「さやの湯処」、ここはツウ一押しの東京の日帰り温泉

「さやの湯処」、ここはツウ一押しの東京の日帰り温泉

更新日:2017/10/26 09:44

泉 よしかのプロフィール写真 泉 よしか 女子目線温泉ライター、キッザニアマニア
前野原温泉「さやの湯処」は板橋区に建つ古家を再生した東京のデザイナーズ日帰り温泉。
実はここ、ちょっと変わった成り立ちを持った温泉なんです。さらにお湯は温泉通が太鼓判を押す極上の源泉掛け流し。都内にありながら日常を忘れる癒しの空間がそこに。しかも東京にしてはお値段も格安!

さやの湯処は板橋の変わり種温泉

さやの湯処は板橋の変わり種温泉

写真:泉 よしか

地図を見る

昨今の東京では昔ながらの温泉銭湯に加えて豪華な、あるいは気軽なチェーンの日帰り温泉も増えていますが、ここ「前野原温泉 さやの湯処」はちょっと違います。

実はこの日帰り温泉、特殊金属エクセルという精密金属材料メーカーが作ったのです。元々この場所には昭和22年に建てられた創業者一族の邸宅がありました。古くなったこの建物と庭を更地にし、大型店舗やゴルフ練習場にするというアイデアもありましたが、最終的に選ばれたのは地域に愛される温浴施設でした。

単に新しいものを作るのではなく、元々あった昭和の建物と庭石を活かし再生する。手がけたのは建築家・降幡廣信氏と作庭家・小口基實氏のお二人。取り壊され、廃棄されていたかもしれない館の建具や庭石は新たな命を吹き込まれました。

さやの湯処は板橋の変わり種温泉

写真:泉 よしか

地図を見る

さやの湯処の休憩室兼食事処は柿天舎(してんしゃ)と呼ばれます。柿天とは邸宅の主であった創業者の雅号にちなみます。柿天舎の建物自体が元の邸宅を活かしたものであり、ここから四季折々の景観を見せる庭園の石は全て元々の庭で使われていたものです。

また柿天舎に行ったらぜひガラス窓をチェックしてみてくださいね。歪みの無い新しいガラスと、よく見るとわずかに波打つガラスの二種類があることに気付くと思います。波打つガラスは邸宅で使われていた当時のガラスをそのまま使っています。

さやの湯処は板橋の変わり種温泉

写真:泉 よしか

地図を見る

また、和室の隣に五つほどのテーブル席のある少し小さ目の洋室がありますが、こちらも以前は邸宅の応接間でした。飾られている家具・調度品も、みな元の邸宅で大切に使われてきたものです。

柿天舎は食事をとらなくてもお風呂上りの休憩室として使うことができますが、食事もお勧めなので良かったら食べてみてくださいね。特にお蕎麦が絶品です。そば粉は旬にこだわり、年に5〜6回産地を変えて仕入れます。「挽きたて・打ちたて・茹でたて」の三たて十割蕎麦は香りもコシも違います。

もちろん源泉掛け流し!前野原温泉は本格派

もちろん源泉掛け流し!前野原温泉は本格派

写真:泉 よしか

地図を見る

おっと、建物や庭が良くても肝心の温泉はどうなの?という方も多いでしょう。ご安心ください。さやの湯処の温泉は東京都内でも有数の、温泉通が唸る極上日帰り温泉なのです。

もちろん源泉掛け流し!前野原温泉は本格派

写真:泉 よしか

地図を見る

地下深くから汲み上げられたこちらの源泉は、鮮度にこだわりタンクなどを経由せずに直接湯船に注いでいます。うぐいすのような美しい色は新鮮なあかし。油と金属のにおいのする濃厚な濁り湯です。泉質はナトリウム−塩化物強塩温泉で非常によく温まります。露天風呂の源泉浴槽でぜひ堪能してくださいね!

この他にサウナ、圧注浴、寝湯、壺湯などのお風呂のバリエーションも豊かです。お好みのお風呂を探してみてください。

もちろん源泉掛け流し!前野原温泉は本格派

写真:泉 よしか

地図を見る

さやの湯処は2015年のリニューアル時に高濃度人工炭酸泉と貸切風呂を新設しました。特にお勧めなのが貸切風呂。

広く取られた窓は庭園に面しています。とても雰囲気の良いお風呂ですよ。何より貸切風呂ができたことにより、バリアフリーを希望する方や、赤ちゃん連れのご家族、海外からいらした方など、より多くの方が安心してさやの湯処の温泉を楽しむことができるようになりました。

ただひとつ注意点があります。こちらのような日帰り温泉の貸切風呂は混浴はできないのです。これはさやの湯処の方針ではなく、東京都の条例で定められていることなのでご了承ください。

岩盤浴や貸個室も!さやの湯処で日常を忘れたい

岩盤浴や貸個室も!さやの湯処で日常を忘れたい

写真:泉 よしか

地図を見る

さやの湯処のコンセプトは日常を忘れられる空間を提供すること!館内には古いものと新しいものが共存し、時間の流れを感じさせながら落ち着いた調和を醸し出しています。

お風呂の他に岩盤浴や貸個室の設備もあります。貸個室は桜の間と万年青(おもと)の間と二部屋あり、襖を外して大部屋として使うこともできます。人数が合えば桜の間がお勧めですよ。庭に面しているので、障子を開ければさながら老舗旅館で過ごしているような贅沢な時間が楽しめます。

岩盤浴や貸個室も!さやの湯処で日常を忘れたい

写真:泉 よしか

地図を見る

そしてこれだけ充実した日帰り温泉施設でありながら、お値段もリーズナブル!入館料は平日なら千円札でお釣りがくる。これは東京23区という場所を考えたら、もう破格と言ってよい金額です。

前野原温泉 さやの湯処の基本情報

東京の板橋にあるデザイナーズ日帰り温泉「前野原温泉 さやの湯処」は、チェーンのスーパー銭湯とは違うこだわりがいっぱい。本当のところ、ナイショにしておきたいほどのとっておきの温泉なんですよ。

<基本情報>
住所:東京都板橋区前野町3丁目41番1号
電話番号:03-5916-3826(さやのふろ)
アクセス:都営三田線「志村坂上駅」A2出口 徒歩8分

2017年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。

- PR -

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -