まぁるい地球の水平線に何かがきっと待っている〜 犬吠埼

まぁるい地球の水平線に何かがきっと待っている〜 犬吠埼

更新日:2013/08/15 13:32

千葉県銚子市の東端にあるのが犬吠埼。太平洋を一望できる眺望の良さから、観光地としても人気の高いスポットになっています。四季を通じて変化する海岸の景色は、見る者を飽きさせません。今回は、犬吠埼で海を見るポイントをご紹介、そしてもっと高い場所から犬吠埼を一望できる地球の丸く見える丘公園をご紹介します。

元旦に人が集まるその理由

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犬吠埼は千葉県の最東端にあり、交通は銚子電鉄犬吠駅から徒歩10分、車では銚子駅前より案内標識に従って、県道244号線を利用すれば15分ほどで行くことができます。

写真は、1993年犬吠埼に建てられた、ポルトガルのロカ岬との友好記念碑です。周辺一帯は海を眺めながらゆっくり過ごせる場所になっています。

犬吠埼でもうひとつ有名なところは、「日本でいちばん早く初日の出を見ることができる場所」であることです。元旦には多くの人が日の出を見に訪れます。

「犬吠崎」でないところに注意してください。「埼」は草木が生えない荒れ地が突出している地形を指し、岬を指す漢字の中には、日本には「埼」「崎」「碕」の3種類があるのです。正しくは、「犬吠埼」です。

季節と時刻によって表情が変わる海岸の風景

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遙か太平洋に続く水平線を見に、そして海の写真を撮影する目的でも、犬吠埼は最適な場所のひとつです。灯台の下には、海沿いに遊歩道があり、荒波が波に砕ける様子を間近で見ることができます。また、地質学的にも重要な場所で、中生代から新生代に至るまでの地層が観察できる場所があり、国の天然記念物に指定されています。

太陽が昇る方向には太平洋が開けているので、水辺線から登る日の出を被写体にする人々も数多く、犬吠埼ではこれが代表的な写真となるでしょう。朝だけでなく、昼も夜もよい写真が撮影できるのも、この場所ならではでしょう。晴天の海も格好の被写体になりますが、波が高いときの岩にぶつかり砕けるところもまた、好まれる被写体です。海と空の変化は1日中見ても飽きることはありません。

犬吠埼灯台は1874年製、登ることもできるのです

犬吠埼灯台は1874年製、登ることもできるのです
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犬吠埼のシンボルともいえるのが灯台。1874年に英国人リチャード・ヘンリー・ブラントンの設計により建てられたもので、高さ31.57mは、煉瓦造りの灯台としては日本で2番目。もちろん現在も現役の灯台として機能しています。

一般の来場者が中に入って見ることもでき、灯台に登って太平洋を一望すれば、その景色は「絶景」と書くだけでは表現しきれないくらい美しいもの。1年中景色を楽しめますが、空気の澄んだ秋頃がもっとも写りがよいように思えます。また、灯台に登るだけではなく、犬吠埼灯台の歴史や文化的価値を学べる資料館も併設されており、灯台にちなんだ展示品が多数置いてあります。

平成10年には「世界の歴史的灯台100選」に選ばれましたが、日本では犬吠埼灯台を含め5つしかなく、歴史的にも重要な場所なのです。

岬に最も近い食堂でさんが焼きを…

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見るものと遊ぶところは数多くある犬吠埼ですが、食べるところはどうでしょうか?

海の近くにある地域らしく、銚子は漁港でも有名なために、海鮮料理が充実しています。犬吠埼には、観光客向けの食堂が多く集まっています。いったん市街地に戻ることで、より多くのお店を選ぶことができます。今回は犬吠埼に最も近いお食事処「あわび屋」で海鮮料理を頼んでみることに…。

刺身定食など、海鮮料理の定番ももちろんあり、漁港で水揚げされたばかりの新鮮な魚を味わうこともできますが、今回は、「さんが焼き定食」というものを選んでみました。さんが焼きとは千葉県の漁師のための料理が発端で、アジのたたきを香味野菜と味噌とともに混ぜて焼いたもの。いわば、魚肉で作られたハンバーグです。ちなみに、これを焼かないままの状態であれば、「なめろう」という別の料理になります。あっさり目の魚の味覚が口だけでなく、胃腸にも優しそうな、そんな食感でした。

さんが焼き定食:¥1,100

もうひとつのビューポイント「地球の丸く見える丘公園」

もうひとつのビューポイント「地球の丸く見える丘公園」
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太平洋の海を一望できる場所をもうひとつ紹介しましょう。

銚子電鉄犬吠駅から犬吠埼と反対の方向に歩いて20分ほど、銚子市では最も標高の高いところに、「地球の丸く見える丘公園」があります。駅から歩くとかなり距離を感じるところなので、銚子駅からタクシーを使うとよいでしょう。駐車場も完備されています。

お目当ては、地球の丸く見える丘展望館。太平洋だけでなく、九十九里などの海岸線から筑波山などを見渡せる場所なのです。屋上の展望台は記念写真を撮影するためのスペースもあり、建物の中には、銚子市の地質に関する展示コーナー、お土産物を販売するコーナー、喫茶と軽食のスペースなどがあり、日差しを避けて海を見ることもできます。展望台から太平洋を見れば、文字通り、地球が丸く見えることを体感できますよ。

夏には海特有の爽やかさ、秋や春には美しい空が観光客を迎えてくれます。そして、初日の出を拝む場所としては、富士山と人気を二分するのが犬吠埼、季節ごとに魅力を感じる場所なのです。

地球の丸く見える丘展望館入館料:¥350

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/07/22 訪問

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