ミシュラン三ツ星!夜の「道後温泉本館」幻想的な世界に魅せられて

ミシュラン三ツ星!夜の「道後温泉本館」幻想的な世界に魅せられて

更新日:2016/03/24 18:04

Ise Shinkurouのプロフィール写真 Ise Shinkurou
日本の温泉文化の象徴的建築物と称されミシュラン三つ星に輝く「道後温泉本館」。木造三階建ての建物は、昼は重厚で厳粛な雰囲気を醸し出し、夜はまるで桃源郷のような艶やかさを見せてくれます。築120年を迎えたこの施設はいよいよ耐震補強工事が始まります。明治から平成へと多くの温泉愛好家が訪れた歴史的景観を目にするのは2016年がチャンス!夜の道後温泉で桃源郷の世界に迷い込む旅をご紹介します。

世界が評価する歴史的景観

世界が評価する歴史的景観

写真:Ise Shinkurou

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三千年の歴史を持つと言われる日本最古の温泉・道後温泉ですが、その中心的な存在でもある「道後温泉本館」は、木造三階建ての建物で、およそ120年の歴史を持ちます。
現在の「神の湯本館」は1894年に、「又新殿(ゆうしんでん)」「霊の湯本館」は1924年に改築された建物。

さらに改築100年後の1994年に日本の公衆浴場として初めて国指定重要文化財の指定を受けています。そして2009年にはミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで最高の三ツ星に格付けされ、世界が評価する建築物になりました。

明治中期から昭和初期にかけて改築・増築を重ねてきた和風建築は、2017年から最短でも5年は要する大掛かりな耐震改修工事が行われます。
未来の子供たちのために是非残したい木造三階建ての重要文化財ですが、改装前の現在の姿を楽しむ事が出来るのは今がラストチャンスです。

文明開化の風を感じるギアマン

文明開化の風を感じるギアマン

写真:Ise Shinkurou

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明治27年に竣工された「神の湯本館」は、純和風の総三階建てで、入母屋造りの屋根の上には「振鷺閣(しんろかく)」が置かれています。美しいギアマンをはめ込んだ「振鷺閣」は、一畳ほどの広さがあり、格子天井から吊り下げられた太鼓が朝・正午・夕と時を告げ、道後温泉エリアに「どーんどーん」と情緒のある音を響かせます。
夏目漱石も耳にしたであろうこの音は「残したい日本の音風景百選」にも選ばれ道後ならではの楽しみの一つです。太鼓の音に導かれて入浴する、一番ブロは爽快な気分になり最高ですよ。

また夜になり吊り電灯が灯されると、昼とは正反対の景観を見せるのも「振鷺閣」の魅力。文明開化の象徴でもあるギアマンの赤い光が、入母屋造りの屋根に施された「龍・鳳凰・湯玉」を見事に光らせ、日本建築の美しさにさらなる趣を加えます。この光景は道後温泉本館が見せる夜の魅力の一つで、これを目当てに多くの観光客が集まります。
和風建築と融合した文明開化の名残りを是非じっくりと楽しんで下さいね。

風情を醸し出す白鷺のオブジェ

風情を醸し出す白鷺のオブジェ

写真:Ise Shinkurou

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西側にある玄関棟だけでなく、神の湯本館側の景観もお勧め。足に傷を負った白鷺が岩の間から湧き出る温泉で傷を癒したと伝わる「白鷺伝説」。その鷺たちのオブジェが本館裏手にずらりと並び、木造の建物に色を添えています。

1階の簾から漏れる明かりはとても清楚で純日本風。逆に二階三階の艶やかな障子が見せる光のオブジェはとても現代風。透かし彫りの手すりと格子戸が、光の中に浮き上がり、まるで夜の桃源郷を訪れているようです。

裏手からの「道後温泉本館」も日中とは打って変わった素敵な景観を見せてくれます。

入浴方法はお好みで

入浴方法はお好みで

写真:Ise Shinkurou

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道後温泉本館には「霊の湯」「神の湯」と呼ばれる二種類の湯船があります。さらに湯上りの休憩所として各2種類の部屋が準備されています。

「霊の湯・三階個室」「霊の湯・二階席」「神の湯・二階席」「神の湯・階下」。まずは入浴券を買う前に浴槽の写真を見ながら入浴したい湯を決めます。湯質は全て同じですのが、大理石を使用した豪華な造りが「霊の湯」、砥部焼の素晴らしい陶板が飾られているのが「神の湯」です。

次に湯上りの休憩場所を選びますが、三階個室は4畳半から6畳の個室が廊下を挟んで並んでいます。お茶と・坊ちゃん団子のサービスがあります。
二階席は神の湯・二階席が55畳の大広間で広々とした空間、一方霊の湯・二階席は25畳程のスペースで静かな雰囲気。どちらもお茶とせんべいのおもてなしがあります。

神の湯・階下は入浴のみで休憩室の利用はありません。

まとめ

また本館周辺は「手湯・足湯」めぐりを無料で楽しむことが出来ます。ほとんどが夜も利用できますので、本館を楽しんだ後そちらを廻られるのも面白いです。場所・時間は関連メモからどうぞ。

夜の道後温泉本館は入浴だけでなく、風情ある日本建築美も満喫できる素敵な温泉施設です。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/03/05 訪問

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