時間が許せば上ってみて下さいね。
リフト乗り場を越えてブルック城への入り口に出ます。美しく手入れされた庭園を上って行きますと城内への門に繋がります。お城はゲルツ(Görz)侯の居城だったもので、現在は東チロル郷土博物館として公開されています。東チロル地方に伝わる民芸品や民族史料やゲルツ侯家伝来の収集品などが展示されており、リエンツ出身の画家アルビン・エッガー・リエンツのチロルの人々の生活を描いた作品も見ることができます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る城内の石造りの塔には、狭い木製の階段を上って行くことができます。段々の中央部分が長年人々が上り下りしてきたためすり減り、一足ごとに軋む音が、その年季を感じさせてくれます。途中の窓から見る眺めがどんどん良くなり、上る元気に繋げてくれます。
床と天井が木の板でうめられたところまで来ると最上階!そこからは城の建物に取り囲まれた中庭が足元に見え、周囲に目をやると、緑に囲まれたリエンツの町並みが見渡せます。町並みを取り囲むのは緑豊かな山々と岩山の眺め。素晴らしい眺望に、上って来た疲れが一気に吹き飛んでしまうことでしょう。
写真:Hiroko Oji
地図を見る運よくミュージックフェスティバルの開催日に滞在していると、朝8時半から町中に響き渡るブラスバンドの演奏がどこからともなく聞こえてきます。これは、グループごとに違った色とりどりの民族衣装に身を包んだ楽隊が、何組も次から次へと練り歩き始めるからなのです。
イーゼル川に架かる橋の北側からパレードが始まり、スッドチロラー広場、ハウプト広場と続き、ヨハネス広場に到着したらグループごとに解散し、他のグループを鑑賞します。ハウプト広場には特設ステージが設けられ、元々あるレストランのテラス席に加え、周囲にビールや食べ物を販売する屋台も店を出し、いっそう賑やかさを際立たせます。
夕方からは特設ステージでの演奏が繰り広げられ、夜遅くまで地元の人たちや観光客で賑わう一日となります。
雄大な山岳地帯やアルペンルートの近くにあり、周囲には素朴な村々が点在する、こじんまりとした町並みの地方都市リエンツは、のんびり過ごせるリゾート地。宿泊施設が整い、交通機関も便利な町ですので、夏は避暑地として、冬はウインター・スポーツの基地として発展してきました。このリエンツで、のんびり過ごしてみませんか。
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(2024/3/29更新)
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