写真:吉川 なお
地図を見る『最も偉大で最も美しいギリシアの都市』と古代ローマの政治家キケロによって称されたシラクサは、数学者・科学者として知られるアルキメデスが生まれた街で、太宰治の小説「走れメロス」の舞台にもなった街です。
紀元前8世紀に古代ギリシャから移住してきた人々によって建設され、地中海交易と肥沃な土地の恩恵で、アテネやエジプトのアレキサンドリアに比肩するほど繁栄しました。シチリア全域を支配する豊かな都市国家となり、時代と共に変わる支配者の下、数多くの重要な建築物が建てられました。
イスラム支配が始まる9世紀まではシチリアの中心都市でしたが、その後、その地位はパレルモに取って変わられ、徐々に衰退していきます。1542年と1693年の二度の大地震で街は壊滅的な被害を受け、復興に当たって、倒壊した建物はシチリア・バロック様式に再建されました。
2005年、市内に残る歴史的建造物や遺跡の価値が評価され、『シラクサとパンターリカの岩壁墓地遺跡』として世界文化遺産に登録されました。長い歴史を持つ美しい都は、古代の息吹を感じる歴史遺産の宝庫として注目されています。
シラクサの街は、ギリシャ劇場や円形競技場などの古代遺跡が集まる「ネアポリ考古学公園」がある本島と、旧市街がある南のオルテージャ島の2つのエリアに分かれています。
シラクサ発祥の地であるオルティージャ島は、本島と短い橋でつながる全長2キロ足らずの細長い小さな島です。街のシンボル「ドゥオモ」やシチリア最古のドーリス神殿跡である「アポロ神殿」、ギリシャ神話にも登場するパピルスが茂る「アレトゥーサの泉」などの名所が点在し、ドゥオモ前の広場では映画【マレーナ】の撮影も行われました。
「ロイヤルマニアーチェホテル」は、この旧市街の東海岸に建つ4つ星ホテルで、観光にも食事にもショッピングにもとても便利な場所に位置しています。海辺に建つこのホテルの最大の魅力は、何といっても紺碧のイオニア海が真正面に見れること。絶好のロケーションです。
客室は全部で21室。フローリングが施された明るい部屋には、海の色を思わせるブルーのカーテンとベッドカバーがあしらわれ、南イタリアのリゾート気分を盛り上げてくれます。日本語のホームページがあるのもポイントが高いです。
写真:吉川 なお
地図を見る写真:吉川 なお
地図を見る部屋を吹き抜ける海風に誘われてベランダに出ると、海の匂いがふうっと鼻をかすめます。目の前に広がるのはイオニア海の雄大な大海原。空と同じように海の色も真っ青で、波も静かです。
夕闇が迫るまでの時間、徐々に暮れていく薄暮の光景が大パノラマで見られます。流れてくる潮騒のメロディを聞きながら、飽きるまで限りなき海のブルーをご覧あれ。
写真:吉川 なお
地図を見るそして早朝。いよいよ最大の見せ場が始まります。東に位置しているため、海から朝日が昇り、ゆっくりと夜が明けていく様子を鑑賞することができます。
漆黒の闇が薄まり、うっすらと青みを帯び始める薄明の頃からそのショーは始まります。星の出番が終わり、ほの明りの中に月を残しながら夜明けを迎える時間帯、空の色は刻一刻と変化していきます。
静寂の黒から灰色、そしてだんだん青みがかって群青色となり、やがて美しい瑠璃色に。ウルトラマリンのような濃厚な青色、紫みを帯びた鮮やかな青色とさまざまなグラデーションを奏でながら、時間とともにゆっくりと変化していきます。まるで絵画のような幻想的な色彩に包まれた空は、誰もがうっとりする美しさです。
写真:吉川 なお
地図を見る空はやがて橙色に色を変え、淡い黄赤色の曙色に彩られると、そろそろ太陽の出番。海面から太陽が顔を出すと、海面は鮮やかなオレンジ色に満ち、空は白みだんだん明るくなって、夜が明けていきます。
まさに夜から朝に移行するその瞬間の1シーン1シーンが、ホテルのベランダという特等席で見られます。「ロイヤルマニアーチェホテル」に泊まって、早起きした人だけが見られるご褒美ともいうべき光景です。
毎日変わることなく繰り返されている自然現象ですが、朝日は夕日より見る機会が少なく、それ故、より印象に残るものです。ことに旅先で見る光景は格別で、それが美しければ美しいほど強烈に胸に残ります。
早起きは三文の徳!まさにその言葉がぴったりなスペシャル体験です。
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(2024/4/18更新)
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