津波被害から復活したホッキ飯の名店!相馬市松川浦「たこ八」

津波被害から復活したホッキ飯の名店!相馬市松川浦「たこ八」

更新日:2016/02/09 11:53

福島県相馬市にある松川浦は、太平洋と砂洲によって隔たれた大きな潟湖(湾)。県立自然公園に指定された風光明媚な名所でしたが、平成23年3月東日本大震災の津波により壊滅的な被害を受けました。
「たこ八」はこの松川浦にある食事処。大津波被害による営業休止から、同年内陸部の仮店舗で再開。2年後に元の地に復活し地元民を元気にしたシンボル的な名店です。郷土料理の絶品ホッキ飯、召し上がってみませんか?

松川浦の現状

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こちらは、復活した「たこ八」が位置する松川浦湾内のゆったりとした情景。津波被害が嘘だったような平和な光景です。しかし、外海の太平洋に面した松川浦大橋から通じる大洲海岸や、北側の原釜尾浜海水浴場近辺は工事中で、復興にはまだまだ時間がかかります。

被災直後と現在の様子は、関連メモの「相馬市松川浦観光振興グループ」ホームページの震災ビフォーアフターや動画で確認できます。

待ちに待った仮店舗でホッキ飯復活

待ちに待った仮店舗でホッキ飯復活
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「たこ八」は被災から7か月後、同年10月に国道6号線沿いで、それほど広くない座席数20席位の仮店舗として営業を再開しました。再開を心待ちにしていた地元の人々から口コミで広まり、徐々にお客さんが増えました。ランチのみ営業ですが、美味しい海鮮丼やエビ穴子天丼などが好評で、遠方から応援に駆け付ける方もいたほどです。

なかでもお薦めは、年間通して食べられる名物のホッキ飯定食(当時税込980円)。だし味ご飯の上に赤みかかったホッキが盛られ、真ん中にきざみ海苔。柔らかく味付けされたホッキはふわっ・ぷりっとした食感で抜群の美味しさ。

このホッキ飯は相馬でも、「たこ八」以外のお店ではなかなか食べられません。県外からも常連さんがわざわざ食べに来るほど。

念願の松川浦 元の地でリニューアルオープン

念願の松川浦 元の地でリニューアルオープン
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平成25年4月に松川浦の元の場所で、食事処と直売所が地元民念願の復活を果たしました。建物はきれいに新築され、駐車場もお店の中も広々。ランチだけでなく夜も営業しています。

メニューは一品料理などの種類が増え、ドリンク類も提供。店内には、店名にちなんだ鉢巻きした赤いタコ君のぬいぐるみも。
お昼時には、復活を心待ちにしていた地元の人々や観光客で行列ができます。

ホッキ飯定食(刺身付き)

ホッキ飯定食(刺身付き)
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ホッキ飯を味わえるメニューは3種類。写真のホッキ飯定食は刺身付きで1600円。ホッキ飯の他に、ホッキの天ぷらや刺身などもセットのホッキ三昧は1800円。他にもホッキ飯に焼魚・刺身などが付いてボリュームたっぷりのたこ八定食は2300円。

ホッキ飯以外にも、超豪華な海鮮宝舟(1800円)やビッグな穴子天丼(1200円)、刺身定食(1500円)など選ぶのに迷ってしまうメニューの豊富さです。

この他にも、その日の仕入れ状況により、限定日替わりメニューもあり、食事には大粒あさりがたっぷりのお味噌汁が付いています。

※メニューの価格は全て税別

すぐ隣にはお土産豊富な海産物直売所

すぐ隣にはお土産豊富な海産物直売所
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お食事処のすぐ左隣には、同系列の直売所が復活。店内には、派手な大漁旗が飾られにぎやかです。

大粒の貝のままの生きた北寄貝や、殻付きの生ウニなども並んでいます。安全が確認された地元産の鮮魚以外に、干物などもたっぷり。他にも自社で作った塩辛や数種類ののり佃煮など。海産物のお土産選びには最適です。

生鮮品でも持ち帰り用に、手際よく氷で保冷して包んでいただけるので安心です。

おわりに

福島県浜通り地方は津波被害だけでなく、その後の原発事故の影響もあり、復興はまだ道半ばです。しかし、地域一丸となって「がんばっぺ 福島」を合言葉に頑張っています。

「たこ八」のある松川浦地区の飲食店約10店では、定期的に期間限定でお得な「復興チャレンジグルメ」を、各お店で考案し提供。スタンプラリーも開催しています。平成27年秋で既に第10弾を数えます。

相馬の観光で他にお薦めは、冬場1〜5月に楽しめる和田観光苺組合での食べ放題いちご狩り。
そして、毎年7月最終土曜〜月曜に開催される相馬野馬追。これは、震災年も途絶えなかった千年以上の歴史がある勇壮な騎馬武者による伝統の祭りです。

常磐自動車道が全線開通し便利になった相馬市松川浦へぜひ足を伸ばしてみませんか?
「たこ八」の絶品ホッキ飯はお薦めです。

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/03/14−2016/02/03 訪問

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