実はお茶の町!尾道「日本茶ば〜UZI」でお茶の魅力を再発見

実はお茶の町!尾道「日本茶ば〜UZI」でお茶の魅力を再発見

更新日:2017/10/26 09:01

村井 マヤのプロフィール写真 村井 マヤ 中国・九州文化的街並探検家
広島県尾道市といえば、「日本遺産」にも選ばれた坂道と尾道水道と寺と芸術の町。魅力的な坂道散策やカフェ・古寺、商店街、海岸通りの雑貨店etc。尾道は、曲がれど歩けど、飽きの来ない素晴らしい町!そんな尾道は、実はお茶の町なんです。ご紹介するのは、尾道に関係深い茶道、日本茶の魅力、そして因島産「杜仲茶」を味わえる「日本茶ば〜UZI」。日本茶の素晴らしさを再発見し、深く知りたいと思わせてくれるカフェです。

尾道と茶道の深い関わりって・・?

尾道と茶道の深い関わりって・・?

写真:村井 マヤ

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写真は、今回ご紹介する「日本茶ば〜UZI」の外観。「イオン尾道店」のすぐ近くにお店はあります。遠くから見るとお茶屋さんには見えないおしゃれな外観です。内装もなおオシャレなんですよ。「日本茶ば〜UZI」は、日本茶や茶道の世界を気軽に楽しんでもらうための、日本茶の魅力発信カフェといったところ。

実は、尾道には歴史あるお茶屋さんがいくつかあります。もともと港町として独自に栄えてきた尾道。城下町でもなく、尾道商人たちが独特の文化を育んだ町でした。尾道の寺巡りをされたことがある方は、寺社の立派さや多さに驚かれた方も多いでしょう。

京都でも江戸でもないのに、この瀬戸内の港町尾道の商人文化は華やかなものでした。古くから尾道に根付いていた流派「藪内流」、幕末の「速水流」など茶道文化も。その尾道に、茶道とかかわりの深い戦国大名が住んでいたという逸話もあります。

それは荒木村重こと茶人「道薫」です。この人のお名前、戦国時代を好きな方はご存知でしょうが、そうでもない方には、馴染みが薄いかも知れません。でもNHKの大河ドラマ『軍師官兵衛』をご覧になった方は、「あの人!」って思い出す方もいるでしょう。あの桐谷美鈴さん演じる妻・だしや息子も置いて、織田信長を裏切って出奔した荒木村重です。彼はなんと、毛利を頼って尾道に落ち延びたというのです。

彼は信長の死後、秀吉の時代には茶人として生きました。そんな彼が、茶の道に生きる決意をしたのが、尾道だったといわれています。尾道には、荒木村重が茶の湯のために水を汲んだ井戸も残っています。

尾道の浄土寺には、秀吉が所有していた茶室「燕庵」があります。これは、向島の商人より文化11(1814)年に寄進されたものです。向島は、尾道の向かいにある島ですが、その島に秀吉の茶室を移設していた商人がいるとは驚きですよね。

尾道は、幕末、明治時代も重要な港町として栄え、経済の中心的な町でもありました。尾道商人が自治をおこない、独自に発展したのです。華やかな尾道文化を支えたのは尾道商人たち。

「日本茶ば〜UZI」のある尾道駅北口のエリアには、昭和初期まで発展していた港町尾道の粋な風土が色濃く残っています。「日本茶ば〜UZI」に行く途中にそうした雰囲気を感じられることでしょう。

日本茶の魅力を再発見できる「日本茶ば〜UZI」へ

日本茶の魅力を再発見できる「日本茶ば〜UZI」へ

写真:村井 マヤ

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さて、お茶文化の歴史がある尾道市で、茶製品販売業を営む「宇治園製茶株式会社」のカフェが「日本茶ば〜UZI」。

お店の内装は「ニューメキシカン」風なんだとか。壁や照明、天井に至るまで、細部にこだわりのある店内。優しい色合いとモダンなインテリアが素敵なお店です。「宇治園製茶株式会社」は、現在の代表溝口義揮社長のお父さまの時代から、尾道で茶製品販売を手掛けてきました。現在の代表は、高校卒業後京都の「祇園辻利」で4年修業をされてから、尾道に戻って来られました。修業時代は、抹茶スイーツ開発に携わっておられ、そのノウハウを尾道の日本茶カフェでも存分に活かしています。

2008年に「日本茶ば〜UZI」は、京都抹茶スイーツである「抹茶パフェ」をメインメニューとして開店。最初はカフェ部分のみでしたが、お茶の販売も途中からするようになりました。茶葉販売は、静岡や京都、鹿児島のお茶、因島特産の「杜仲茶」の販売を中心に、日本茶にこだわった魅力的なカフェメニューでお客様をお出迎えしています。

「日本茶ば〜UZI」のウェルカムドリンクでもある「杜仲茶」

「日本茶ば〜UZI」のウェルカムドリンクでもある「杜仲茶」

写真:村井 マヤ

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「日本茶ば〜UZI」では、ウェルカムドリンクとしてノンカフェインの「杜仲茶」が出されます。甘くて飲みやすいお茶でもあり、村上水軍でもお馴染みの地元因島産のヘルシーなお茶。

因島で「杜仲茶」が栽培されるようになったのは、昭和62年のこと。造船業が下火になるなか、造船会社の因島工場が閉鎖。造船会社が最初杜仲茶栽培に携わりました。さまざまな経緯を経て、現在は因島杜仲茶生産組合が生産するお茶を。「宇治園製茶株式会社」の関連会社である有限会社セカンドグリッドは、使用しています。最初のころ販売されていた「杜仲茶」は、渋みがあり香りも独特でした。でも「日本茶ば〜UZI」で出される「杜仲茶」は甘く香りもよく、中国で「芳香美味」といわれた「杜仲茶」です。

まずは「杜仲茶」で喉を潤し、「日本茶ば〜UZI」の日本茶メニューや抹茶スイーツをいただきましょう♪

自分でお茶をたてて、気軽に「茶道体験」も♪

自分でお茶をたてて、気軽に「茶道体験」も♪

写真:村井 マヤ

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可愛い、スープカップみたいな茶器で「シャカシャカ」して茶道体験?!本格的な抹茶を自分で気楽に点てることができるのが、「お抹茶まっちゃシャカシャカセット」です。

茶器に取っ手のある、まるでカップのような焼き物は、尾道在住の陶芸家の方に特別に作っていただいたもの。これが、とっても良いのです。茶道で扱う茶器の場合、大事に桐箱にしまって茶道の際にだけ取り出して使うだけって方も・・。でも、このカップならスープを入れても、カフェオレを注いでもよく、多様な使い方ができますよね。

ゆったり「シャカシャカ」したいときは、1回ずつ小分けになった「お抹茶まっちゃ」を使用して、新鮮な美味しい抹茶をいただきます。この素敵な特製カップも販売していますので、気に入ったら購入することも可能。

「お抹茶まっちゃ(薄茶)」は、宇治園製茶株式会社さんで販売されている商品です。茶会は無論、お客様へのおもてなしなどで使用するのにも適していますよ。もし、お茶の心得のある方ならご自宅でお抹茶を点てるときにご利用になると便利です。通信販売もされています。抹茶は、香と色、つまり鮮度が大切なんだとか。この「お抹茶まっちゃ」は大変便利ですよね。

また写真手前の「お抹茶まっちゃUZIパフェ」は、この「日本茶ば〜UZI」の出発点になったカフェメニューです。これがまたすっきりした大人の味わいなのですよ。

お茶を3度味わって、その後はお茶の葉も食す

お茶を3度味わって、その後はお茶の葉も食す

写真:村井 マヤ

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写真は、「飲む 飲む 飲む 食べる日本茶 京都かぶせ茶」というメニュー。一煎目から三煎目まで変化するお茶の香りと味、そして最後には茶葉をゴマダレやポン酢でいただく。お茶の世界の深さを感じることができるメニューです。普段何気なく飲んでいるお茶、日本茶の再発見ができるメニューです。
ただの日本茶カフェではなく、日本茶の素晴らしさを再発見することができる素敵なお店ですよね。

海外展開を進める関連会社の有限会社セカンドグリッドさんは、2016年3月中旬(予定)にニューヨークにも日本茶カフェを開店されます。日本茶が世界でブームになる日も近いでしょう・・。

「日本茶ば〜UZI」で日本茶や茶道の魅力を再認識!

「日本茶ば〜UZI」で、お店の方に日本茶のことや抹茶のお話を伺いながらお茶を頂くと、何気なく家で飲んでいたお茶も工夫ひとつで美味しく頂けるのでは?って思ってしまいます。こちらでは、好みのブレンドで茶葉の購入も可能。分からないことは、質問して自宅で美味しい日本茶を飲みませんか?そして、ここ尾道で日本茶文化の魅力を再発見しましょう。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/01/23 訪問

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