ロンドン「バラマーケット」で実感 オーガニック先進国イギリスの「食」へのこだわり

ロンドン「バラマーケット」で実感 オーガニック先進国イギリスの「食」へのこだわり

更新日:2018/07/19 14:41

Lady Masalaのプロフィール写真 Lady Masala 知られざる名所案内人、蚤の市マニア
「イギリスに行っても食べ物には期待はするな」と言われていたのは今は昔。各国からの移民が集まるロンドンには、彼らがもたらしたおいしい食文化が集結しています。
セレブリティーシェフも食材の調達のために通い詰めるという歴史ある「バラマーケット」には、厳選されたオーガニック(有機栽培)食材を中心に、各国の特産品やグルメが勢ぞろい。
バラマーケットで、ロンドンだからこそ味わえるおいしさを満喫しましょう。

長い伝統が誇る「おいしい」「安全」「高品質」

長い伝統が誇る「おいしい」「安全」「高品質」

写真:Lady Masala

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地下鉄ロンドンブリッジ駅からほど近い場所にある Borough Market(バラマーケット)は、1756年から続く歴史と伝統を誇る食のマーケット。一口に「食」といっても、新鮮な肉や魚、野菜や果物などの生鮮食料品から、チーズやソーセージなどの加工食品、オリーブオイルやはちみつ、アルコールやスパイスにいたるまで、ありとあらゆるものがそろっています。

このマーケットで扱われている食品は、生産者が手塩にかけて作り上げた逸品ばかり。そのひとつひとつの商品からは、味や品質向上のために努力を惜しまない彼らのこだわりが感じられます。オーガニック先進国のイギリスだけに、ここの商品のほとんどは、無農薬。おいしいだけではなく、人や環境に優しいのもうれしいところです。

ロンドンだからこそ楽しめる各国料理に舌鼓

ロンドンだからこそ楽しめる各国料理に舌鼓

写真:Lady Masala

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地元の食通たちが通いつめるというバラマーケット。新鮮で質の高い食材を買い求めることもできますが、旅行者ならすぐに食べられるものを手に入れましょう。

ヨーロッパをはじめ、中近東、アジアなどの各国料理のストールがならんでいて、どれを選ぶか迷ってしまいそうですが、本場ドイツの「ホットドック」はいかがでしょうか。ジューという肉が焼ける音と、香ばしいにおいがあたりに漂って、食欲が刺激されます。一口食べるとパリッという小気味の良い音とともに、ちょっぴりスモーキーでジューシーな味わいが口いっぱいに広がります。パリパリソーセージに、ザワークラフトの酸味がよく合い、絶妙のおいしさです。

隠れたロンドン名物ともいわれる、「ソルトビーフサンドイッチ」を味わってみるのもよいでしょう。長時間かけてやわらかくなるまで煮込まれた塩漬けのビーフをパンにはさんで食べます。パンを選ぶことができますが、食パンよりもベーグルが断然人気。ユダヤ料理のソルトビーフには、同じくユダヤ発祥のベーグルがよく合うのです。

組み合わせいろいろ 食材の宝庫

組み合わせいろいろ 食材の宝庫

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すぐに食べられそうな食材を組み合わせて、自分だけのランチにありつくという手もあります。パンだけでも選び放題のバラマーケット。好きなパンを選んだら、お次はチーズ、そして、ハムやサラミ、オリーブも買ってきて、オリジナルサンドイッチの出来上がりです。

チーズを選ぶときには、ぜひともイギリス発祥の「スティルトン」を味わってみてください。このチーズは、三大ブルーチーズの一つに数えられており、アオカビで熟成されたものです。チーズいっぱいに広がるアオカビと強い香りに、一瞬、口に入れるのをためらってしまうかもしれませんが、口当たりは意外にマイルド。塩味がしっかりしているので、パンが進みそうです。
ストールには、日本ではなかなかお目にかからないようなチーズがたくさん並んでいます。お願いすると味見をさせてくれるので、少しずつ味わって、自分の気に入ったものを選ぶとよいでしょう。

チーズとトマトの相性は抜群ですが、スティルトンも例外ではありません。せっかくなので、二つの味を同時に味わってみましょう。バラマーケットには、スーパーでは見ることのできない珍しい種類のトマトがたくさん。大きさや色もさまざまです。トマト、スティルトン、トマト、交互に食べるとおいしさも二倍。やみつきになりそうです。

手作りスイーツと新鮮フルーツで充実のデザート

手作りスイーツと新鮮フルーツで充実のデザート

写真:Lady Masala

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メインが終わったら、次はデザートです。季節のフルーツや新鮮な野菜を買って、その場で丸かじりするのもマーケットならでは。真っ赤に熟れて土の匂いのするトマトは、甘みと酸味のバランスが絶妙で、デザートにはうってつけです。

果物ひとつをとってみても、さまざまな種類のものがあり、見ているだけでも楽しくなるはず。りんごの品種だけでもこんなにあるのかと、目移りしてしまいそうです。
野菜や果物はオーガニックなので、農薬の心配はありませんが、気になる方は、ミネラルウォーターを持参してその場で洗ってから食べるとよいでしょう。

また、スイーツも充実しています。手作りのクッキーやケーキなどは、食べやすい一口サイズなので、数種類選んで食べ比べてみるとよいでしょう。イギリス人が大好きなチョコレートたっぷりのブラウニーや、新鮮なリンゴをふんだんに使った甘酸っぱいパイは特に人気があります。

イギリスの食べ物はおいしい!

バラマーケットに行けば、目に鮮やかな「色」と、漂ってくるおいしそうな「匂い」、飛び交う威勢のよい「掛け声」に誘われて、あれもこれもと、食べたいものがたくさん見つかるはずです。
そして、一周し終える頃には「イギリスの食べ物はマズイ」と思っていた人も、その考え方を改めずにはいられないでしょう。
人と環境に優しいオーガニック食材で丹念に調理された食品の数々は、ここを訪れる人々の味覚を満足させてくれることでしょう。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/08/08 訪問

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