神門は朱雀（南）の方角にあり朱泥のような赤色。くぐると拝殿が見えてきます。様式は、久能山東照宮を発祥とし、日光東照宮と同じ権現造。本殿と拝殿が一体となっています。ご祭神は、以下御四柱です。
八意思兼命（やごころおもいかねのみこと）
政治・学問・工業・開運の祖神
知知夫彦命（ちちぶひこのみこと）
秩父地方開拓の祖神
天之御中主神（あめのみなかぬしのかみ）
北辰妙見として鎌倉時代に合祀
秩父宮雍仁親王（ちちぶのみややすひとしんのう）
昭和天皇の弟宮様、昭和２８年に合祀
例祭は「秩父夜祭」の名で知られ、日本３大曳山祭（京都祇園祭、飛騨高山祭）の一つで、１２月２日～３日に行われます。３００年以上前から祭りは行われており、豪華絢爛な笠鉾２基と、屋台４基がけん引されます。夜は、秩父神社から約１ｋｍほどの市役所近くのお旅所に曳き上げられ、屋台が無数の提灯で不夜城となるなか、花火が打ちあがる豪華な夜祭となります。
拝殿正面左手上方にあるのが、「子宝・子育ての虎」。左は「虎」ですが、右は「豹」です。日本では、虎のメスは豹だと考えられていたためです。日本各地の虎の子の図にこのように、虎と豹がオス・メスとして現れる図柄があります。オスの虎の雄姿とメスにまとわりつく３匹の虎の子の飛び跳ねるような躍動感があります。左甚五郎作と言われています。
拝殿でお参りをし、時計回りに拝殿・本殿を回ります。破風部、軒下部分が見事な彫刻で覆いつくされています。本殿・拝殿の周囲一周すべてで彫刻を堪能できます。
拝殿の左側にあるのが、三猿の図柄。「お元気三猿（おげんきさんざる）」と呼ばれています。一見して「見ざる・言わざる・聞かざる」の反対の意味の三猿だとわかります。「よく見・よく聞いて・よく話そう」を現します。「元気でいつまでも」、という不老長寿のご利益が期待できます。
拝殿正面の右側にあるのが「つなぎの龍」。左甚五郎作と言われています。東方を守護する位置にありまさに青龍です。その昔、秩父十五番少林寺近くに「天ヶ池」という池があり、その池に棲みついた龍が暴れた際には、この龍の彫刻の下に水たまりができていたことから、彫刻の龍を鎖でつなぎとめたのです。すると、龍は現れなくなったという不思議な伝説です。今にも飛び出してきそうな龍ですが、しっかりと鎖につながれています。
拝殿の真裏に並ぶのが、「天神地祇社（てんしんちぎしゃ）」。全国の一ノ宮（計七十五座）を祀っています。一ノ宮とは、ある地域の中で最も社格の高いとされる神社を指します。天神地祇社それぞれの神前にお参りすることにより、併せて全国の一ノ宮をお参りするとこになる、霊験あらたか、ご利益が期待できます。柱の内側にはいって、ゆっくりとお参りしながら歩かれることをおススメします。氷川大神、熊野大神、気多大神などが祀られおり、ここ一社で全国を回るご利益が得られます。
秩父神社は、開運パワーあふれる格式高い神社です。電車では、西部池袋駅から約８０分の西武秩父駅から徒歩１５分。秩父鉄道・秩父駅からは徒歩３分です。道をはさんで「秩父まつり会館」があり、笠鉾と屋台の実車と共に、秩父夜祭の雰囲気が再現されます。秩父夜祭の様子は隣室の大型スクリーンで楽しむことができます。大人￥３００です。秩父神社参拝時に是非お立ち寄りください。自動車は秩父神社東側と秩父まつり会館横に無料駐車場があり便利です。
開運パワーと一社で七十五座の一ノ宮参拝のご利益が得らえる秩父神社を訪ねる旅はいかがでしょう。
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(2024/4/26更新)
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