春な忘れそ!飛梅伝説「京都・北野天満宮」梅の花に道真想う

春な忘れそ!飛梅伝説「京都・北野天満宮」梅の花に道真想う

更新日:2017/03/13 10:35

沢木 慎太郎のプロフィール写真 沢木 慎太郎 放送局ディレクター、紀行小説家
京都から、福岡・大宰府まで一夜で飛んで行ったという“飛梅伝説”をご存知でしょうか?“天神さん”こと、平安時代の政治家で漢詩人の菅原道真が、無実の罪で大宰府に左遷された時、道真を慕って一夜のうちに飛来した梅のことです。大宰府天満宮にまで飛んで行ったとされる梅と同じ種として伝わるのが、京都・北野天満宮のご神木「紅和魂梅(べにわこんばい)」。道真が愛した梅の香に、春の兆しを感じに行きませんか?

京都・北野天満宮は梅の名所!飛梅伝説の「紅和魂梅」も

京都・北野天満宮は梅の名所!飛梅伝説の「紅和魂梅」も

写真:沢木 慎太郎

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“北野の天神さん”で親しまれている京都・北野天満宮。学問の神様としてあがめられる菅原道真をまつり、多くの受験生が合格祈願に訪れます。全国に約1万2000社あるとされる天満宮、天神社の総本社。本殿(写真)は国宝で、1607年に造営されました。桃山時代の華麗で荘厳な装飾を見ることができます。

京都・北野天満宮は梅の名所!飛梅伝説の「紅和魂梅」も

写真:沢木 慎太郎

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本殿の前にあるご神木が「紅和魂梅(べにわこんばい)」。菅原道真を慕って、京都から九州にまで飛んで行った、飛梅伝説の梅と同じ種として伝えられています。樹齢は約300年。3月中旬ごろに可憐な薄紅色の花を咲かせます。

京都・北野天満宮は梅の名所!飛梅伝説の「紅和魂梅」も

写真:沢木 慎太郎

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こちらは「紅和魂梅」を見上げた写真ですが、美しさと哀切さが感じられます。

艶やかな薄紅色。道真のが愛してやまなかった梅の花が凛として咲いが美しい梅の花

艶やかな薄紅色。道真のが愛してやまなかった梅の花が凛として咲いが美しい梅の花

写真:沢木 慎太郎

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北野天満宮には、道真が愛してやまなかった梅の花が凛として咲いています。

艶やかな薄紅色。道真のが愛してやまなかった梅の花が凛として咲いが美しい梅の花

写真:沢木 慎太郎

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北野天満宮にある梅は、紅和魂梅をはじめ、黒梅や照水梅、座論梅など約50種類。敷地内には約1500本の梅が植えられています。早咲きの梅は、12月中旬ごろからつぼみが膨らみ始め、正月明けから花が咲きます。

京都・北野天満宮で咲き誇る梅の花

京都・北野天満宮で咲き誇る梅の花

写真:沢木 慎太郎

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早咲きから遅さきまで、多くの種類の梅があるのが京都・北野天満宮の特徴です。

京都・北野天満宮で咲き誇る梅の花

写真:沢木 慎太郎

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梅の見ごろが1月上旬から3月下旬までと長く、約3か月間にわたって可愛い梅の花を楽しむことができるのも、京都・北野天満宮の特色です。

北野天満宮の「梅花祭り」もおすすめ

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写真:沢木 慎太郎

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梅の香りがほのかに匂う京都・北野天満宮。道真を偲び、2月25日には「梅花祭り」が行われ、当日は和菓子やお茶といった野点茶会の席も。艶やかな舞妓さんの姿も見られ、ライトアップも行われます。

北野天満宮の「梅花祭り」もおすすめ

写真:沢木 慎太郎

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写真は、本殿の後ろにある「文子(あやこ)天満宮」。菅原道真公を最初にお祀りした社です。こちらでも美しい梅の花を見ることができます。

北野天満宮の「梅花祭り」もおすすめ

写真:沢木 慎太郎

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写真は「三光門」に咲く梅の花。本殿に行く途中にある中門で、「日」「月」「星」の彫刻があるため、三光門と呼ばれています。しかし、実際には星の彫刻が見当たらず、“星欠けの三光門”と言われ、「天神さんの七不思議」の一つに数えられています。

東風吹かば…匂い起こせよ梅の花。今は受験、恋愛のパワースポットに

東風吹かば…匂い起こせよ梅の花。今は受験、恋愛のパワースポットに

写真:沢木 慎太郎

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菅原道真を祀る京都・北野天満宮。平安時代、道真は貧困にあえぐ民衆の姿を見て、大胆な政治改革に乗り出します。しかし、これを快く思わない勢力によって、京の都から追いやられ、無念のうちに亡くなります。

「私は権力が欲しいわけではない。改革が進めばよい」
道真は京都を去る時、大好きな梅の花を見つめ、一首の歌を詠みます。

東風(こち)吹かば 匂い起こせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな

すると、なんと梅の花が道真の歌に応え、京の都から道真へのもとへと、一夜のうちに飛んで行ったと伝えられています。

そんな飛梅伝説が生まれた京都・北野天満宮は、受験生の合格祈願だけでなく、縁結びにもご利益のあるパワースポット。「あなたが遠くへ行ってしまったら…私も一夜で飛んでいく」。そんな素敵な恋をしたいですね。

“天神信仰”のパワースポット・京都「北野天満宮」

京都・北野は古くから、「天のエネルギーが満ちる聖地」として信仰されていました。さらに、道真をお祀りすると、霊験はさらに増し、“天神信仰”の発祥の地と呼ばれるパワースポットに。

京都・北野天満宮へは、R京都駅から市バス50・101系統で北野天満宮前下車(約30分)。クルマでは名神高速京都南IC・京都東ICから国道1号を経由(約30分)。

北野天満宮では300台の駐車場がありますが、毎月25日は閉鎖しています。敷地内にある梅苑の公開期間は1月下旬から、3月下旬まで(大人・中学生以上700円、子ども350円、10時〜16時)。リンクを貼り付けましたので、詳しくはそちらからどうぞ。

また、京都でおススメのパワースポットについても別途、記事にまとめていますので、ご興味のある方はリンクからのぞいてみて下さい。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/03/14 訪問

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