城は無いけれど見所一杯?!静岡市「駿府城公園」の楽しみ方!

城は無いけれど見所一杯?!静岡市「駿府城公園」の楽しみ方!

更新日:2016/03/25 15:41

「駿府城」は、将軍「徳川家康」が築城し、大御所時代に過ごした家康が最も愛した城。現在は天守閣などの建物は無く、城跡は駿府城公園として整備。坤櫓(ひつじさるやぐら)や東御門などが再建され、坤櫓では3D映像の今昔スコープで歴史を学べ、東御門では実際の鯱などを展示しています。外国人に庭園を紹介する冊子で上位ランクの美庭「紅葉山庭園」などもあり、城は無いけれど楽しめる!静岡市「駿府城公園」をご紹介します。

駿府城公園に行く前に見たい!本物のジオラマを無料で楽しめる!

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ご紹介する「駿府城公園」は、静岡市の中心地、静岡県庁のすぐ隣りにあります。駿府城は、将軍「徳川家康」によって築城され、将軍を退いた後の大御所時代に家康が移り住んだ城です。江戸と並ぶ政治の中心として重要な役割を果たしましたが、寛永12年(1635年)に天守閣が焼失し、安政元年(1854年)には安政大地震が発生するなどして、建物のほとんどは倒壊。その後、駿府城公園として整備され、約160年ぶりに坤櫓(ひつじさるやぐら)や、東御門・巽櫓(たつみやぐら)が復元されるなど、見所が点在しています。

まずは、そんな公園を訪れるのなら、見ておきたいのがこちらの景色! ここは、静岡県庁別館の21階にある富士山展望ロビーからの眺め。お堀や四角く区切られた地形など、城の名残が感じられるスポットで、市街地や家康が大好きだった富士山も無料で一望できるポイント。中央の丸いところが、天守閣が置かれていた本丸で、城跡をまるまる覗けてしまう穴場です。ここから眺めると城がどれほど大きかったか知ることができ、実にダイナミックなスケール!

実は、眺めているここ県庁も城の一部「三ノ丸」にあたる所。重要な役割を果たしていた城に、現在も県庁など大切な機関が置かれているなんて、面白みがありますよね? 早速、駿府城公園へ向かってみましょう!

公園に入るなら一押しの橋!「東御門橋」

公園に入るなら一押しの橋!「東御門橋」
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城跡を利用して造った公園なので、公園の周りは四方を水が溜まった堀で囲まれています。そのため、公園に入るのに橋を渡ってから入らなくてはならず、その中でも「東御門橋」がお勧め。東西南北の4ヶ所それぞれに橋が架けられていて、東御門橋は、重臣達の出入口として使われていた所です。まるで、家臣になったかのような気分で歩くことができます。また、正面の東御門や門の両サイドにある建物「巽櫓(たつみやぐら)」は、戦国時代の造りを忠実に復元されています。歴史を体感しながら通れ、驚くことに東御門の他に、もう一つ門がある二重構造になっています。

門をくぐったところに、巽櫓の中へ入れる入口があり、二番目の門の上に造られている巽櫓から、門を通る人の姿が見える仕組みになっています。これはある目的で造られたそうで、答えが知りたい方は是非、巽櫓に入ってみて下さいね! 櫓内は、三層二重になった広い展示室になっており、城下の街並を再現したジオラマや駿府城の模型、実際に東御門に飾られていて鯱などの出土品など見所満載です。更には、家康の死を予言した雷の話や駿府城の幽霊など、ちょっぴり怖いミステリアスな秘話などの紹介もあるので、見逃せません!

国の名勝を織り込んだ必見の美庭!「紅葉山庭園」

国の名勝を織り込んだ必見の美庭!「紅葉山庭園」
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こちらは、先程の東御門から北に向かって歩いた所にある「紅葉山庭園」です。ここは、城郭の大名庭園のような遊びと楽しさを基調として創られた庭園。世界文化遺産の構成資産の一つになっている、三保の松原や富士山、茶畑に見立てたサツキの畝など、静岡ならではの名勝を取り入れられた風情あふれる庭園です。

アメリカの「スキヤリビングマガジン」のシオサイランキングで、日本全国の900ヶ所ある庭園中、2014年・2015年に47位を獲得。スキヤリビングマガジンは、日本庭園の石積みや植栽などを外国人に説明する冊子で、そんな外国人にも愛される、日本を代表するような美しい眺めが見られます。

庭園をぐるり回って見られるので、見る角度によって違った眺めが楽しめます。また、紅葉などの紅葉樹が植えられているので、四季折々違った風景を愛でることができますよ。お茶を頂ける「立礼席(りゅうれいせき)」もあるので、お茶好きとして知られた家康公の気分になって味わってみるのも良いですね。

ここを訪れたら外せない!城のメイン「本丸」

ここを訪れたら外せない!城のメイン「本丸」
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こちらは、公園の中心部にある本丸の跡地です。
この本丸を中心に回字形に、二ノ丸・三ノ丸と順に囲まれ、天守閣などの中心的な建物が置かれていたところで、城の中でも一番気になる場所です。ここに5層7階建ての天守閣がありましたが焼失していまい、現在は、徳川家康の像が置かれています。鷹狩りが好きだった家康の腕に凛々しい鷹が乗せられた立派な像で、記念撮影にもってこいのスポットです。近くに「家康公お手植みかん」などの、家康公に因んだゆかりの場所もあるので、忘れずに訪れておいて下さい。

学べる体験ができる!富士山ビュースポットの坤櫓

学べる体験ができる!富士山ビュースポットの坤櫓
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変わってこちらは「坤櫓」です。江戸時代は方位に干枝を用いており、南西の方角を「坤(ひつじさる)」と呼んだそうで、この櫓は南西の角にあります。地震によって倒壊したため、江戸時代と同じ材料・工法で復元された高さ約14mの櫓です。

中は、駿府と家康の歴史を映像で紹介する「手解きの間」、発掘された瓦などを展示する「記憶の間」、櫓の上部に設置されている展望鏡が見られる「見渡しの間」、駿府城の天守閣や城下の街並などを、専用のゴーグルをかけて3D映像を見て体験する異次元体験アトラクション「時空の間」など、盛り沢山のコーナーがあります。

館内では、駿府城イラスト煎餅や瓦煎餅など、オリジナルの商品も売っているので要チェック! 晴れた日は、坤櫓の前から富士山が見えるビューポイントになっているのでお忘れなく。家康公は、「一富士二鷹三茄子」と初夢で詠ったほど、富士山を好きだったそうで、是非見ておきたい所ですね。

おわりに

静岡県庁別館21階富士山展望ロビーは、元旦の朝6時30分から8時まで特別開放されるので、初日の出を見ることができます。駿府城公園は、建設大臣から「手づくり郷土賞」を受賞しており、公園の外周は、柳の木が植えられた堀や石垣など、綺麗な景観を見られます。石垣の石をよく見ると、○などのデザインがされた刻印が見られ、各地の大名の印が付けられた刻印探しは、色々な種類があって案外面白いですよ。

天下泰平を築いた徳川家康が、隠居した駿府城。日本100名城になった城であり、修復された東御門や紅葉山庭園など、日本の伝統建築美や庭園、日本一の富士山を見られます。日本の良さがぎっしり詰った、日本を代表するような素晴らしい公園なので、是非一度、足を運んでみては如何でしょうか? 城は無いけれど、見所一杯ですよ!!

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/09/24 訪問

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