写真:四宮 うらら
地図を見る“スモーブロー”(Smørrebrød)とは、「バターを塗ったパン」という意味で、デンマークの伝統的なオープンサンドイッチのことをいいます。
ランチタイムに、町なかのレストランやカフェで気軽に味わえるものですが、その名店がコペンハーゲンにある「スロッツケラーン ギッテ キック(Slotskælderen hos Gitte Kik)」。
この店のおすすめポイントは、大きなカウンターの上に、いろんな種類のオープンサンドがズラリと並べられている点。言葉がよくわからなくても、食べたいものを指さしで注文すればいいので大助かりなのです。
「具材はだいたい60〜70種類あります。ニシンだけでも酢漬け、カレー味、トマト味、ハーブと一緒にマリネしたものなど、11種類の味が楽しめるんですよ」とオーナーのフランク・ドゥ氏。
写真:四宮 うらら
地図を見る伝統的なロイヤルコペンハーゲンの皿にのったスモーブローは、色とりどり。だいたい、一番下にパンがあるのですが、具材におおいつくされてほとんど見えない状態になっています。
「具材の味が薄いものは白パン、味の濃いものは黒パンを使います。具材は魚介系ならサーモン、ヒラメ、エビ、ウナギなど。肉系はレバーペーストや牛タンなどが人気ですね」とドゥ氏。
価格はひと皿DKK67〜125くらい。
デンマークにはアクアビット(命の水という意味)という、とても強い(アルコール度数40度以上)お酒があります。スモーブローを食べる前に、ニシンをつまみに、アクアビットをキュッと飲み、その後にビールをグィッと飲むという味わい方もあるそうです。
写真:四宮 うらら
地図を見る写真はウナギのスモーブローです。
バターをたっぷり塗った黒パンの上に、軽く燻製されたウナギ、その上にプリンのように滑らかな卵焼きがのり、刻んだシブレット(ネギ、チャービルともいう)がたっぷりかけられています。
日本人にとってパンとウナギはミスマッチに感じられますが、食べてみるとこれがなかなかいけるのですよ。
ところで、スモーブローは、サンドイッチですが、ナイフとフォークで食べるのがマナーです。
写真:四宮 うらら
地図を見るここではオープンサンドだけでなく、温かな一品料理も味わえます。
写真はご主人おすすめの豚肉のグリル。
皮目はパリパリで香ばしく、肉はしっとりジューシーです。
地元の人はだいたい、スモーブローを2〜3皿食べて、温かい料理を1品、そしてチーズで終わるのが普通だそうです。でも、スモーブローの一皿はけっこうボリュームがあるので、一般的な日本人なら、シェアして食べるのがおすすめです。
写真:四宮 うらら
地図を見る「スロッツケラーン ギッテ キック(Slotskælderen hos Gitte Kik)」がある場所は、コペンハーゲンを代表する観光地、クリスチャンスボー城のすぐ近く。キャナルツアー(運河の観光船)乗り場の前にあります。
店内は観光客と地元の客が入り混じり、いつもいっぱい。料理が並ぶカウンターの近くのテーブルもいいですが、ちょっと奥まったところにあるステンドグラスの窓辺のテーブルも落ち着いていいですよ。
日本には「アンデルセン」など、デンマークをルーツとするパン屋さんがけっこうたくさんあります。つまりパンのおいしさは、もともと折り紙付き。そこに北欧の豊かな自然のなかで育まれた魚や肉、野菜が加わった一皿がスモーブローです。
何より見た目が楽しくて、わかりやすい。
コペンハーゲンを訪れた際に、ぜひ味わってください。
コペンハーゲンには「ノーマ」に代表されるニュー・ノルディク・キュイジーヌの店もたくさんあり、今やこの町は欧州を代表する美食都市となっています。税金が高いので、物価はかなり高めですが、グルメ目当てに訪れるのもおすすめです。
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(2024/4/18更新)
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