南禅寺三門に上る!楼上から見下ろす京の桜はやはり絶景!

南禅寺三門に上る!楼上から見下ろす京の桜はやはり絶景!

更新日:2016/02/26 17:18

けいたろうのプロフィール写真 けいたろう 旅するグルメライター
南禅寺は禅宗の一つである臨済宗南禅寺派の大本山となるお寺。京都を代表する紅葉スポットとなっていますが、桜の名所としても有名です。約4万5000坪を誇る広大な境内に植えられた、300本のカエデには本数こそ及びませんが、200本の桜も見事。南禅寺の象徴ともいえる巨大な三門は楼上に上がることも可能。京都市街中心地から離れる南禅寺ですが、桜のスポットが周辺に点在し、京都桜巡りに組み込みやすいのも特徴です。

春と秋は雰囲気の変わる南禅寺三門周辺

春と秋は雰囲気の変わる南禅寺三門周辺

写真:けいたろう

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南禅寺で特徴的なのは、その巨大な三門。お寺のメインゲートでもある門は、普通は山門とも書かれることが多いですが、禅宗においては、悟りを開くために通る必要のある三つの関門を体現し、南禅寺では「三門」と書かれます。

黒々と立派な山門は22メートルの高さを誇り、多くの観光客が息を呑み、見上げています。普段は、圧倒的な迫力を誇る三門も、秋には真っ赤に、そして春にはピンクに彩られ、雰囲気が違って見えます。

三門に上ってみよう

三門に上ってみよう

写真:けいたろう

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あまりの勇壮さに上を見上げ、「おぉー」と、うなって、その足元を通り抜けて終わりというケースの多い三門ですが、実は拝観料を支払うことで、三門の上、楼上と呼ばれる部分に上ることが可能です。

南禅寺に現在建っている三門は、文安4(1447)年の火災で焼失したものを、大阪冬の陣、夏の陣で活躍した藤堂高虎が、夏の陣で戦死した家来を弔うために、江戸時代の寛永5(1628)年に再建した物で、現代風の建物と違い、内部の階段は、かなり急こう配な上、薄暗いので、上り下りには細心の注意をお忘れなく。

暗い階段を苦労の末に上った三門上部は回廊状になっています。その回廊、若干ですが何と外向きに傾いていて、ちょっとヒヤヒヤ。大人の魅力あふれる京都で、思わぬスリルが味わえます。

抜群の解放感ある三門楼上からの景色

抜群の解放感ある三門楼上からの景色

写真:けいたろう

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上ってすぐはちょっと怖い三門楼上ですが、高さの恐怖に慣れてくると、抜群の解放感があることに気が付きます。高い建物のない京都、しかも桜でピンク色に彩られた景色は、やはり素晴らしいのひとこと。

参道を歩いてくる人々が小さく見える様子は、ちょっとした優越感も手伝い、京都でも屈指の絶景です。

南禅寺の例年の桜の開花時期は、一般的な京都の桜の開花とほぼ同じ、3月下旬から4月上旬。2016も4月上旬の開花が予想されています。

絶景と言えばあの人

絶景と言えばあの人

写真:けいたろう

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この南禅寺の三門楼上をからの眺めを見て、「絶景かな、絶景かな」と言ったとされる人物が居ます。それが石川五右衛門。天下の大泥棒です。

有名な歌舞伎の演目である『楼門五三桐(さんもんごさんのきり)』のセリフで、「絶景かな、絶景かな。春の宵は値千両とは、小せえ、小せえ」と見栄を切るシーンの舞台となっています。

しかし、実はこの話、後の世の創作と言われています。石川五右衛門は、天下を手中にしようとしていた豊臣秀吉に盾突き、秀吉の手によって捕えられ、有名な三条河原での釜茹での刑で最期を迎えています。

豊臣秀吉の手に掛かった五右衛門が、冬の陣の後、江戸時代に再建された三門に上れるわけはないので、創作は確実とされていますが、天下の大泥棒に「値千両とは、小せえ」と言わしめる説得力がある絶景、ぜひその目でお確かめ下さい。

他の桜スポットも徒歩圏内

他の桜スポットも徒歩圏内

写真:けいたろう

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京都東山のほぼ最奥に位置し、京都の中心地からは遠い南禅寺ですが、徒歩で行ける範囲に京都の桜スポットが多数存在しています。

北側には哲学の道、南側には境内の水路閣を抜けた先のインクライン(勾配鉄道)の沿いの桜の有名な蹴上、西側には疎水沿いの桜と平安神宮と園内の桜が美しい京都市動物園などなど。

せっかく訪れた南禅寺。もし時間に余裕があれば京都市街地へ戻る前に、寄り道するのをオススメします。

秀吉と五右衛門の対立と三門楼上

ちなみに、歌舞伎では「絶景かな、絶景かな」でお馴染みのシーンは、地上から三門を見上げる真柴久吉(羽柴秀吉がモデル)に対し、楼上から五右衛門が見下ろす、「天地の見得」という構図になっています。

天下人の秀吉が下で、大泥棒の五右衛門が上、その対立の立場の違いを知って、南禅寺山門楼上に上れば、より大きな魅力を感じるハズです。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/04/02 訪問

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