世界遺産の絶景!スイス「ベルニナ急行」で途中下車するならここ!

世界遺産の絶景!スイス「ベルニナ急行」で途中下車するならここ!

更新日:2019/09/02 12:55

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
氷河急行やゴールデンパスラインと共にスイスを代表する3大急行の一つ「ベルニナ急行」は、東部のクールとイタリアのティラノを結んでおり、雄大なアルプスの山並みと氷河や湖の絶景が連続する路線。

標高差が1828メートルあり、2時間足らずのうちに様々に変わる風景が手軽に楽しめる人気路線でハイキングコースも盛りだくさん。一気に走る抜けるよりも途中下車してぜひここへ!お薦めポイントをご紹介します。

氷河と山並みの絶景「ディアヴォレッツァ展望台」

氷河と山並みの絶景「ディアヴォレッツァ展望台」

写真:Hiroko Oji

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スイス東部のクール(Chur)からサンモリッツ(St.Moritz)を結ぶアルブラ線とサンモリッツからイタリアのティラノ(Tirano)まで走るベルニナ線を合わせた「ベルニナ急行」は、豪華なアルプスの山並みに加え、氷河や湖に様々な自然の表情を楽しむことができ、ループ状の線路とアーチ形の橋をいくつも越えるのも見所の人気路線。このベルニナ線沿線でぜひとも途中下車したい所をご紹介しましょう。

まずはディアヴォレッツァ展望台です。サンモリッツを出発しティラノに向かうと列車はベルニナの谷に突入。やがて勾配を上り始めモルテラッチュ氷河が見えてきます。その後右側にディアヴォレッツァ展望台へのロープウェイ乗り場が見えてきたら、そばにあるベルニナ・ディアヴォレッツァ(Bernina Diavolezza)駅で下車しましょう。

氷河と山並みの絶景「ディアヴォレッツァ展望台」

写真:Hiroko Oji

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ロープウェイに乗り換えて一気に山頂駅まで上りますと、目の前には大迫力のパノラマが!

展望台すぐ前に横にお行儀よく並んだ山並みは、標高3905メートルのピッツ・パリューに標高3922メートルのベラヴィスタ、そして主峰の標高4049メートルのピッツ・ベルニナ。さらに右に続くのは標高3750メートルのピッツ・モルテラッチュで、足元にはペルス氷河がモルテラッチュ氷河の大きな流れに合流する雄大な風景が広がります。

氷河と山並みの絶景「ディアヴォレッツァ展望台」

写真:Hiroko Oji

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標高2978メートルの山頂駅には大きなガラス窓のレストランが併設されており、雄大な眺めを楽しみながらお食事ができますよ。

下りは、少しばかりハードになるかもしれませんが、ハイキングコースを下りて来ると山の醍醐味を楽しめます。途中に雪渓やガレ場があるので、自信がない方はロープウェイで下りられるほうがよいでしょう。また、モルテラッチュとディアヴォレッツァの間は線路沿いを歩く平坦なコースですので、こちらを歩かれるのもよいと思います。

<ディアヴォレッツァ展望台ロープウェイの基本情報>
住所:Bernina Suot 6, 7504 Pontresina
電話番号:+41-81-838-73-73
運行時間:夏期(5/7〜10/19)8:20〜17:00(ピーク時の6/23〜8/19)8:20〜17:20 冬期(10/20〜11/23)7:40〜4:20(12/19〜2/8)8:40〜4:20(2/9〜5/5)8:00〜5:00 いずれも20分毎の運行

ハイライトの一つ「ラーゴ・ビアンコ」

ハイライトの一つ「ラーゴ・ビアンコ」

写真:Hiroko Oji

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ディアヴォレッツァ展望台を満喫したら、再びベルニナ線に乗ってオスピッツオ・ベルニナ(Ospizio Bernina)駅へ向かいます。ラーゴ・ビアンコという緑がかった乳白色の湖の前にある駅で、標高2253メートルというベルニナ線では最も標高の高い駅です。ここからハイキングコースが延びており、崖の上にちょこんと乗っかるような山小屋サッサル・マソン経由もしくはお花畑の平坦なコースを歩くことでアルプ・グリュム駅までハイキングが楽しめます。

ハイライトの一つ「ラーゴ・ビアンコ」

写真:Hiroko Oji

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ラーゴ・ビアンコは「白い湖」という意味。周りの岩石を削った氷河が様々な成分を含んで湖に流れ込むために白っぽくなるのです。対岸には雪が残る岩山が聳え、湖岸に沿って赤い列車が快走する姿と共にこの風景は沿線のハイライトの一つとなっています。

ハイライトの一つ「ラーゴ・ビアンコ」

写真:Hiroko Oji

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ラーゴ・ビアンコの南北両端にはダムが設置されており、人造湖となっています。北側のダム隣には対照的に黒っぽく見える小ぶりの湖ラーゴ・ネイルとさらに可愛らしい湖と続き3つの湖が並んでいます。

アルプ・グリュムから眺めるパリュー氷河と湖

アルプ・グリュムから眺めるパリュー氷河と湖

写真:Hiroko Oji

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ラーゴ・ビアンコの湖畔を走った列車はイタリア方面に向かいトンネルを抜けるとアルプ・グリュム(Alp Grum)に到着します。この駅舎は、標高2091メートルの絶壁の上にあり、石造りの風情のあるもの。駅のレストランのテラス席やホームの端っこが展望台のようになっています。このベルニナ急行線は、日本の箱根登山鉄道と姉妹鉄道の関係を結んでおり、サンモリッツやティラノ駅に日本語表示の看板があるように、アルプ・グリュムでも板に彫り込まれた日本語の看板が、駅舎の石壁に掲げられています。

アルプ・グリュムから眺めるパリュー氷河と湖

写真:Hiroko Oji

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目の前には、ピッツ・パリューとピッツ・バルナの間から流れ落ちるパリュー氷河の迫力ある絶景がまるで一枚の絵のよう。氷河の先から高低差のある一筋の水の流れが麓の湖まで続き、ミルキーグリーンの湖ラーゴ・パリューの湖畔には草原が広がっています。

アルプ・グリュムから眺めるパリュー氷河と湖

写真:Hiroko Oji

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駅舎の少し上にあるレストランから見下ろすと、ループ状になった線路をも含めてさらに素晴らしい風景が見渡せます。

碧い真珠「ポスキアーヴォ湖」

碧い真珠「ポスキアーヴォ湖」

写真:Hiroko Oji

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アルプ・グリュム駅からの列車は、遠くに小さく見えるポスキアーヴォ(Poschiavo)湖とティラノ方面までを見渡す風景の中、右に左にとカーブし石橋をいくつか通過しながら高度をぐんぐん下げて行きます。

長閑な風景が山の裾野に広がり3つの塔が見えてくると、ポスキアーヴォの町並みです。

碧い真珠「ポスキアーヴォ湖」

写真:Hiroko Oji

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やがてその先にあるポスキアーヴォ湖のすぐ横を暫く並走するようになり、碧い湖に浮かぶボートやヨットを眺めながら進みます。湖畔にある鉄道駅は二つ、ホテルが隣に建つレ・プレス(Le Prese)と湖南端のミララーゴ(Miralago)。

碧い真珠「ポスキアーヴォ湖」

写真:Hiroko Oji

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湖畔には線路との間に遊歩道が延びています。二つの駅のどちらかで途中下車し、湖面に映りこむ山並みの美しい風景を眺めながら歩くのもおすすめです。

グルリと360度回転!ブルージオのオープンループ橋

グルリと360度回転!ブルージオのオープンループ橋

写真:Hiroko Oji

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ミララーゴを通り過ぎ緑の絨毯の中を走るとブルージオ(Brusio)に到着。ここでは待ち合わせをして上下の列車がすれ違います。その後現れるのがハイライトの一つ、オープンループ橋!緑の草原の中を大きくカーブを描くアーチ形の橋によって、列車が360度回転するのは醍醐味溢れるひとときです。

グルリと360度回転!ブルージオのオープンループ橋

写真:Hiroko Oji

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ティラノ方面へ向かうときは右側の席がお勧めです。緑の中に映える赤い車体も一緒にシャッターチャンス!

グルリと360度回転!ブルージオのオープンループ橋

写真:Hiroko Oji

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もしお時間に余裕があれば、この線路わきまで行ってみてください。駅から歩くこと10分もかかりません。ループの真ん中の草原やループを抜けて上下の線路が交わる地点から見上げるアーチの繋がる石造りの橋の美しさ!何とも言えません。さらに赤い列車がタイミングよく来てくれたら最高です。

ブルージオのループを過ぎるとカンポコローニョ(Campocologno)駅を走り抜け見えてくるのが、スイスからイタリアへの国境検問所。間もなく町並みの中に入り道路と並行して進み、大きな教会が見えたらティラノに到着です。

ティラノ駅では、スイス国鉄とイタリア国鉄の駅舎が隣り合って建っています。駅前にはレストランが建ち並びますので、美味しいイタリア料理をいただいてから帰ってくるとよいでしょう。

お得情報です!

サンモリッツやその周辺に2泊以上宿泊するとエンガディンカードというのを発行してくれます。このカードでバスやゴンドラリフト、ロープウェイなどが無料で利用可能。ここでご紹介した展望台へもこのカードが有効ですので、日程に余裕があれば、ぜひ2泊以上なさることをお薦めします。

また、ベルニナ急行のパノラマ車両に乗車すると人気路線のため満席状態のこともあってきちんと席に座ったまま窮屈な思いで過ごすしかないこともありますが、同じ路線を普通列車も走っています。この普通列車は空席が多いこともよくあり、のんびりゆっくり車内で左右自由自在に動き回れ、窓を開けて気ままにカメラ撮影もできますのでお薦めかもしれません。

宿泊料金の高いエンガディン地方なので、宿泊料金を抑えたい方はイタリアのティラノに宿をとると、ここからもベルニナ急行路線をたっぷりと楽しめます。ただしロープウェイなど利用するにはその都度チケットの購入が必要となりますので、予定に合わせてご検討くださいね。

2019年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2002/07/27−2019/07/19 訪問

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