写真:竹内 あや
地図を見る美しい森と湖で知られる、ヌークシオ国立公園。ヘルシンキから車で40〜50分という近さにありながら雄大な自然に恵まれ、夏はハイキングやピクニック、冬はスノ―アクティビティが楽しめるということで人気のエリアです。
実は、映画『かもめ食堂』で、もたいまさこ演じるマサコが突如、「森に行ってきます」と言って出かけ、キノコ狩りをしていたのがこの公園。静寂に包まれた不思議な空間が印象的で、パンフレットやポスターのメイン写真としても使われていたので、覚えている人も多いのでは? 実際に夏から秋にかけては、キノコやベリー狩りをすることも可能です。
深い緑に囲まれた公園は、冬になると姿を一変させます。青い空を映し出していた湖は凍りつき、一面が雪で覆われた白銀の世界へ。晴れた朝には、キラキラと輝くダイヤモンドダストが空中を舞い、幻想的な光景を生み出します。
写真:竹内 あや
地図を見る数ある冬のアクティビティのなかでも、人気のひとつが犬ぞり。数匹のハスキー犬が列になり、森の中のトレイルを威勢よく走り抜けます。なだらかな下り坂にさしかかり、スピードが上がったときには、まるでジェットコースターのような爽快感!
途中、ゆったりと周囲の景色を楽しんだりしながら、1周約30分のトレイルを満喫します。犬たちは予想以上に人なつこく、走ることがうれしくてたまらない様子。操縦するスタッフの指示をよく聞いて、枝や岩を避けながら元気よく駆け抜けていきます。
犬好きの人は、犬たちと触れ合うことも可能。スタッフに教わりながら、綱を一緒に取り付けたり外したり……といった体験もできます。
写真:竹内 あや
地図を見る犬ぞり体験のあとは、湖のほとりにあるコタ(仮小屋)で団らんタイム。焚き火を囲み、暖かい飲み物や目の前で焼き上げたばかりのソーセージを楽しみます。
実は、ここで活躍しているハスキー犬は、さまざまなイベントや競技会で入賞を果たしている優秀な犬たち。年間を通して訓練を行っており、冬以外でもそりの代わりにカートを用いて犬ぞり体験を楽しむことができます。
写真:竹内 あや
地図を見る犬ぞりを思う存分堪能したあとは、近くのトナカイ牧場へ。ヘルシンキ周辺では動物園以外でほとんど見ることのないトナカイが5頭、野外で飼育されています。
ここではトナカイに餌をやったり、一緒に森の中を散歩したりすることが可能。飼育員からトナカイの生態や人々とのつながりについて、さまざまな話を聞くことができます。
牧場内にはコタがあり、暖かな暖炉を囲んで食事をすることも! 昔ながらの方法で棒にパンの生地を巻き付けて焚き火で焼いたり、コーヒーを沸かして、ゆったりとしたひとときを過ごすこともできます。
写真:竹内 あや
地図を見るスノーシューを履いて森の中を散策したり、氷に穴を空けて釣りをしたり……。ヌークシオ国立公園には、ほかにも冬ならではのさまざまなアクティビティが揃っています。公園のすぐ隣には、ヘルシンキ市営のスキー場も! 比較的なだらかなコースなので初心者でも安心で、週末になるとそり遊びを楽しむ家族連れの姿も多く見かけます。
公園内には「ハルティア」と呼ばれるネーチャーセンターがあり、フィンランドの自然や地形、動植物についての資料や模型が展示されています。眺めのいいレストランもあり、ここを拠点にさまざまなアクティビティを楽しむことが可能。事前に予約すれば、日本語でのガイドツアーもアレンジしてもらえます。
ヘルシンキから少し足を延ばしただけで、大自然が広がるヌークシオ国立公園。日帰りで訪れることが可能なため、気軽にアクティビティが楽しめるとヘルシンキに住む人々はもちろん、観光客からも人気を集めています。
近年は、ヘルシンキ乗り継ぎでヨーロッパ他都市へ向かう途中、ストップオーバーして“冬のフィンランド”を楽しむ観光客も増えてきているとのこと。空港からであれば、さらに短時間で国立公園まで移動することが可能です。空港周辺に1泊して大自然のなかでアクティビティを十分に楽しみ、翌日次のデスティネーションに向かうという方法もいいかもしれません。
【メモ】
ヌークシオ国立公園で冬のアクティビティが楽しめるのは、毎年11月下旬〜4月上旬。ただし、犬ぞりは年中(雪解け後はそりの代わりにカートを利用)、トナカイ牧場も年間を通してオープン。
【アクセス】
成田、関西、中部、福岡(2016年5月〜)からヘルシンキまで直行便で約9時間30分。ヘルシンキ空港からヌークシオ国立公園へは車で約30分。
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(2024/4/20更新)
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