ノルウェーのベルゲン近郊にあるグリーグの家「トロルハウゲン」フィヨルドを見下ろす広い敷地!

ノルウェーのベルゲン近郊にあるグリーグの家「トロルハウゲン」フィヨルドを見下ろす広い敷地!

更新日:2016/02/22 16:25

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
ノルウェー第二の規模を誇るベルゲン(Bergen)は、フィヨルド観光の玄関口として多くの観光客が押し寄せます。そのベルゲンの町の南方に、ノルウェーが生んだ作曲家エドワルド・グリーグの家「トロルハウゲン」があります。

グリーグがその命を終えるまで22年間住んだという家は博物館として公開されており、周囲を取り囲む広い庭園内ではコンサートホール、作曲小屋、お墓ばかりでなく、フィヨルド風景も楽しめます。

グリーグ像に出迎えられて

グリーグ像に出迎えられて

写真:Hiroko Oji

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皆さんは「ペールギュント」という曲をご存知でしょうか。ヘンリック・イプセンの戯曲「ペールギュント」のために作られた劇付随音楽で、その中の一つ、鳥がさえずる朝の清々しい様子を表現したメロディなどは、一度は耳になさったことのある曲だと思います。

この曲を作ったのが、ベルゲン出身の作曲家エドワルド・グリーグ(Edvard Grieg)。モーツァルトやベートーベンほど有名ではありませんが、ピアノのために数多くの小品を作曲しており、「北欧のショパン」とも呼ばれることもあるほど!彼の曲は美しいメロディで溢れています。そのグリーグが晩年まで住んでいた家が博物館となって、ベルゲンの南で公開されており、訪れたら最初に出迎えてくれるのが錆びた鉄製のモニュメントと、このグリーグの像なのです。

グリーグの家は、薄いクリーム色のビクトリア風

グリーグの家は、薄いクリーム色のビクトリア風

写真:Hiroko Oji

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ノルウェーの作曲家グリーグはベルゲンの出身なのですが、ベルゲンの町を疎んじていったん離れてしまいました。しかし、1885年にベルゲンに戻って没するまでの22年間は、この家で過ごしたといいます。

薄い緑がかったクリーム色の板壁で覆われ、緑の木枠で縁取られたビクトリア風の家は、現在博物館として公開されています。狭い家の中なので、団体客と一緒になってしまうとすれ違うのも大変なくらい。当時生活していたそのままの状態でリビングや書斎など公開され、展示品は少ないながらも北欧生活の一部が垣間見られます。残念ながら館内は撮影禁止です。

緑溢れる広くて高低差のある庭園

緑溢れる広くて高低差のある庭園

写真:Hiroko Oji

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家の前の花壇は綺麗に手入れされ、広い緑の自然溢れる庭園内にはフィヨルドに向かって下って行く散策路が続きます。家から少し下ったところにコンサートホール、続いて作曲小屋が、また反対側に行くとグリーグ夫妻の埋葬されているお墓が岩に囲まれたところにあります。岩には銅のプレートが嵌め込まれていますのでお見逃し無きように。

写真の右の方にあるガラス張りでグリーンルーフの建物がコンサートホールで、「トロルサーレン」(Troldsalen)と言われ、1985年、200人収容できるホールとして建てられました。前面が大きなガラス張りになっているホールでは、グリーグが曲の構想を練る時に眺めていたのと同じ風景を、どの席からも眺めながら聴くことができるように、階段状に設計されています。

フィヨルドを前に曲の構想を練る?

フィヨルドを前に曲の構想を練る?

写真:Hiroko Oji

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散策路を端まで下って行くと、フィヨルドに出ることができます。とても綺麗に澄み切った水の底には、貝がたくさん生息し、魚が泳ぐ姿も見られます。対岸の丘の麓に点在する白やカラフルな家が点在する風景にも心癒される場になっています。グリーグがこの辺りで腰を下ろし、曲の構想を練っていたのかと思うと、ついつい座り込んで眺めてしまうひとときです。

庭園の中ほどにある作曲小屋

庭園の中ほどにある作曲小屋

写真:Hiroko Oji

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彼が仕事場として使用していた赤い屋根の小屋は、家の下手、庭園の中の散策路を下って行くと中ほどにあります。窓からは庭園の緑の茂みを挟んでフィヨルドが眺められます。この素晴らしい風景を目の前にして、あのような美しいメロディが浮かんでくるのでしょう。窓を正面にして机が、左手にアップライトのピアノ、右手には簡素なソファが置かれ、彼が使っていた当時そのままの状態に保たれています。中を覗き込んでいると、ふと、グリーグがこの部屋の中をゆっくり歩きまわったり、時折ピアノの前に座ったあとは暫く机の前で物思いにふけり、時にはソファに深く沈みこんだり・・・そんな光景が見えてくるようです。

トロルハウゲンへの行き方

グリーグや音楽に興味がない方でも、到着するまでののんびりした自然いっぱいの風景や、トロルハウゲンの庭園からのフィヨルドの眺めはお薦めです。

トロルハウゲンへは、ベルゲン市内から、20・23・24・100番などのバスに乗ってネストゥン(Nestun)の町まで移動した後、徒歩20分ほどで到着します。2010年からは、ベルゲンライトレールと呼ばれるトラムがベルゲン市内とネストゥン(Nestun)間を結んでいます。トラムなら終点の一つ手前の駅、ホップ(Hop)で降ります。どちらも、下車したら少しだけベルゲン方面に戻ってください。すると表示が出ていますので、それに従って民家の点在するのんびりした風景の中を歩いていきましょう。公共交通機関で行くことができるので、車がなくても訪問可能です。お時間に余裕があればぜひ、お訪ねくださいね。

掲載内容は執筆時点のものです。 2006/08/05 訪問

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