京都に幻の『銅閣寺』が実在した!?大雲院・祇園閣

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京都に幻の『銅閣寺』が実在した!?大雲院・祇園閣

京都に幻の『銅閣寺』が実在した!?大雲院・祇園閣

更新日:2015/05/02 10:16

bowのプロフィール写真 トラベルjpナビゲーター bow 京都検定2級

「金閣寺、銀閣寺があったら、銅閣寺もあってもいいよね。」京都を旅行する人なら誰しもが考えそうなこと。実は昔、同じ事を考えて銅閣を造ってしまった人がいたのです!しかし、銅閣寺こと正式名称「大雲院」は非公開の為、一般にはあまり知られていません。中に入れるチャンスは特別公開の時期を待つしかないという、謎の『銅閣寺』をご紹介します。

織田信長、信忠親子の菩提寺・大雲院

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今回ご紹介する『銅閣寺』こと、龍池山 大雲院は天正15年に織田信長、信忠親子の菩提を弔う為に正親町天皇の勅命により建てられた寺院。寺の名前は織田信忠の戒名「大雲院殿三品羽林仙巌大居士」から取られた”大雲院”です。

創建当初の大雲院は御池御所(現在の烏丸二条)の位置にあり、その後豊臣秀吉の手により寺町四条へと移転。そして昭和48年に現在の祇園・東山界隈の位置に移転したのですが、実は最後に移転したこの場所が、とある人物の別荘地だったのです。

その人こそ、一代で巨万の富を築き、現在の大成建設や帝国ホテルの創始者でもある人物、大倉喜八郎氏。現在の大雲院はもともと大倉喜八郎氏の別邸「真葛荘(まくずそう)」の一部だったのです。

大倉喜八郎の夢・銅閣

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老後保養の地として別邸「真葛荘」を建てた大倉喜八郎氏は「金閣も銀閣もあるんだから、銅閣も作る!」との意思で、ゆくゆくは一般に公開し、京都の名物にすることを考えて敷地内に”銅閣”を建てる事を決めたそうです。

そこで築地本願寺や平安神宮を手掛けた事で有名な、昭和初期の代表的な建築家・伊藤忠太氏に設計を依頼したのです。大倉喜八郎氏は当初、少年時代に見た、「突風に吹かれて逆立った雨傘」のイメージで作るように求めていたそう。

しかしさすがにそれは設計的に無茶だったようで、伊東氏は祇園祭の山鉾をモチーフにして設計、その形から「祇園閣」と命名されました。この「祇園閣」は屋根がしっかりと銅板葺きにされており、大倉喜八郎氏の夢”銅閣”が京都に誕生したのです!

そして時は流れ、「真葛荘」へ大雲院が移転。この結果「祇園閣」は大雲院の所有となり、大雲院が公称しているわけではありませんが、銅閣を有するお寺『銅閣寺』がここに誕生したのです。

お金持ちの別荘地にお寺が移転するという、ちょっと京都のお寺らしくないお話ではありますが、これが『銅閣寺』誕生の重要なポイントだったのです。

祇園閣内部は世界遺産!?

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大雲院が昭和62年に開祖400年を迎えた記念に、祇園閣内部の通路・階段壁面に世界遺産でもある中国の”敦煌莫高窟”の壁画が模写されました。祇園閣じたいは国の登録有形文化財となっていますが、その内部に世界遺産という中々面白い取り合わせです!内部は撮影禁止なので入口からチラリと雰囲気をご覧いただければ・・・。

また、祇園閣内部の電燈のブラケットには鬼?か妖怪?がデザインされています。建築家・伊藤忠太氏はこういった魑魅魍魎のデザインが好きだったようで、ミステリアスな雰囲気の漂う祇園閣にマッチしちゃっています。

ちなみに入口上の”祇園閣”の文字は西園寺公望公の書いたものだそうです。さり気なくビッグネームが各所に潜んでいる大雲院でもあるのです。

京都市内一望!絶景かな、絶景かな!

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祇園閣内部を探索しながら登っていき、ちょっと息が切れかかった頃に一気に視界が開けます。なんと、この祇園閣は高さが36mという、立派な高層建築物!祇園閣の楼上からの眺めと言えば、ぐるり360度の絶景!京都市内を広く見渡せる数少ない貴重な絶景スポットなのです。ここからの眺めで、京都は大都市なのに平べったい町なのだなぁと実感していただけると思います。楼上には観光ガイドもいますので、見えている景色の説明もしてくれますよ。

ご存じの方も多いかと思いますが、京都市は景観を守る為に建物の高さや色づかいにいたるまで厳しい条例が敷かれています。そのため、高い建物が非常に少ないのっぺりとした街並みになっているのです。だからこそ、大文字五山の送り火が市街地からでも楽しめる、などという利点も残っているんです。

なお、残念ながら祇園閣の楼上からは現在撮影が禁止となっています。(今回掲載分は2010年当時に撮影したものです。)

普段は非公開!数少ないチャンスを狙いましょう!

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冒頭でも触れましたが、この大雲院は織田信長・信忠親子の菩提を弔う寺です。境内には墓地が広がっており、その中には織田信長親子の墓もあり、参拝する人も多数見かけます。また、大泥棒で有名な石川五右衛門の墓もここ大雲院にあるのです。

祇園閣だけでなく、こんな見どころがあるのも大雲院のおすすめポイントかもしれません。

特別公開期間を待ちましょう!

その他貴重な文化財も多数所持する大雲院なのですが、普段は非公開の寺院です。年に1度も公開されない時もありますし、気になる方は季節毎の京都の特別拝観キャンペーンをチェックしておきましょう!比較的公開されることが多いのは「京の夏の旅」キャンペーンです!

京都市内の寺院の中でも少し異色の存在とも思える”銅閣寺”こと大雲院ですが、チャンスがあればぜひご参拝を!一見の価値はありますよ!

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/07/26 訪問

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