雪が降る日に出かけよう!金沢市「兼六園」雪吊りの絶景

雪が降る日に出かけよう!金沢市「兼六園」雪吊りの絶景

更新日:2015/12/18 16:31

いなもと かおりのプロフィール写真 いなもと かおり 城マニア・観光ライター
石川県金沢市といえば、加賀百万石前田家の城下町です。「武」より「文」に財を投じ、文化や芸術で発展した都市といわれています。日本三名園のひとつで、文化財指定庭園 特別名勝の指定を受けた「兼六園」。雪の降る寒い日だからこそ、見られる景色があります。雪化粧された兼六園に出かけてみませんか?

まるで絵のような庭園

まるで絵のような庭園

写真:いなもと かおり

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2015年3月14日、北陸新幹線が金沢に開業し多くのマスメディアに取り上げられました。 かつては約4時間かかった東京駅―金沢駅の道のりが、約2時間半にぐんと短縮されたのです。

日本三名園のひとつで、文化財指定庭園 特別名勝の指定を受けた「兼六園」。四季折々の景色を楽しむことができる庭園は、日本だけではなく世界中から観光客が訪れる人気スポットです。

天候にも左右されますが、雪景色が楽しめるのは毎年1月〜2月の時期。
オススメの写真ポイントは、眺望台を背にした「霞ヶ池」を見渡すことができるスペースです。右手に「徽軫灯籠(ことじとうろう)」、左手に「唐松崎」が入るようにシャッターを切ると風情を感じる一枚を撮ることができます。

兼六園といえばおなじみ黒松。この松は、琵琶湖の畔にあった「唐崎松」から種を取り寄せて育てたと言われています。雪吊りされた松はとても風情があり、ため息がでるほど美しいですね。

兼六園のはじまりは

兼六園のはじまりは

写真:いなもと かおり

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兼六園は標高約50メートルの高台にあります。天正11(1583)年に前田利家に与えられてから、大改築・拡張が行われていった近世城郭「金沢城」。兼六園は、金沢城の外郭に属す藩主前田家の庭園でした。延宝4(1676)年に5代藩主前田綱紀が庭園「蓮池庭(れんちてい)」を造ったのが始まりで、13代藩主前田斉泰の時に現在の兼六園の原型ができたといわれています。

時代によっても異なりますが、城は高台に築かれるケースが多いです。敵兵が攻めて来てもすぐにわかるように見晴らしの良い場所を選び、さらに攻めにくい城にするために天然の要害を利用します。断崖絶壁の上にある城は攻めにくく、戦では高所の方が有利です。

眺望台から金沢の町を眺めると、城の名残を感じます。同じ場所に立ち、かつて藩主が眺めたであろう雪景色を見るとタイムスリップした気持ちになりますね。

歴史のある雪景色

歴史のある雪景色

写真:いなもと かおり

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「瓢池(ひさごいけ)」は、ひょうたんの形をした池で、「翠滝(みどりたき)」の音が響く風情ある空間となっています。翠滝は、霞ヶ池から流れ出た水を瓢池に注ぎ込む滝です。滝の高さは6.6メートル、幅は1.6メートル。庭園に設けられた高低差は兼六園の特徴でもあります。

瓢池の東岸には、安永3(1774)年に11代藩主前田治脩によって建てられた「夕顔亭(ゆうがおてい)」と呼ばれる大名茶室があります。翠滝をすぐ近くで眺められる夕顔亭は、まるで水面に浮いた特別な部屋。藩政時代には「滝見の御亭」と呼ばれていました。蓮池庭にあった四亭のひとつで当時の姿のまま現存している貴重な茶室です。

水面に反射した緑と雪の白とのコントラストが、より一層夕顔亭を風情にさせます。

日本最古の噴水

日本最古の噴水

写真:いなもと かおり

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霞ヶ池を水源とし、ポンプなどは一切使用せず池の高低差のみを利用した天然の噴水です。19世紀中頃につくられた日本最古の噴水といわれています。

霞ヶ池の水位によって噴水の高さも変化しますが、約3.5メートルまで吹き上がっているそうです。藩政末期に金沢城の二の丸に水を引くために試作されたものと伝えられています。

冬の水面が凍るくらい寒い日でも、懸命に水を吹き上げようとする力強さには自然の威力を感じます。

体が冷えたら、暖かいところへ…

体が冷えたら、暖かいところへ…

写真:いなもと かおり

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雪の中を散策して体が冷えてきたら、兼六園入口横にあるお茶屋さん・お土産屋さんが並ぶ通りに向かいましょう!

築100年以上の建物もあり、歴史ある外観は趣を感じさせてくれますね。12軒あるお茶屋さんでは、だんご・和菓子・抹茶といった軽食の立ち寄り処だけではなく、ランチも楽しむことができます。金沢名物「治部煮」や暖かい「じぶそば」を食べて、金沢の郷土料理も制覇しましょう。

雪が降ったら出かけよう!

兼六園では、早朝無料入園のサービスや夜間ライトアップも行っています。また、金沢駅に着いたら「城下まち金沢周遊1日フリー乗車券」の購入がオススメです。金沢周遊バスが1日乗り放題!販売価格は(大人)500円、(子供)250円となっており、兼六園、金沢公園、香林坊など観光名所へ最短ルートで移動することが可能になります。詳しくは関連MEMOにリンクしたサイトでご確認ください。

寒い時はこたつの中に居る方が幸せ…なんて、もったいない!雪の時こそ絶景が見られるチャンスです。雪が降る日は、厚着をして兼六園へ行きましょう。

掲載内容は執筆時点のものです。

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