言葉に出来ない美しさ！ドイツ初の世界遺産「アーヘン大聖堂」

更新日：2016/01/24 14:13

世界遺産は世界中に1030件以上あります。今ではよく知られたユネスコの世界遺産ですが、第1号の世界遺産は1978年に12件が登録されました。その12件のうちの1件がドイツの「アーヘン大聖堂」で、もちろんドイツで1番目に登録された世界遺産です。
歴史的、宗教的に見ても「アーヘン大聖堂」は重要な場所です。しかし、そんな知識がなくても、訪れてみればその荘厳な美しさに感動して言葉を失ってしまう程です。

歴史ある古都に建てられた「皇帝の大聖堂」

写真：car min

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アーヘンの町はドイツの西部、オランダとベルギー国境に隣接したところに位置しています。温泉地としても有名で約2000年の歴史のある古都です。

「アーヘン大聖堂」はその昔、ドイツやフランスが別々の国で無く、フランク王国と呼ばれていた頃、国王カール大帝が786年に宮殿教会として建て始めました。そのためドイツ語で「Kaiserdom」すなわち「皇帝の大聖堂」とも呼ばれています。当時はアルプス以北で最大の大聖堂で、現在も北ヨーロッパで最も古い大聖堂になります。

金をふんだんに使った美しいモザイク

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どこにでもあるような飾り気のない教会のドアをくぐり聖堂の中へ進みます。そこには扉のシンプルさとは打って変わり、金をふんだんに使ったモザイクが天井や柱を覆っています。思わずその豪華さに感嘆の声が出てしまうでしょう。

「アーヘン大聖堂」はローマ帝国の教会建築様式に影響を受けています。5世紀から15世紀の東ローマ帝国で発達したビザンティン様式を取り入れた贅沢なモザイクは、当時のカール大帝の権力を誇示したことに違いありません。

八角形の建物に込めた願い

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大聖堂の中心は八角形の造りになっています。中世では8という数字がキリスト教の中で重要な意味を持っていました。そのため、カール大帝はこの八角形の建物に、強力な宇宙のバランスと永遠のシンボルとしての役割を願ったのではないでしょうか。

そして、814年にカール大帝が没すると、この「アーヘン大聖堂」内に彼の墓所が設けられました。

60年かけて造られた「ガラスの礼拝堂」

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中世以降の「アーヘン大聖堂」は、所蔵する聖遺物により、巡礼地としての重要性がますます高まりました。しかし重要な出来事として見逃していけないのは歴代皇帝の戴冠式です。

崇高さと荘厳さにおいて他に並ぶものがなかった「アーヘン大聖堂」では、936年から1531年までの約600年にわたって30人以上の神聖ローマ帝国の皇帝たちの戴冠式が執り行われていました。そのため「アーヘン大聖堂」には多くの巡礼者が訪れ、小さな礼拝堂では手狭になり、1355年から1414年の約60年をかけて新しい礼拝堂を建設しました。

歴史を受け継ぐステンドグラス

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「ガラスの礼拝堂」の名前の象徴は壁面に広がるステンドグラスです。高さ約25.6ｍ、約1000平方メートル以上のステンドグラスを通して差し込む優しい光が「ガラスの礼拝堂」をさらに神々しく見せています。

このステンドグラスを見ると、ガラスのデザインが場所によって同じでないことに気がつくでしょう。多くのステンドグラスは第二次世界大戦で破壊されました。新しい部分のステンドグラスは戦後1949年から1951年に設計され、1979年から1980年にかけて追加されたものです。

中世と近代の技術が調和されたステンドグラスは、歴史の証人かもしれませんね。

美しさを写真に残す時は一言声掛けを！

「アーヘン大聖堂」はその古さ、建築様式、大聖堂内の豪華さなど、他のドイツの教会に類似するものが無い素晴らしい教会です。神秘的な八角形の聖堂内に立てば、当時カール大帝が願ったパワーが伝わってくるかもしれませんね。ドイツを訪れる時には是非「アーヘン大聖堂」にも訪れてくださいね。

大聖堂への入場料は必要無いですが、写真を撮るには1ユーロ支払うようになっています。受付場所などはないので、教会の扉をくぐって係員らしい方がいたら写真を撮りたいと伝えてくださいね。カメラに目印の許可証を付けてくれます。