道路脇に隠された滝を探せ!国道425号はまさに滝ロード 〜かくれ滝・不動滝(奈良県上北山村)

道路脇に隠された滝を探せ!国道425号はまさに滝ロード 〜かくれ滝・不動滝(奈良県上北山村)

更新日:2013/08/12 17:27

津田 泰輔のプロフィール写真 津田 泰輔
関西の秘境「奈良県上北山村」。池原ダムから坂本ダムへと続く国道425号線は巨大な滝が落ちる滝ロード。
この道は幅も狭く、よく落石などで通行止めになることから、「酷道」と称されることもあるが、それでも行きたい魅力が詰まっている。

放流する坂本ダムの絶景

放流する坂本ダムの絶景

写真:津田 泰輔

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国道425号線を尾鷲方面へ進み、池原ダムを越えると、次は坂本ダムが見えてくる。
坂本ダムの堤高はなんと103m。関西では屈指の高さ。
坂本貯水池の水量が多いと、こんな風に大放流を見ることができる。
高さも100mあれば、幅も100mはあろうかという大瀑布。

坂本ダムの放流は特に制御しているわけではなく、坂本貯水池の水位が上がると自然に越流するようにできている。
つまりは風呂からあふれ出すお湯のようなものだが、高さ100mからあふれ出す水の迫力といったら尋常なものではない。

ダムの堤の上へも歩いていけるので、上から大瀑布を眺めることもできる。
上までやってくると、ダム自体も振動して恐怖を覚えるぐらいだ。

二つの滝が同時に見れる絶景ポイント「銚子滝」「不動滝」

二つの滝が同時に見れる絶景ポイント「銚子滝」「不動滝」

写真:津田 泰輔

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坂本ダムを越えてさらに進むと、次に見えてくるのは二つの大滝。
橋の横に落ちるのが不動滝で奥の山の上に落ちているのが銚子滝。
それぞれ落差40mと70mにもなる。
本来、これだけの滝があるとかなりの観光地となって、展望台が作られたりして整備されるものだが、上北山村の凄いところは観光地どころか看板すら存在しないということだ。
わずかに橋の手前の道路が少し広くなっているので、車を停めるスペースは確保できる。

橋の上が展望台

橋の上が展望台

写真:津田 泰輔

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車を停めて橋を徒歩で渡ると、そこが絶好の展望台。
上段の銚子滝は見えなくなってしまうが、不動滝は正面から眺めることができる。
滝の水は直接坂本ダムの湖に注がれている。
水の量が多いと、このように広がって大迫力の滝になる。

ずっと見ていたい滝だが、橋の上の道は細く、車が通ると危ないので注意しよう。滝に見とれていると、滝の轟音で車に気がつかない場合がある。

ここがかくれ滝への入口

ここがかくれ滝への入口

写真:津田 泰輔

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さらに尾鷲方面へ車を進めると、びっくりするような大きな滝が隠されている。
これもまた看板も標識もなく、道路からは岩の陰になっていて見えないので、知っている人しかたどり着けない秘密の滝なのである。
その名も「かくれ滝」。落差103mという超大型の滝なのだが、知名度はまったくない。
坂本貯水池を越えて、ゴミキ谷という谷に落ちているのだが、尾鷲に向かって左にカーブする場所で少し道が広くなっているポイントに「かくれ滝」はある。
詳しくは写真をクリックして地図を見て欲しいのだが、とにかく普通に走っていれば気づかない。
ナビに川が横切っていれば目印になるし、谷に木の道がつけられているのを発見できれば気がつくと思う。
そもそも木の道を作るぐらいなら、看板ぐらい作ったら良いと思うのは筆者だけだろうか…

落差103m「かくれ滝」

落差103m「かくれ滝」

写真:津田 泰輔

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木の道を進むとすぐにかくれ滝が見えてくる。最後に岩場を乗り越えれば、簡単に滝の下までたどり着くことができる。
こんなに大きな滝を真下から見れるところなんて、上北山村を除いてはほとんどないだろう。
上北山村を中心とするこの地域は、このレベルの滝がゴロゴロしているとんでもない場所なのである。

関西から日帰り圏内で、これだけ見所の多い上北山村はもっと観光地として注目されても良いと思う。
自然遺産を大切にしたいからなのか、この一体が世界遺産に登録されて開発が制限されているからなのか、宿泊施設などの観光施設はほとんど存在しない。

この道も対向車はほとんど来ないような道で、そのため、すべての滝をほぼ独り占めすることができるだろう。

もう少し観光地化して行きやすくなってから行くのが良いのか、それともありのままの自然を体験できる今行くのか…

あなたはいつ行くの?

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/05/04 訪問

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