覚醒を待つ巨神!? ド迫力の世界三大天然橋・広島「雄橋」は必見!

覚醒を待つ巨神!? ド迫力の世界三大天然橋・広島「雄橋」は必見!

更新日:2017/01/05 18:38

麦吉 ぼにのプロフィール写真 麦吉 ぼに ライター、イラストレーター
「雄橋(おんばし)」は、広島県の名勝「帝釈峡」に架かる天然橋。深い渓谷をまたぐ巨大な石橋の下に立つと、鬼がこの橋を架けたという民話が、伝承でなく事実ではないかと思える程の威容です。

そして、知る人ぞ知る事実、「雄橋」には「顔」があるのです!その顔は鬼の様でもあり、猿が吠えている風でもあり・・。大自然が生んだ驚異の奇橋、「雄橋」は一見の価値アリです。

見事なアーチ!あきれるばかりの神の造形

見事なアーチ!あきれるばかりの神の造形

写真:麦吉 ぼに

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長さ約90m、高さ40mの「雄橋」は、スイスの「プレビシュ」、アメリカ合衆国の「ロックブリッジ」と並ぶ「世界三大天然橋」。学術的にも貴重な存在で、国の天然記念物に指定されています。

きれいに弧を描く橋脚は、太古の昔鍾乳洞だったものが、浸食によって落盤を起こし、アーチ状に残ったものと言われています。

そしてこの橋、なんと昭和の始め頃まで生活道路として使われていました。橋背の道は、東城から庄原へ通じる旧街道で、人だけでなく馬や馬車も通ったとか。今ではわずかに獣道が残っているそうですが、欄干も何もない石橋の上からの景色は、いったいどんなものでしょう。

ひょっとして夜は動き出すかも?!

ひょっとして夜は動き出すかも?!

提供元:広島県

http://www.kankou.pref.hiroshima.jp/地図を見る

上流側から「雄橋」の下をくぐって振り返り、橋を見てぎょっとする人が少なくありません。巨大な石橋の中央部の岩が、猛々しい顔に見えるからです。

伝承民話では、2匹の鬼が帝釈川で橋を架け競い、勝った方の橋が「雄橋」だと言われており、中央の顔は鬼だと言われています。
巨大な橋の真ん中に鬼面。見つめているうちに「ゴゴゴ・・」と動き出しそうな威圧感があり、ダイダラボッチのように、夜になったら立ち上がるのではと思ってしまいます。

ところでこの顔、鬼にも見えますが、陽の射し加減次第で「吠え猿」にも見えませんか?新緑の頃は、周囲をおおう木々が猿の毛のよう。巨大な岩猿(天然キングコング?)の写真が撮れます。

「雄橋」の他にも見所いっぱい!「白雲洞」も見逃せない

「雄橋」の他にも見所いっぱい!「白雲洞」も見逃せない

写真:麦吉 ぼに

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「雄橋」は、帝釈川の谷を中心に広がる「帝釈国定公園」の中にあります。公園内には他にも絶景が多く、「白雲洞」もその一つ。
奥行約200mの洞窟内には、石筍や鍾乳石が自然の造形美を形作っています。ウサギの形の鍾乳石やスフィンクス型の鍾乳石もあって楽しめます。

「白雲洞」から「雄橋」までは約1km、のんびり歩いて20分位。トレッキングが苦手な人は、レンタサイクルで回る手もあります。

新緑も、紅葉も、折々に楽しめる帝釈峡

新緑も、紅葉も、折々に楽しめる帝釈峡

提供元:広島県

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「雄橋」の下流には「神竜湖」があります。「神竜湖」は、深い谷をせき止めた人造湖。印象的な赤い橋がいくつも架かり、橋を渡りながら自然の中を歩くトレッキングルートが人気です。帝釈峡は、初夏には新緑、秋には紅葉狩りウォークが楽しめます。

遊覧船(1周40分程度)に乗って「神竜湖」を水上から楽しむのもおすすめ。特に紅葉の季節、赤く染まる山々と断崖を見ながらのクルーズは最高です。

見ないのは「おしい!」広島の観光スポット。

有吉広島観光大使が、「おしい!」と言った広島県。イイ所は多いのに、なぜかイマイチ知られない。
「雄橋」は『世界三大天然橋』なのに、鬼が顔を出して(?)待ってるのに、この絶景を見ないのは、まったく「おしい!」です。

帝釈峡のある庄原地区は雪が降るので、厳冬期はトレッキングに向かない日もありますが、早春から晩秋までこの渓谷は、季節ごとの自然を染み入るほど味わわせてくれます。

ぜひ一度、深い谷にそびえ立つ「雄橋」を見に来て下さい。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/11/18−2015/11/19 訪問

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