写真:古都の U助
地図を見る下鴨神社の境内にある御手洗社(みたらししゃ)は、井戸の上に祀られていることから井上社とも呼ばれます。その御手洗社前では3月3日の桃の節句当日、神職による神事や参詣者による流し雛などが行われます。
御手洗社のそばにある「橋殿」では、見事な京雛の雛飾りが登場するほか、神事の前に十二単の着付けショーや撮影タイムも設けられます。
現在一般的な雛人形は向かって左にお内裏様が飾られますが、これは大正天皇が即位式の際西洋式に右側に立たれて以降とされています。対して京雛は古くからの伝統でお内裏様を向かって右、お雛様を左に飾り、人形側から見て上位の者が左となるよう飾ります。
写真:古都の U助
地図を見る御手洗社前では例年11時より神事が行われ、その後京都のゆるキャラや来賓、十二単のお雛様、衣冠姿のお内裏様に扮した男女らが雛流しの儀を執り行い、園児らの合唱の発表なども行われます。これらの様子を見るには30分から1時間前には来て場所を取っていないと厳しいですが、一通りの行事が終わると一般参詣者による流し雛が行われるため、順番に水辺へ近づくことができます。
見所が多く広い境内ですから、もし到着してすでに人垣ができてしまっていたら、人の流れがおきるまで本殿などにお参りするのもおすすめです。
写真:古都の U助
地図を見る御手洗川には通常注連縄が張られ渡ることはできませんが、見事な朱塗りの橋、輪橋(そりはし)が架かります。その輪橋の横には例年おひな祭りの頃にちょうど見頃を迎える見事な紅梅があります。この梅は、国宝に指定されている尾形光琳筆の「紅白梅図二曲屏風」(静岡県熱海のMOA美術館所蔵)に描かれている梅の参考にされたものとされ「光琳の梅」の名称で呼ばれています。
紅梅と輪橋の架かる御手洗川を流れる可愛らしい「流し雛」は絵になりすぎる風景で、ぜひ一度見ていただきたいと思います。
写真:古都の U助
地図を見る下鴨神社では桟俵に和紙で出来た雛人形を飾り御手洗川に流します。子供の成長を願いつつ、雛人形を御手洗川に流すと心が清められ、厄を逃れられると言われています。
この流し雛は当日販売もされていますが、前年購入したものを流しに来る参詣者も多いです。流し雛は平安時代には雅な遊びとしてすでに行われていたと記録にあり、ひな祭りの原型とされています。
御手洗社から湧きだす清水、御手洗川では「流し雛」の他にも葵祭の斎王代の禊ぎ、土用の丑の日に行われる足つけ神事(御手洗祭り)など様々な祭事が行われます。
糺の森へと流れていく御手洗川は、普段は水の量が少なく水が流れていないように見えますが、御手洗祭の日が近づいてくると不思議と水が湧き出てくるということで京の七不思議の1つに数えられています。御手洗池から湧き出る泡を人の型にかたちどったのが「みたらし団子」で、ここがみたらし団子の発祥の地とされています。
下鴨神社には多くの摂社・末社がありますが、ひな祭りは女の子の行事ということで、女子におススメの摂社として、玉のように美しかったとされる玉依姫尊を祭神とする「河合社」、縁結びのご利益がいわれる「相生社」もぜひお参り下さい。
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(2024/4/20更新)
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